日本ホラー小説大賞受賞作家・澤村伊智さん初長編ミステリ『予言の島』が重版 第72回日本推理作家協会賞「短編部門」受賞作も発売中
日本ホラー小説大賞受賞作家で、「比嘉姉妹シリーズ」が人気の澤村伊智さんによるミステリ短編小説「学校は死の匂い」(『小説 野性時代』2018年8月号掲載)が4月25日、第72回日本推理作家協会賞の「短編部門」を受賞しました。
本作は、デビュー作『ぼぎわんが、来る』(第22回日本ホラー小説大賞<大賞>受賞作/映画『来る』原作)から始まる「比嘉姉妹シリーズ」初の短編集『などらきの首』(角川文庫)に収録されています。
また、澤村さんが今年3月15日に刊行した初の長編ミステリ小説『予言の島』は、発売5日で重版が決まっています。
ホラー作家・澤村伊智さんがミステリに挑んだ作品で日本推理作家協会賞受賞を受賞!
<「日本推理作家協会賞」受賞コメント>
日本ホラー小説大賞を受賞しデビューして以降、綾辻行人さんをはじめとする諸先輩方から「いつかミステリの執筆を」と声をかけていただく機会が多くありました。担当編集者から明確に「ミステリに挑みましょう」とオファーされ執筆した本作が、日本推理作家協会賞短編部門受賞という大変な名誉をいただき光栄です。これからも怖くて、面白いものを執筆していきたいと思います。本当にありがとうございました。 ――澤村伊智
<作品情報>
雨の日にだけ、体育館に幽霊が出る――。
小学四年生の美晴は、学校に伝わる心霊めいた噂通りに体育館のキャットウォークから飛び降りる白い少女を目撃する。白い少女の正体は何か、何故彼女は飛び降りるのか。姉・琴子に対抗するため、美晴は真相究明に挑むが!?(受賞作「学校は死の匂い」)
「などらきさんに首取られんぞ」祖父母の住む地域に伝わる“などらき”という化け物。刎ね落とされたその首は洞窟の底に封印され、胴体は首を求めて未だに彷徨っているという。しかし不可能な状況で、首は忽然と消えた。僕は高校の同級生の野崎とともに首消失の謎に挑むが・・・・・・。(表題作「などらきの首」)
野崎はじめての事件を描いた表題作に加え、真琴と野崎の出会いや琴子の学生時代などファン必見のエピソードが満載。シリーズ初の短編集。
収録作:「ゴカイノカイ」「学校は死の匂い」「居酒屋脳髄談義」「悲鳴」「ファインダーの向こうに」「などらきの首」
澤村伊智さん プロフィール
著者の澤村伊智(さわむら・いち)さんは、1979年生まれ。大阪府出身。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂作品を敬愛する。
2015年『ぼぎわんが、来る』(受賞時のタイトル「ぼぎわん」/映画「来る」原作)で第22回日本ホラー小説大賞<大賞>を受賞。巧妙な語り口と物語構成によって、全選考委員から高い評価を獲得した。
その他の著作に『ずうのめ人形』『ししりばの家』『などらきの首』(比嘉姉妹シリーズ)、『恐怖小説 キリカ』『ひとんち澤村伊智短編集』など。最新作は初の長編ミステリに挑んだ『予言の島』。
予言の島 澤村伊智 (著) ホラー作家・澤村伊智の、本格ミステリへの本気の挑戦。 【初読はミステリ、二度目はホラー。この謎に、あなたもきっと囚われる。】 |
などらきの首 (角川ホラー文庫) 澤村伊智 (著) 第72回推理作家協会賞短編部門受賞作収録! 比嘉姉妹シリーズ最新刊! |
■比嘉姉妹シリーズ第1弾
ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫) 澤村伊智 (著) “あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。それ以降、秀樹の周囲で起こる部下の原因不明の怪我や不気味な電話などの怪異。一連の事象は亡き祖父が恐れた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか。愛する家族を守るため、秀樹は比嘉真琴という女性霊能者を頼るが…!?全選考委員が大絶賛!第22回日本ホラー小説大賞“大賞”受賞作。 |
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