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海堂尊さんが混迷を極める、ニッポンの“今”を描いたコロナウイルス小説『コロナ狂騒録』刊行

海堂尊さん著『コロナ狂騒録』

海堂尊さん著『コロナ狂騒録』

海堂尊さんの「チーム・バチスタ」シリーズ最新作『コロナ狂騒録』が9月3日、宝島社より刊行されます。

 

五輪、Goto、緊急事態宣言、公文書改ざん、虚偽答弁、院内クラスター etc.――『コロナ黙示録』に続く、現代ニッポンの“その後”

「彼らは五輪かいのちか、という二択の問いを、突きつけたのだ。
我々はそうした無神経な人々を黙過してきた。
我々も医療人のこころを折った共犯者だ。」

(p.301より引用 )

 
昨年7月に発売された第1弾『コロナ黙示録』では、世界に新型コロナウイルスが襲来し、豪華クルーズ船で感染者が発生。1回目 の緊急事態宣言発令に揺れるニッポンが描かれました。

第2弾となる本作では、首相の辞任から始まり、後任の 政府がGotoキャンペーンに励むなか、新型コロナウイルスの変異株が上陸。そのとき浪速で起きた医療崩壊と、 五輪の開催・中止の選択を迫られたニッポンを描いています。

「『コロナ禍』は天災であると同時に、システムエラーの人災です。そして『五輪』はコロナ対策を間違えたことで人災になりました。公文書を改ざんし、黒塗り文書で事実を隠蔽し、統計のデータをでっち上げる。そんな政府と官僚を前にしたら、史実は物語の中に残すしかありませんでした。」

 
【あらすじ】

2020年9月、新型コロナウイルスは第二波が収まりつつあった。安保宰三は体調不良 を理由に首相を辞任、後継の酸ヶ湯政権がGotoキャンペーンに励み、五輪の開催に 向けて邁進していた。そんななか、日本に新型コロナウイルスの変異株が上陸する。それまで目先を誤魔化しながら感染対策を自画自賛していた浪速府知事・鵜飼の統治下、浪速の医療が崩壊し始め……。浪速を再生するべく、政策集団「梁山泊」の盟主・村雨元浪速府知事が、大ボラ吹きと呼ばれるフリー病理医の彦根医師や、ニューヨーク帰りの天馬医師とともに行動を開始する。

ワクチンをめぐる厚生労働省技官・白鳥の奔走。
そして、ついに東城大学医学部付属病院で院内クラスターが。 田口医師はこの難局をどう乗り越えるか!?

 

著者プロフィール

著者の海堂尊(かいどう・たける)さんは、1961年生まれ。千葉県出身。第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『チーム・バチスタの栄光』にて2006年にデビュー。

著書に『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『イノセント・ゲリラの祝祭』『アリアドネの弾丸』『ケルベロスの肖像』、医師の立場から書いた『トリセツ・カラダカラダ地図を描こう』ほか多数。

 

コロナ狂騒録
海堂 尊 (著)

あれから1年。浪速では医療が崩壊し、東京には聖火がやってきた――

ワクチンをめぐる厚生労働省技官・白鳥の奔走。そして、ついに東城大学医学部付属病院で院内クラスターが……。田口医師はこの難局をどう乗り越えるか!?

混迷を極める日本の2020?2021を描き尽くす、最新コロナウイルス小説!

『コロナ黙示録』に続く、現代ニッポンの“その後”。
累計1000万部突破『チーム・バチスタの栄光』シリーズ、書き下ろし最新作。

<既刊>

コロナ黙示録
海堂 尊 (著)

桜宮市に新型コロナウイルスが襲来。その時、田口医師は、厚労省技官・白鳥は――
そして“北の将軍”が帰ってくる!

ダイヤモンド・ダスト号で起きたパンデミックと忖度政治。今、病院で起きていること。
これは虚構か真実か。作家・医学博士の海堂尊が描き出す、現代ニッポンの“今”

世界初の新型コロナウイルス小説、刊行!

 
2020年、東京オリンピックを前にした世界に、新型コロナウイルスが襲来した。
豪華クルーズ船ダイヤモンド・ダスト号で感染者が発生、この対応で厚労省を始めとする安保政府は後手に回る。
一方、北海道の雪見市救命救急センターでもクラスターが発生。速水晃一センター長を始め、対応に追われる。
クルーズ船感染者を、東城大学医学部付属病院ホスピス病棟、黎明棟で引き受けることになり新型コロナウイルス対策本部に任命された田口公平がその任にあたる。
一方、東京ではかつて「日本三分の計」を打ち出し、挫折した元浪速府知事・村雨を筆頭に政策集団・梁山泊が安保内閣の打倒をめざしていた……。

 


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