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【訃報】作家・中村正軌さんが死去 『元首の謀叛』で直木賞

直木賞作家の中村正軌(なかむら・まさのり)さんが3月1日、死去しました。92歳。葬儀は近親者で済ませました。

中村正軌さんは、1928年、旧満州(現・中国東北部)生まれ。学習院大学文政学部政治学科卒業。日本航空に勤務し、フランクフルト支配人、調達部長などを歴任。勤務の傍ら執筆活動を行い、冷戦下の東西ドイツを舞台にした国際謀略小説『元首の謀叛』で1980年にデビュー。同作で直木賞を受賞。

ほかの著書に、『貧者の核爆弾』『アリスの消えた日』『四つの聖痕』『教皇の手文庫』。

なお、中村さんの名前の本来の表記は「中村正䡄」ですが、「中村正軌」で代用されています。

 

元首の謀叛
中村 正軌 (著)

ある日、東ドイツの国境監視塔が轟音とともに崩れ落ちた。一方、ソ連軍や東独軍が不審な動きを見せ始めた。西側への侵攻準備だろうか? 各国の首脳が疑心暗鬼におちいっている間に、一人の東独空軍中尉が、密かに西ドイツに潜入した。彼は東独書記長の親書を西独首相に手渡すという、重大な秘密任務を帯びていた。東独書記長ホーネッカーは、ソ連の圧制からのがれ、東西ドイツの統一を実現するために、驚くべき手段を講じようとしていた。直木賞受賞の傑作国際謀略小説。

 


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