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『日常をポジティブに変える 究極の持久力』50歳で100マイルレースに挑戦するアスリートに学ぶ年齢に負けない強さの秘密

『日常をポジティブに変える 究極の持久力』50歳で100マイルレースに挑戦するアスリートに学ぶ年齢に負けない強さの秘密

『日常をポジティブに変える 究極の持久力』50歳で100マイルレースに挑戦するアスリートに学ぶ年齢に負けない強さの秘密

ディスカヴァー・トゥエンティワンより、トレイルランの第一人者・鏑木毅さん著『日常をポジティブに変える 究極の持久力』が刊行されました。

 

やり方を工夫すれば、何歳からでもどのタイミングでも、新たなことにチャレンジすることができる!

著者の鏑木毅さんは、トレイルランという起伏の激しい山中を一昼夜走り続ける競技で、トップアスリートとして活躍されています。
そして、トレイルランの世界最高峰の戦いであるUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)という大会で日本最高位(3位)の記録を持っています。

この経歴だけ見ると、華やかな結果を残しているアスリートですが、実は鏑木さんは、28歳から競技を始めた”遅咲き”、そして50歳を迎える現在も現役で活躍されているという選手なのです。

 

長く活躍できる選手でいられる秘訣

なぜ28歳というアスリートとしてはかなり遅い年齢から始めても活躍できたのか?
そして、なぜ50歳になる今でもトップアスリートでいられるのか?

書籍の中では、著者が実践している疲れない身体の作り方とメンタルや睡眠のコントロール方法が具体的に紹介されています。

 

競技に大切な持久力は、「抗酸化」と「低糖化」で伸ばしていける

トレイルランの競技パフォーマンスは、基本的に脚力の筋力と持久力に依存します。

筋力量は、トレーニングによって増やすことは出来ても、加齢によるパフォーマンスの低下は避けられません。
持久力に関しても、トレーニングを続けるだけではパフォーマンスの低下は避けられません。

しかし、いくつかの取り組みを行うことによって、年齢を重ねてもなお伸ばしていくことができる、というのが鏑木さんの主張です。
そのため、持久力をいかに向上させるかが重要なポイントとなります。

そして持久力を向上させるためには、「抗酸化」と「低糖化」が大切です。
抗酸化によって老いを防ぎ、低糖化によって脂肪燃焼効率をよくすることによって持久力を上げていくのです。

具体的には、
・アスタキサンチンと呼ばれる海洋系の食材に多く含まれる成分を摂取すること、
・食事改善によって脂肪の燃焼効率を向上させること
などが挙げられています。

持久力アップには、身体のエネルギーを生み出すミトコンドリアの質をいかに高めるかがポイントとなっていきます。
臨床実験において、運動を行っている人がアスタキサンチンを摂取することによって、ミトコンドリアの活動を活性化し、脂肪の燃焼や筋力の向上を促進することが知られております。

しかし、100~200キロというウルトラディスタンスにおける持久力については、現在でも完全には解明されていません。
鏑木さんは自身の競技人生の中で試行錯誤を行い、以上のことを実践し、結果を出しているのです。

 

パフォーマンスのために大切な”見えないポイント”

鏑木さんは、持久力や筋力と共に、睡眠やメンタルコントロールの大切さも説いています。
寝る前にスマホ等を見ず、デジタルストレスを遠ざけることや、多くの脳内シミュレーションを行う等のメンタルトレーニングなどが紹介されており、多くの人に直接役立つ内容となっています。

 

長く活躍するために本当に大切なこと

書籍では上記で紹介した内容に関するtipsが多く紹介されています。
しかし、鏑木さんが長く活躍できている本質的な理由は、その手法にあるわけではなく、海外の活躍する選手を研究し、自身の持久力を上げるための研究を続ける姿勢(チャレンジ精神)にあります。

それは、書籍の随所に出てくる選手の情報や過去の体験談、また「NEVER」という50歳でUTMBに挑戦するプロジェクトにも表れています。

活躍はあくまで目に見えた結果でしかありません。
本当に大切なのは、チャレンジする姿勢と、チャレンジに対する飽くなき探求心であり、これこそ多くの人が学ぶべきことなのではないでしょうか。

