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【2020年度 野間賞】第73回野間文芸賞、第42回野間文芸新人賞、第58回野間児童文芸賞、第2回野間出版文化賞が決定!

2020年度「野間賞」各賞が決定!

2020年度「野間賞」各賞が決定!

講談社は11月2日、第73回野間文芸賞、第42回野間文芸新人賞、第58回野間児童文芸賞および第2回野間出版文化賞の受賞者・受賞作品を発表しました。

 

2020年度「野間賞」各賞が決定!

各賞の受賞者・受賞作品は次の通りです。

 
第73回野間文芸賞

小川洋子(おがわ・ようこ)さん
『小箱』(朝日新聞出版)

 
第42回野間文芸新人賞

李龍徳(い・よんどく)さん
『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』(河出書房新社)

 
第58回野間児童文芸賞

いとうみくさん
『朔と新(さくとあき)』(講談社)

 
第2回野間出版文化賞

池井戸潤(いけいど・じゅん)さん

吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さん

「あつまれ どうぶつの森」
※任天堂株式会社(「あつまれ どうぶつの森」)は、副賞を辞退

 

「野間賞」について

野間文芸賞、野間文芸新人賞、野間児童文芸賞の各賞は、講談社初代社長・野間清治さんの遺志により設立された財団法人野間文化財団が主催。「日本の文芸の質的向上を図り、その発展に寄与することを願って」設けられた文学賞です。

野間文芸賞は、純文学の小説や評論を対象とし、受賞者には正賞として賞牌、副賞として300万円が贈られます。
選考委員は、奥泉光さん、佐伯一麦さん、多和田葉子さん、町田康さん、三浦雅士さん。

野間文芸新人賞は、純文学の新人の作品を対象とし、受賞者には、正賞として賞牌、副賞として100万円が贈られます。
選考委員は、小川洋子さん、川上弘美さん、高橋源一郎さん、長嶋有さん、保坂和志さん。

野間児童文芸賞は、児童向けの文学やノンフィクションを対象とし、受賞者には正賞としてブロンズ像、副賞として200万円が贈られます。
選考委員は、あさのあつこさん、石井直人さん、いとうひろしさん、富安陽子さん、山下明生さん。

 
また、野間出版文化賞は2019年度より新設されたもので、「出版の再発明」をめざす講談社が創業110周年の記念事業の一環として、「出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体を顕彰」することを目的としています。受賞者には、正賞として賞牌、副賞として100万円が贈られます。
選考委員は、林真理子さん、弘兼憲史さん、茂木健一郎さん、野間省伸さん(講談社代表取締役社長)。

 

小箱
小川 洋子 (著)

『ことり』以来7年ぶりの、書き下ろし長編小説。
死んだ子どもたちの魂は、小箱の中で成長している。死者が運んでくれる幸せ。
世の淵で、冥福を祈る「おくりびと」を静謐に愛おしく描く傑作。

私の住む家は元幼稚園で、何もかもが小ぶりにできている。
講堂、給食室、保健室、人々の気持ちを慰める“安寧のための筆記室”もある。
私は郷土史資料館の学芸員であったバリトンさんの恋人から来る小さな文字の手紙を解読している。
従姉は息子を亡くしてから自分の人生を縮小した。
講堂にはガラスの小箱があり、亡くなった子どもたちの魂が成長している。
大人は自分の小さな子どもに会いに来て、冥福を祈るのだ。
“一人一人の音楽会”では密やかな音楽が奏でられる。
今日はいよいよあの子の結婚式で、元美容師さん、バリトンさん、クリーニング店の奥さん、虫歯屋さんが招待されている。

あなたが私を竹槍で突き殺す前に
李龍徳 (著)

世界は敵だ。希望を持つな。殺される前に、この歴史を止めろ。

日本初、女性“嫌韓“総理大臣誕生――新大久保戦争、「要塞都市」化した鶴橋、在日狩り、そしてヘイトクライム。
いま、7人の若者が立ち上がる。
生きるための場所を奪い合う世界に、新世代屈指の才能が叩きつける、渾身の問題作。

日本の「今」に投げ込む爆弾のような挑発的問題作。
――柳美里

恐ろしい。血が騒ぐ。まがまがしくも新しい在日の物語が生まれた。
――梁石日

この痺れるようなディストピアの過剰摂取は、ぼくたちを“深淵(しんえん)からの祈り“でつらぬく
――真藤順丈

********
特別永住者制度の廃止、外国人への生活保護支給中止、公文書での通名使用禁止……。
排外主義が支配する日本で、在日三世の柏木太一(かしわぎたいち)が反攻の計画のために集めたのは、“武闘派“少年の尹信(ユンシン)、自殺願望を抱える宣明(ソンミョン)、帝國復古党の貴島(きじま)、妹を「在日韓国人であるゆえ」殺された金泰守(キムテス)、そして―――。
1ページごとに震えが走る、怒りと悲しみの青春群像!

朔と新
いとう みく (著)

兄の朔(さく)が1年ぶりに家へと帰ってきた。朔と弟の新(あき)は、一昨年の大晦日、父親の故郷で正月を迎えるために高速バスで仙台に向かい、バスが横転する事故に巻き込まれた。朔は視力を失い、盲学校での生活を送っていたのだ。大晦日に帰省することになったのは、新が母親と衝突したことが原因だった。本来の予定より一日遅れでバスに乗ったのが、運命を変えたのだ。
中学時代、新は長距離走者として注目を浴びていたが、ランナーとしての未来を自ら閉ざし、高校に進学した後も走ることをやめた。
そんな新に、突然、朔が願いを伝える。
「伴走者になってもらいたいんだ、オレの」
激しく抵抗する新だったが、バスの事故に巻き込まれたことへの自責の念もあり、その願いを断ることはできなかった。かくして兄と弟は、1本のロープをにぎり、コースへと踏み出してゆく――。

日本児童文芸家協会賞を受賞し、2年連続で夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に作品が選出された児童文学界屈指の書き手、いとうみくが渾身の書き下ろし! 東京オリンピック・パラリンピックをむかえる2020年、ブラインドマラソンを舞台に、近いからこそ遠くに感じる兄弟、家族の関係を描き切った物語を刊行します。

 
【関連】
第73回「野間文芸賞」/第42回「野間文芸新人賞」/第58回「野間児童文芸賞」/第2回「野間出版文化賞」受賞者決定のお知らせ〔PDF〕

 


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