没後80年!放浪の俳人・種田山頭火、32年ぶりの新全集『新編 山頭火全集』(全八巻)が刊行

『新編 山頭火全集』
春陽堂書店は、放浪の俳人として知られる種田山頭火が残した俳句、日記、随筆を収録した全集を、新たな解説や資料を増補して編集、ブックデザインも一新し、『新編 山頭火全集』(全八巻)として32年ぶりに刊行します。
なお、第一巻『句集(自選句集『草木塔』ほか)』は2020年12月18日刊行です。
32年ぶりの新全集を編纂! 全巻月報付き、クラフト・エヴィング商會による読みやすいデザイン
「まつすぐな道でさみしい」「分け入つても分け入つても青い山」など、型破りな自由律俳句で知られている種田山頭火は、今から80年前の1940年10月、57歳で放浪と波乱に満ちた生涯を終えます。
残した俳句は一万句を超えると言われており、また書き遺した日記も膨大で、そこには真実に生き抜こうとした人間の苦悩と、美に奉仕しようとする人間の実直さが克明に記されています。
このたび、1988年以来の刊行となる本シリーズは、山頭火研究の第一人者である村上護さんが監修・校訂した全句集を基に編集。山頭火の全俳句、日記を掲載し、山頭火の業績全てを知ることができる全集となっています。
全巻には、俳人であり研究者でもある坪内稔典さんによる解説が加えられています。ブックデザインはクラフト・エヴィング商會。読みやすくすっきりとしたレイアウトと美麗な装幀にて新しい山頭火のイメージを打ち出します。
また本シリーズには、各界著名人による山頭火についてのエッセイを収録した月報が全巻に付いています。第一巻の執筆者は、管啓次郎さん(詩人)、柳本々々さん(川柳作家)、佐藤文香さん(俳人)、堀本裕樹さん(俳人)、麿赤兒さん(俳優・舞踏家)です。
歴史の転換期に際して、山頭火ブームという現象がおこります。コロナと過ごす日々、閉塞感を感じる日々に、山頭火の生き様は憧れをもって受け入れられるのではないでしょうか。

山頭火写真
種田山頭火 著『新編 山頭火全集』(全八巻)概要
■造本・体裁:四六判 上製 貼り函入り 各巻500頁程度
■定価:本体4000円+税(予定)
■刊行スケジュール:2020年12月刊行開始、以後隔月1冊刊行予定
■解説:坪内稔典さん
■装幀:クラフト・エヴィング商會(吉田浩美さん、吉田篤弘さん)
※各巻月報付き
<各巻構成>
◎第一巻:句集(自選句集『草木塔』ほか)
◎第二巻:句集(総集編[日記・書簡]ほか)
◎第三巻:行乞記
◎第四巻:其中日記1
◎第五巻:其中日記2
◎第六巻:其中日記3
◎第七巻:旅日記・一草庵日記・随筆
◎第八巻:書簡
種田山頭火 プロフィール
種田山頭火(たねだ・さんとうか)は、。1882年、山口県防府市に大地主の長男として生まれる。早稲田大学文学科中退。俳人。
稼業の酒造業を営むが破産、家は没落。43歳で出家得度する。行乞放浪の生活を記録した膨大な日記、12000句以上の俳句を遺す。1940年、松山市「一草庵」にて泥酔のまま58歳で亡くなる。
新編 山頭火全集 1巻 種田山頭火 (著) 山頭火研究の第一人者である村上護氏が監修・校訂した全集を基に、山頭火の俳句 、日記 を全て収録! |
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