【第42回角川源義賞】田渕句美子さん『女房文学史論 王朝から中世へ』が受賞
角川文化振興財団は10月23日、第42回角川源義賞の受賞作品を発表しました。
第42回角川源義賞の各部門が決定!
第42回角川源義賞は、10月19日に「文学研究部門」、10月28日に「歴史研究部門」の選考会を都内で開催し、次の通りの受賞作品が決定しました。
<第42回角川源義賞 受賞作品>
■文学研究部門
田渕句美子(たぶち・くみこ)さん
『女房文学史論 王朝から中世へ』(岩波書店)
■歴史研究部門
該当作なし
文学研究部門を受賞した田渕句美子さんは、1957年生まれ。東京都出身。お茶の水女子大学文教育学部国文科卒業。同大学院人間文化研究科比較文化学専攻博士課程単位取得退学。大阪国際女子大学助教授、国文学研究資料館助教授、同教授を経て、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。1993年に日本古典文学会賞を受賞。
選考委員は、安藤宏さん、長島弘明さん、原岡文子さん、三浦佑之さん。
歴史研究部門は、今回は残念ながら「該当作なし」となりました。
選考委員は、石上英一さん、黒田日出男さん、藤井讓治さん、三谷博さん。
受賞者の田渕句美子さんには、賞状・記念品および副賞として100万円が贈られます。12月10日に予定されていた贈呈式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、受賞者と選考委員、関係者のみで行われます。
角川源義賞とは
角川源義賞は、「角川書店の創立者で、古代中世文学の研究家でもあった角川源義の、日本文化振興への思念の一端を具現」しようと、昭和54年に創設された賞です。
日本文学あるいは日本史分野(関連分野を含む)の研究として刊行された、個人の学術書。高い完成度とともに、本賞による顕彰を機に研究上の更なる進展が期待される著作・著者を対象としています。
女房文学史論――王朝から中世へ 田渕 句美子 (著) 女房文学は,平安時代の一時期に限定されるものではなく,古代から中世,近世,それ以降をも含めて,興隆と刷新を繰り返しながら,時代のなかで継続されてきた営みである.王権との密着,高貴性の反映,教育的機能など,その特質を多角的に論じながら,日本文学史のなかに,総体としての女房文学の系譜を位置づける. |
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