映画監督・脚本家の片岡翔さん初のミステリー長編『その殺人、本格ミステリに仕立てます。』が刊行 浅野いにおさんがカバーイラスト、綾辻行人さんが推薦文!
映画監督・脚本家・小説家としてマルチに活躍する片岡翔さんによる初のミステリー長編『その殺人、本格ミステリに仕立てます。』が光文社より刊行されました。
カバーイラストは人気漫画家・浅野いにおさんの描き下ろし、オビ推薦文はミステリー作家・綾辻行人さんという豪華布陣です。
綾辻行人さん 推薦全文
『その殺人、本格ミステリに仕立てます。』に寄せて――綾辻行人
正直に記そう。
作者の片岡翔氏とは面白い縁のある仲だったので、依頼されてとにかく原稿を読んでみた。「本格ミステリ」的なガジェット満載の、これはコメディ? パロディ? 何にせよ、ずいぶん楽しそうに遊んでいるものだなあ。――と、その無邪気さをちょっと羨みつつ、同時にちょっと呆れつつ戸惑いつつ……だったのだが、しかし。
正直に記そう。
物語が進むにつれてページを繰る手が止まらなくなり、終盤に入って唸った。実はこんなにも周到に作り込まれた「本格ミステリ」そのものであった、とは。驚き、そして嬉しくなってしまった。気鋭の映画監督でもある片岡氏の、「本格ミステリ」への情熱は本物のようである。
本書のあらすじ
〈あらすじ〉
死者を出さない“殺人計画” VS. 孤島のクローズドサークル
胸躍るノンストップ・本格ミステリ!
音更風゛(おとふけ・ぶう)は、「館」シリーズ全十作で知られるミステリ作家の一家にメイドとして就職した。だが一族は揃って不仲で、後を継ぐ兄妹間で殺人計画が持ち上がっている。
風゛は殺人を止めるべく、計画を請け負った男・豺(やまいぬ)に接触し、死者を出さない「新・殺人計画」を考案。しかし計画当日、二人を嘲笑うかのように予想外の人物が殺されてしまい……。
「館」という閉鎖空間で起こる殺人事件――。本格ミステリの「王道」を逆手に取った怒濤の展開は全ミステリファン一読の価値あり!
著者プロフィール
著者の片岡翔(かたおか・しょう)さんは、1982年生まれ、北海道出身。映画監督、脚本家、小説家。
2010年、短編映画「くらげくん」(監督・脚本)が全国各地の映画祭で7つのグランプリを含む14冠を達成。2014年に初の長編映画「1/11 じゅういちぶんのいち』(監督・脚本)で商業映画デビュー。最新作『この子は邪悪』(監督・脚本/2022年9月公開)が控える。
脚本家としても精力的に活動を続け、手がけた作品は映画「きいろいゾウ」「町田くんの世界」「ノイズ」「線は、僕を描く」、ドラマ「ネメシス」「消しゴムをくれた女子を好きになった。」など。
2017年、初の小説『さよなら、ムッシュ』を刊行。他の著書に『あなたの右手は蜂蜜の香り』『ひとでちゃんに殺される』がある。
その殺人、本格ミステリに仕立てます。 片岡 翔 (著) 実はこんなにも周到に作り込まれた「本格ミステリ」そのものであった、とは。 音更風゛は、ミステリ作家の一家にメイドとして就職した。だが一族は不仲で、殺人計画さえ持ち上がる始末。これを止めるべく、風゛は計画を請け負った男・豺と「フェイク殺人計画」を練るのだが、なんと予想外の人物が殺されてしまい……。 死者を出さない“殺人計画” VS. 孤島のクローズドサークル |
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