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歌人・穂村弘が著名人16人と「とことん」短歌談義!対談集『あの人と短歌』刊行 北村薫さん、三浦しをんさん、金原瑞人さん、鳥居さん、名久井直子さん、俵万智さんらが登場

穂村弘さん対談集『あの人と短歌』

穂村弘さん対談集『あの人と短歌』

『NHK短歌』テキストの人気連載「穂村 弘、対して談じる。」に登場した短歌好き16名と、歌人・穂村弘さんの対談集『あの人と短歌』が、NHK出版より刊行されました。

穂村さんの熱望から対話が実現したゲストは作家やマンガ家、モデル、シンガーソングライター、俳人、ブックデザイナーなど意外な「あの人」たち。短歌からひと、ひとから短歌が見えてくる一冊です。

 

短歌の読み解きから、創作の裏話など、ことばの力を存分に語り尽くした対談集『あの人と短歌』が発売! 16人の気になる「あの人」とホムラさんの、今日はとことん短歌談義。

歌人の穂村弘さんと各界の著名人による短歌にまつわる対談集『あの人と短歌』は、『NHK短歌』テキストの人気連載「穂村弘、対して談じる。」より、同連載が開始された2016年7月号から2020年6月号までの内容を掲載順にまとめ、加筆修正したものです。

 
“「短歌は面白いですよ」といくら口で云っても信じる人はいないだろう。本当に面白がっている人がいるということ、その人がこんなにも魅力的だということ、それだけが証になり得るのだ。”
──穂村弘さん(本書「あとがき」より)

 
穂村さんが熱望して対談が実現したゲストは、作家やマンガ家、モデル、翻訳家、詩人、俳人、シンガーソングライター、ブックデザイナーなど、意外な面々。

「あの人」は、短歌をどう読み解き、ことばとどのように対峙しているのか?──穂村さんとの対談を通して、16名それぞれの魅力にも、そして短歌の面白さにも気付ける一冊となっています。

 
◆北村薫さん(作家)

初回ゲストは人気ミステリ作家の北村薫さん。詩歌の世界にも深い造詣と感心をお持ちで、穂村さんは随筆集『うた合わせ 北村薫の百人一首』を、「歌人には書けない仕事」と大絶賛。「韻文の謎ハンター」と読み解く白熱の短歌談義です。

 
◆三浦しをんさん(作家)

直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』、本屋大賞受賞作『舟を編む』など数々のヒット作を生み出す三浦しをんさん。数年前から短歌や俳句にも挑戦されていますが、なんと自称「詩心のない人」。話題はそれぞれの創作現場のリアルな話から「究極の小説」「究極の短歌」にまで及びました。

 
◆知花くららさん(モデル・女優)

出版社の内定を辞退して臨んだミスユニバース大会を経て、モデル、タレント、WFP日本大使として活躍されている知花くららさん。自身でも短歌を作っているという知花さんの短歌との出会いや、作歌のテーマについて語ります。

 
◆鳥居さん(歌人)

「天涯孤独のセーラー服歌人」として話題になった鳥居さん。穂村さんは鳥居さんの第一歌集を「真空状態」であると評し、鳥居さんは自らを「穂村さんの作品の一つだといえると思います」と打ち明けます。

 
◆里中満智子さん(マンガ家)

里中満智子さんが三十年にわたり描いた一大歴史マンガ『天上の虹』には、『万葉集』の歌が多数登場します。長らく『万葉集』を苦手としてきた穂村さんは、『天上の虹』をきっかけに親しむことができたとのこと。日本最古の和歌集の尽きせぬ魅力を語り合う、至福の対談です。

 
◆吉澤嘉代子さん(シンガーソングライター)

「私にとって、音楽でいちばん大切なものは言葉」と語るシンガーソングライターの吉澤嘉代子さん。幼いころから本好きで現代短歌にも影響を受けてきたという吉澤さんの楽曲の秘密に迫ります。

 
◆名久井直子さん(ブックデザイナー)

穂村さんの歌集やエッセイをはじめ、実に千冊以上を手掛けてきたブックデザイナーの名久井直子さん。本書の装丁も手掛けた名久井さんと、短歌とデザインの関係について語り合います。

 
◆俵万智さん(歌人)

口語短歌の旗手として、穂村さんとともに現代短歌界けん引されてきた俵万智さん。歌壇デビュー当時の思い出から、互いの作品評、SNSを舞台とした新世代歌人への印象など、過去現在未来を語り尽くします。

 
なお、巻末には「索引・出典」として、対談の中で取り上げられたすべての短歌(俳句作品も含む)180作品がまとめられています。

穂村さんや気になる「あの人」のセレクト作品をチェックすることはもちろん、本書で気に入った作品の掲載歌集を読むなど、ブックガイドとしても活用することができます。短歌の魅力を発見する入門書として、初心者の方にもおすすめの一冊です。

 
【ゲスト】 ※敬称略
北村 薫(作家)、酒井順子(エッセイスト)、三浦しをん(作家)、清家雪子(漫画家)、高原英理(小説家)、知花くらら(モデル・女優)、金原瑞人(翻訳家)、文月悠光(詩人)、鳥居(歌人)、朝吹真理子(小説家)、小澤 實(俳人)、保阪正康(ノンフィクション作家)、里中満智子(マンガ家)、吉澤嘉代子(シンガーソングライター)、名久井直子(ブックデザイナー)、俵 万智(歌人)

 

著者プロフィール

穂村弘(ほむら・ひろし)さんは、1962年生まれ。北海道出身。歌人。

1990年、歌集『シンジケート』(沖積舎)でデビュー。その後、短歌を中心に幅広い分野で活躍。『鳥肌が』で2017年度の講談社エッセイ賞を受賞。

近作に『短歌ください 明日でイエスは2010才篇』(角川文庫)、東直子さんとの共著『しびれる短歌』(ちくまプリマ―新書)など。17年ぶりの最新歌集『水中翼船炎上中』(講談社)で、第23回若山牧水賞を受賞。

 

あの人と短歌
穂村 弘 (著)

 


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