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辻真先さん×池上遼一さんによる幻の作品が雑誌連載時のオリジナルの形で初単行本化!

『追跡者×拳銃野郎』(立東舎)

『追跡者×拳銃野郎』(立東舎)

立東舎は、書籍『追跡者×拳銃野郎』(作画:池上遼一さん/原作:辻真先さん<『追跡者』>)を1月18日に刊行しました。

 

池上遼一さんの週刊誌連載デビュー作を初単行本化!

1968年に『週刊少年キング』に29回にわたって掲載された『追跡者』(原作:辻真先さん)は、池上遼一さんの記念すべき週刊誌連載デビュー作です。

また辻真先さんにとっても、少年マンガの原作を初めて担った作品です。

 
そんな貴重な本作ですが、原画散逸のためにこれまで単行本化されることはなく、一部のファンのみが存在を知る「幻の作品」となっていました。

しかし随所に施されたマンガ的な表現技法の数々は素晴らしく、衝撃のラストまで一気に読ませるサスペンスフルな内容は、全く古びることのない魅力を放っています。

池上さん自身も本作については、「マンガにも演出が必要だと教えられたのが辻真先先生の原作『追跡者』を描いた時。テレビアニメの脚本を書いていた辻先生は、原作に映像的演出を盛り込んでいました」と発言しています。

 
偽証で父を無実の罪に陥れた3人の男を追って秋田から上京した少年・峰三郎は、青年・南郷とその女友達・カオルに見守られ、さまざまな事件に巻き込まれながら敵を追い詰めていきます。さまざまな伏線が張られ、思いがけぬ展開を繰り返す中で、遂に明らかになる「黒幕」の正体とは?

今回は、その『追跡者』を掲載誌から丁寧にスキャンすることでついに初の単行本化、その全貌が実に50年ぶりにあらわになります。

また、同年に『週刊少年キング』に掲載された短編『拳銃野郎』も収録し、50年前の池上ワールドが500ページ近い大ボリュームで蘇ります。

西部劇の決闘シーンを思わせる静と動のコントラスト

西部劇の決闘シーンを思わせる静と動のコントラスト

異なる場所で同時進行している出来事を見開きの1コマで表現

異なる場所で同時進行している出来事を見開きの1コマで表現

見開き扉も大胆な構図で動きを演出

見開き扉も大胆な構図で動きを演出

前後から迫るトラック! サブ君、絶体絶命のピンチ!

前後から迫るトラック! サブ君、絶体絶命のピンチ!

新宿駅では暴動が! 「東京はおっかないところだすな」

新宿駅では暴動が! 「東京はおっかないところだすな」

細かいコマを黒い枠で囲んで緊迫感とスピード感を演出

細かいコマを黒い枠で囲んで緊迫感とスピード感を演出

こちらは併録した短編作品「拳銃野郎」の冒頭部分

こちらは併録した短編作品「拳銃野郎」の冒頭部分

マンガ表現の解説を行なうコラムページも充実

マンガ表現の解説を行なうコラムページも充実

 

著者プロフィール

■原作:辻真先(つじ・まさき)さん

1932年生まれ。愛知県出身。名古屋大学文学部卒業。NHKで番組制作・演出に携わった後に独立。

『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『デビルマン』をはじめ、数多くのアニメ脚本を執筆し日本アニメを黎明期から支えてきた。

ミステリー作家、旅行評論家、エッセイストとしても作品を発表。1981年に『アリスの国の殺人』で第35回日本推理作家協会賞、2008年に第11回文化庁メディア芸術祭功労賞を受賞。

代表作に『名犬ルパンの名推理』『あじあ号、吼えろ!』『完全恋愛』などがある。『戦国獅子伝』(作画:横山光輝さん)、『沖田総司』(作画:石川賢さん)など、マンガ原作も多く手掛けている。

 
■作画:池上遼一(いけがみ・りょういち)さん

1944年生まれ。福井県出身。1961年、貸本劇画誌『魔像』(日の丸文庫)に発表の『魔剣小太刀』でデビュー。

1966年、『月刊漫画ガロ』に発表した『罪の意識』により水木しげるさんのアシスタントとなる。1968年、『週刊少年キング』に短編を発表後、『追跡者』(原作:辻真先さん)を連載して独立。以降、雁屋哲さん、小池一夫さん、武論尊(史村翔)さんらと組んで話題作を次々と発表していく。

2002年、『HEAT-灼熱―』(原作:武論尊さん)で第47回小学館漫画賞を受賞。2005年4月より大阪芸術大学キャラクター造形学科教授に就任。

代表作に『I・餓男』『クライングフリーマン』(以上、原作:小池一夫さん)、『男組』(原作:雁屋哲さん)、『サンクチュアリ』『BEGIN』(以上、原作:史村翔さん)など多数ある。

 

追跡者×拳銃野郎 (立東舎)
原画散失のために刊行不能だった
池上遼一の幻の週刊誌デビュー作がここに甦る!

1968年に『週刊少年キング』に29回にわたって掲載された『追跡者』(原作/辻真先)は、池上遼一の記念すべき週刊誌連載デビュー作。しかし、原画が行方不明という憂き目に会いこれまでコミック化は実現せず、ウィキペディアにも記述が無い「幻の作品」となってしまいました。

今回は、その『追跡者』を掲載誌から丁寧にスキャンすることでついに初の単行本化、その全貌が実に50年ぶりにあらわになります。日本の漫画界でも1、2の画力を誇る池上の、最初期の商業作品に見られるさまざまな表現技法は、読者に新鮮な驚きをもたらすことでしょう。

また今回は、同年に『週刊少年キング』に掲載された短編『拳銃野郎』も収録し、50年前の池上ワールドを500ページ近い大ボリュームでお届けいたします。

●収録作品
追跡者
拳銃野郎

辻真先+池上遼一対談

 


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