『長く高い壁 The Great Wall』浅田次郎さん初の戦場ミステリ!「戦争の大義」「軍人にとっての戦争」とは何か
KADOKAWAより、浅田次郎さん著『長く高い壁 The Great Wall』が刊行されました。
『終らざる夏』『帰郷』など戦争を題材に描くことをライフワークとされている浅田次郎さん。
本作は、日中戦争下の万里の長城を舞台に、従軍作家として北京に派遣されることになった小柳という小説家が、第一部隊全員死亡という大事件に挑む浅田作品初のミステリ小説です。
『長く高い壁 The Great Wall』の内容
ここは戦場か、それとも殺人現場か。
日中戦争下の万里の長城。探偵役を命じられた従軍作家が辿り着く驚愕の真相とは?
この戦争に大義はあるのか――。
1938年秋。流行探偵作家の小柳逸馬(こやなぎ・いつま)は、従軍作家として北京に派遣されていた。
だが、突然の要請で、前線へ向かうこととなる。検閲班長の川津(かわづ)中尉と共に、北京から半日がかりで辿り着いた先は、万里の長城、張飛嶺(ちょうひれい)。そこで待っていたのは、第一分隊10名が全員死亡という大事件だった。
なぜ、戦場に探偵作家が呼ばれたのか。10名は戦死ではないのか!?
分隊内での軋轢、保身のための嘘、軍ならではの論理――。
従軍作家の目を通し、日中戦争の真実と闇が、いま、解き明かされる。
浅田次郎さん プロフィール
著者の浅田次郎(あさだ・じろう)さんは、1951年東京都生まれ。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞、司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で大佛次郎賞など、数々の賞を受賞している。
その他著作に『日輪の遺産』『蒼穹の昴』『霧笛荘夜話』『マンチュリアン・リポート』『神坐す山の物語』『わが心のジェニファー』『獅子吼』『おもかげ』などがある。
※司馬遼太郎賞の「遼」は正式には2点しんにょうです。