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発売から36年越し!大友克洋さん『AKIRA』第1巻が講談社コミックス史上初の100刷突破!

大友克洋さん著『AKIRA』

大友克洋さん著『AKIRA』

アイズナー賞受賞、アングレーム国際漫画祭グランプリ獲得など、世界中で絶大な人気を誇る大友克洋さんの代表作『AKIRA』第1巻が、講談社コミック史上初の100刷に到達しました。

1984年の発売から版を重ね続け、2020年9月25日、100度目の重版が出来します。

 
『AKIRA』の作中舞台は、2020年の東京オリンピック開催を機に、再開発が進められていた「ネオ東京」。現実の2020年・東京と重なる表現がいくつもあり、「予言の書」として現在も話題が沸騰しています。

 

凝った造本で製造費のかかる単行本が、長らく定価据え置きのまま、同じ仕様で増刷され続けてきたのは、驚異的なことですが、100回も増刷していると、いくつか問題も生じます。

一つは製版フィルムの劣化。60刷を超えたあたりから、版が荒れだしたため、製版フィルムを高解像度でスキャンしてデータ化しています。

もう一つは、カバーの色の変化です。前の刷り色に色味を合わせていたのですが、わずかな色の違いが、増刷を重ねるごとに大きな変化になってしまい、70~80刷の頃には、海賊版のような装丁になっていました。そこで、3~4年前から、発売当時の色に戻しています。

さらに、漫画本文の用紙が生産中止になったのですが、これはどうしようもなく、100刷から用紙を変更しました。

 
『AKIRA』はなぜ、これほどまで時代を超えて、読み続けられるのか?
それは、著者・大友克洋さんが、徹底して「読み手」と「普遍性」を意識しているからです。

大友さんは、「漫画なんて所詮、娯楽なんですよ。パラパラ読んでおもしろいと思ってもらえないとダメなんです」と言います。映画的なコマ割りや写実的でシャープな筆致に目が行きがちですが、大友さんは普遍的なおもしろさを人に伝える、ということを第一に漫画を制作しているのです。

 
なお、100刷目の第1巻は、10月上旬頃から店頭に並ぶ予定です。

 
【大友克洋さんコメント】

「長きにわたりご愛読いただきまして、ありがとうございます」

 

AKIRA(1) (KCデラックス)
大友 克洋 (著)

第3次世界大戦から38年、世界は新たな繁栄をむかえつつあった――。ネオ東京を舞台に繰り広げられる本格SFアクションコミックの金字塔!

 


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