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上條一輝さん〈創元ホラー長編賞〉受賞作『深淵のテレパス』が書籍化

2024年1月に発表された「創元ホラー長編賞」を受賞した上條一輝さんの『深淵のテレパス』(「パラ・サイコ」を改題)が東京創元社より刊行されました。

また、刊行を記念して、8月27日(火)に上條一輝さん×梨さん×株式会社 闇代表 頓花聖太郎さん、8月31日(土)には上條一輝さん×原宿さんによるトークイベントも開催されます。

 

Webメディア〈オモコロ〉でも活躍中の著者による、戦慄のデビュー作!

未来の古典となりうる新しいホラー小説の傑作を求めて創設された〈創元ホラー長編賞〉。その受賞作として早くから大きな注目を集めていた『深淵のテレパス』が書籍化されました。

 
選考においては澤村伊智さん、東雅夫さんの両選考委員からそのクオリティが高く評価され、称賛のコメントが贈られています。

「ホラーとして娯楽小説として、非常に高いレベルでまとまっていた。
「人間が一番怖い」と豪語する現実主義の人物が、些細な怪現象に次第に日常を脅かされ、超自然的恐怖を受け入れざるを得なくなるプロセスが丁寧かつ的確に書かれており、この箇所を読んだ時点で作者に拍手を送りたくなった。」
――澤村伊智さん

「荒唐無稽な物語なればこそ、繊細で入念な仕込みが肝心であることを、本篇は改めて教えてくれた。物語全体の「謎」となる核心部分も、非常に考え抜かれており、「迷宮」めいた地下世界の忌まわしさ恐ろしさと相まって、読み手を充分に得心させるものだと思う。総じて今後、息長く活躍してくれそうな期待を抱かせる、大器である。」
――東雅夫さん

 
物語は、会社の部下に誘われて大学のオカルト研究会のイベントに参加した女性が、とある怪談を聞いたその日を境に怪現象に悩まされ、「あしや超常現象調査」の二人に助けを求めるというストーリー。徐々に日常が蝕まれていく恐怖を迫真の筆致で描きながら、一方で「あしや超常現象調査団」の二人をはじめとする個性的な登場人物が物語に彩を加え、「怖い」だけではない、極上のエンタメ作品となっています。

 
【あらすじ】

あなたが、呼ばれています。
あなたには、その声を聞くことができません。
私は、暗い水の底にいます。
暗く、危険な場所で、あなたを待っています。
私は、姿かたちを変えて、あなたの前に現れる。
とても、醜い姿で。
恐ろしい私の姿を見たあなたは、正気を保っていられなくなるかもしれません。
私は、そうなることを狙っています。
……あたなに伝えておきます。
それが、私にできる唯一のことだからです。
光を、絶やさないでください。
(『ある女子学生の怪談』より抜粋)

「変な怪談を聞きに行きませんか?」
会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントでとある怪談を聞いた日を境に、高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水──あの時聞いた“変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが……選考委員絶賛、創元ホラー長編賞受賞作。

★『深淵のテレパス』特設サイト:https://special.tsogen.co.jp/telepath
★創元ホラー長編賞受賞作『深淵のテレパス』著者・上條一輝さんへのインタビュー:https://www.webmysteries.jp/archives/36407375.html
★創元ホラー長編賞受賞作『深淵のテレパス』著者・上條一輝さんへのインタビューその2:https://www.webmysteries.jp/archives/36449168.html

 
◆『深淵のテレパス』PV

 
著者の上條一輝さんは、Webメディア「オモコロ」にて加味條名義でライターとしても活躍。「オモコロ」出身のホラー作家では、『変な家』の雨穴さん、『お前の死因にとびきりの恐怖を』が刊行されたばかりの梨さんなども活躍しており、上條さんにも期待と注目が集まっています。

 
作品を読んだ書店員さんからも絶賛の声が続々と寄せられています。

「まぶしい光が、やわらかな日差しが、こんなにも不気味に感じられたことがあっただろうか。」
――ブックマンズアカデミー前橋店 太田南さん

「ホラー小説の不気味さと、エンタメ小説の早く先を知りたくなる面白さが掛け合わさった傑作!」
――紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん

「エンタメ度200パーセント、本読みとしてホラー好きとして大満足の“しっっっかり”怖い話でした。」
――佐賀之書店 本間悠さん

「怖い!怖いけど最終的には謎が解ける快感が勝るような、新たなホラーの読後感でした!」
――TSUTAYA中万々店 山中由貴さん

 

著者プロフィール

上條一輝(かみじょう・かずき)さんは、作家、ライター。

1992年生まれ、長野県出身。東京都在住。早稲田大学卒業。現在は会社員の傍ら、Webメディア「オモコロ」にて加味條名義でライターとして活動している。執筆した記事に「おかんぎょさま」「エマゴーの下書き」「超能力者を探せ!ESP実験をやってみた」などがある。

 

深淵のテレパス
上條 一輝 (著)

装画:POOL
装幀:岡本歌織(next door design)

 
【関連】
上條一輝『深淵のテレパス』特設サイト
Web東京創元社マガジン : 【8月16日ごろ発売】創元ホラー長編賞受賞作『深淵のテレパス』著者・上條一輝さんへのインタビューその1
Web東京創元社マガジン : 【来週8月16日ごろ発売!】創元ホラー長編賞受賞作『深淵のテレパス』著者・上條一輝さんへのインタビューその2

 


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