司馬遼太郎さんのデビュー作を蔵西さんがコミカライズ!『ペルシャの幻術師』第1巻が刊行
文藝春秋コミック編集部では、『週刊文春』で連載中のコミック「ペルシャの幻術師」を書籍化し、第1巻を刊行しました。
司馬遼太郎さんの幻のデビュー作は女性主人公!? 『週刊文春』連載のコミカライズ大作『ペルシャの幻術師 1』が発売!
原作『ペルシャの幻術師』は、司馬遼太郎さんの幻となっていたデビュー作で、昭和31年に第8回講談倶楽部賞を受賞、海音寺潮五郎さんに「幻覚の美しさに惚れこんだ」と絶賛された作品です。
マンガを手がけるのは『月と金のシャングリラ』で、文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品選出の漫画家・蔵西さん。13世紀ペルシャを舞台にした幻想的な歴史大作を繊細なタッチで描きます。
本作は、蒙古の侵略を受けた13世紀ペルシャの町・メナムが舞台。メナムの新しい王・ボルトルに囲われた美姫・ナンの、壮大な歴史のなかで翻弄されながらも自立に向かい進んでいく姿を追う物語です。
「女性主人公の司馬作品」ともいえる本作品は、司馬遼太郎さん生誕100周年を前に、歴史のなかで生きるひとりの女性に焦点を当てた、新解釈のコミカライズ作品となっています。
【ストーリー】
13世紀、世界を席巻したモンゴル軍の猛攻は、ペルシャにまで至った。モンゴル軍団を率いる大鷹汗(シンホルハガン)ボルトルは、ペルシャ高原の町メナムに攻めいる。
ボルトルはメナムで美姫・ナンを見初め、自らへの愛を求める。そこに、ボルトルの命を狙う幻術師・アッサムが現れ、ナンを幻惑する――。
<電子書籍版は特典として「初期設定画」を収録!>
電子書籍購入の限定特典として、巻末にメインキャラクターの初期設定画が特別収録されています。
著者プロフィール
■原作:司馬遼太郎(しば・りょうたろう)さん
大正12(1923)年、大阪市に生れる。大阪外国語学校(現・大阪大学)蒙古語部卒業。昭和31年「ペルシャの幻術師」で第8回講談倶楽部賞を受賞。
昭和35年『梟の城』で第42回直木賞、41年『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞、47年『世に棲む日日』を中心にした作家活動で吉川英治文学賞、51年に日本芸術院恩賜賞を受賞。56年に日本芸術院会員。57年『ひとびとの跫音』で読売文学賞、58年に「歴史小説の革新」についての功績で朝日賞、59年『街道をゆく “南蛮のみちI”』で日本文学大賞、62年『ロシアについて』で読売文学賞、63年『韃靼疾風録』で大佛次郎賞を受賞。平成3年、文化功労者。平成5年、文化勲章を受章。平成8(1996)年没。
著書に『司馬遼太郎全集』(文藝春秋)ほか多数がある。
■マンガ:蔵西(くらにし)さん
漫画家、イラストレーター。
著書に『流転のテルマ』『月と金のシャングリラ』など。令和3(2021)年、『月と金のシャングリラ』が第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品となる。
ペルシャの幻術師 1 司馬 遼太郎 (原著), 蔵西 (著) 西紀一二五三年の夏、ペルシャ高原のひがし、プシュト山脈をのぞむ高原の町メナムは、ここ二カ月、一滴の雨にもめぐまれなかった。―― 新月のまだ懸らぬ六月二十八日の夜、いまから一月前のことである。アラ山脈を越えて突風のようにやってきた蒙古兵が、メナムの町を一夜のうちに鮮血の霧で包んだ。 |
<原作>
ペルシャの幻術師 (文春文庫) 司馬遼太郎 (著) 十三世紀、ユーラシア大陸を席捲したモンゴル軍が占領したペルシャ高原のとある街。モンゴルの将軍とその命を狙うペルシャ人との暗闘を描いた「ペルシャの幻術師」(昭和三十一年、第八回講談倶楽部賞受賞)は司馬氏の幻のデビュー作で、文庫初登場である。同じく文庫初収録の「兜率天の巡礼」等、全八篇の短篇集。 |
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