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『あのとき僕が泣いたのは、悲しかったからじゃない』瀧森古都さんの「涙」をテーマにした初の短編集

瀧森古都さん著『あのとき僕が泣いたのは、悲しかったからじゃない』

瀧森古都さん著『あのとき僕が泣いたのは、悲しかったからじゃない』

ベストセラー『悲しみの底で猫が教えてくれた大切なこと』の著者・瀧森古都さんによる、「涙」をテーマにした短編小説集『あのとき僕が泣いたのは、悲しかったからじゃない』が誠文堂新光社より8月9日に刊行されます。

 

最後に泣いたのはいつですか?

本書は、さらっと読みきれる7つの感動物語を一冊にまとめた短編集です。

登場人物たちは、どうにもならない苦境の中で、悩み、苦しみ、もがき、そして生きることに意味すら感じなくなり、絶望の底が見えてきたその瞬間、ある一筋の涙を流すと共に、小さな光を見つけます。

家族って何だろう、幸せって何だろう、人生って何だろう。
最後のページをめくるとき、あなたにとって一番大切な人を、きっと思い出すでしょう。

 
◆第1話「ショコラの種」
女手一つで息子を育てている母親に、ある悲劇が訪れる。それにより彼女は人生に終止符を打とうとするのだが、死への階段を一歩登ろうとしたその瞬間、ある意外な人物からのメッセージを受け取る。

◆第2話「最期の小説」
定年を迎え、妻と二人で平穏に暮らしていた60代の男性に、ある日、一通のハガキが届く。それは、かつて結婚の約束をしていた女性の死を知らせる死亡通知書だった。結婚後も、心のどこかで彼女のことを忘れられずにいた男性。一通の死亡通知書を手にしたことにより、蓋をしていた想いが溢れ出てしまう。過去の恋とは何か、結婚とは何か、幸せとは何か、長年連れ添った夫婦の結末はいったい……。

◆第3話「真昼の花火」
ある日突然、学校へ行かなくなった中学三年の息子。母親は息子の真意がわからないまま、日々食事を息子の部屋に運ぶ。そんなある日、40年前に他界した姉の幽霊が母親の前に姿を現す。母親の姉は、他界した時の少女の姿のまま。母親は目を疑いつつ、死んだはずの姉に息子の相談をする。すると姉は、想像もしていなかった息子の気持ちと、他界する前の自身の真意を語るのだった。
前編は母親目線で描き、後編は息子目線で描いてあるため、一つの物語を違う角度から二度お楽しみいただける感動ファンタジー。

◆第4話「おしるこ」
自分にも他人にも厳しい老人は、ある人物に速達を送り続けている。その速達を出している郵便局で、毎回顔をあわせる無愛想な若い男性局員に、老人は不満を抱く。目を見ずに対応し、ろくに返事もしないその郵便局員に対し、親の顔が見てみたいとすら感じる。そんなある日、老人によく思われていないことを自覚している若い郵便局員は、老人が持ち込んだ郵送物を自分のポケットに入れてしまう。その行為によって、郵便局員と厳格な老人の人生の歯車が思わぬ方向へと動き出すのだった。

◆第5話「家族だった家族」
自分は人間だと思っていた猫が、ある日突然、そうじゃなかったことを知り、様々な葛藤を抱きながらも与えられた環境を生きる。動物を捨てる人間、人間に捨てられる猫、捨てる側と捨てられる側、いったいどちらが不幸なのだろう。自分が人間ではなかったことを知った猫は、そんなことを考えたりする。そして猫は、時の流れに身を任せて生きるのだが……まさかの結末が待ち受けていた。

◆第6話「黄色い鳥と赤い鳥」(ショートショート)
鳥は、空を飛ぶことが当たり前。世の中のほとんどの人がそう認識している。けれども、我々の認識は本当に正しいのだろうか。本当の居場所とは?真の愛とは?
短い物語の中に、人生において本当に大切なことが描かれたハートフルなストーリー。

◆第7話「一本のオール」(詩)
テレビで紹介され、話題となった一作。
私たちは人生の荒波にもまれ、今この瞬間、どこを歩いているのか、どこを泳いでいるのかわからなくなることがある。けれど、人生という名の川は、決して逆流することはない。過去を悔やんでも、大きな後悔を抱いても、さかのぼることはできない。
そんな私たちは、一本のオールを持っている。誰もが一本のオールを持ち、自らの力で前進していく。時に、オールをこがず流されるまま進むこともある。時に、身を守るために武器とすることもある。その一本のオールは、人間にとっての「信念」でもあり、「良心」でもあり、折れることのない強い「意志」でもある。あなたが持っているオールは、どのようなオールでしょうか。

 

瀧森古都さん プロフィール

著者の瀧森古都(たきもり・こと)さんは、1974年、千葉県市川市生まれ。両親がイタリアの古い都(バッサーノ)で芸術活動をしていたことから「古都」と名づけられる。

2001年、作家事務所オフィス・トゥー・ワンに所属。放送作家として『奇跡体験! アンビリバボー』など様々な番組の企画・構成・脚本を手掛ける。2006年、独立。作家、コピーライターとして活動。

現在、主に「感動」をテーマとした小説や童話を執筆。ペット看護士・ペットセラピストの資格を保持。著者に『悲しみの底で猫が教えてくれた大切なこと』『孤独の果てで犬が教えてくれた大切なこと』『たとえ明日、世界が滅びても 今日、僕はリンゴの木を植える』(すべてSBクリエイティブ刊)などがある。

 

あのとき僕が泣いたのは、悲しかったからじゃない
ベストセラー『悲しみの底で猫が教えてくれた大切なこと』著者が贈る、「涙」をテーマにした、さらっと読みきれる7つの感動物語!

【各界から感動の声、続々!】
「ひとりじゃない。感情が涙になって溢れました。小さな自分に光を指し示してくれた物語です。」★木﨑ゆりあ(女優)
「この小説を読むと、無性に家族に会いたくなった。もう会えなくなってしまった人たちにも……。」★長江俊和(作家・演出家)
「悲しみの涙に寄り添い、希望の涙を見守る。包み込むような優しい七つの物語は、あなたへの応援歌に違いない。」★栗澤順一(さわや書店)

 


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