 

「プロローグ」より一部抜粋

本書を執筆している間に、私は49歳の誕生日を迎えました。
一般的にはもう立派な中年の域であり、会社員生活を送っている方なら、そろそろ老後の暮らしについて考えはじめる時期かもしれません。
だからこそ、今も現役のトレイルランナーとして100マイル(160キロ)の山道を走り抜く私に対して、周囲からよくこんな疑問を投げかけられます。
「どうしてその年齢まで体力が衰えないの?」
「40歳を過ぎても、身体って鍛えられるものなの?」
「いったい何歳まで現役を続けるつもり?」

もちろん、私も人並みに疲労は感じますし、明らかに若い頃よりもフィジカルの機能は衰えています。
しかし一方で、これまで培ってきた知識や経験から、私にはひとつ確信していることがあります。
それは、筋力や瞬発力の衰えは避けられなくても、「持久力は何歳になっても向上できる」ということです。

私が主戦場としているトレイルランニングのなかでも、ウルトラトレイルのカテゴリーは、起伏の激しい山中を一昼夜走り続ける競技です。
それは筋力や心肺、精神力など、持てる力のすべてを総動員させなければならない過酷な世界。
たとえば世界最高峰の大会であるウルトラトレイル・デュ・モンブラン(以下、UTMB)では、総距離169.4キロ、累積標高差は9889メートルという過酷なコースが用意され、これを46時間30分の制限時間内に走りきらなければなりません。
私は40歳を迎えた2009年に、そのUTMBで世界3位の記録をマークしました。これは今なお、日本選手の最高位として破られていない記録です。
しかし、中学時代に陸上競技を始め、そのまま高校大学と長距離種目に身を投じてきた私の競技人生は、決して順風満帆なものではありませんでした。

(中略)

私は49歳になった今、プロのトレイルランナーとして現役生活を続けています。この間、持久力を伸ばす方法を徹底的に探求し、実践してきました。
そんな私には今、大きな目標があります。それは50歳になる来年、再び世界最高の舞台UTMBにチャレンジすることです。
適切なノウハウを身につければ、50歳でも老いることなく結果を出すことができる。これを自ら証明しようというわけです。
これは世間一般の価値観に、大きく逆行する考え方といえるでしょう。
しかし、周囲の価値観に振り回されているばかりでは、可能性は生まれません。スポーツに打ち込み、目指す結果を得ることは、決して若い世代だけの特権ではないはずです。
本書では、私が今日まで体験的に身につけてきた、若返りと持久力アップのメソッドを解説しています。
それは末永くスポーツを楽しむことに役立つのはもちろん、皆さんの仕事や日々の生活においても、ポジティブな影響をもたらしてくれるでしょう。
皆さんがいつまでも挑戦する心を忘れず、人生を自分らしく彩る一助となれば幸いです。

 

本書の目次

プロローグ 

第1章 疲れない身体のつくり方

第2章 体質を変える食事法

第3章 〝持久脳?のつくり方

第4章 本番力をつける

第5章 戦い続けるためのリカバリー

第6章 楽しく年齢を重ねるために

対談:青井渉氏(医学博士・京都府立大学生命環境科学)

エピローグ

 

鏑木毅さん プロフィール

著者の鏑木毅(かぶらぎ・つよし)さんは、1968年、群馬県生まれ。プロトレイルランナー。

2009年、世界最高峰のウルトラトレイルレース「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(通称UTMB、3カ国周回、走距離166km)」にて世界3位。また、同年、全米最高峰のトレイルレース「ウエスタンステイツ100マイルズ」で準優勝など、49歳となる現在(刊行当時)も世界レベルのトレイルランニングレースで常に上位入賞を果たしている。

トレイルランニングを始めたのは28歳。地元群馬で開催されたレースに面白半分で出場したのがきっかけ。群馬県庁で働きながらその後、アマチュア選手として数々の大会に出場し優勝。40歳でプロ選手となる異色の経歴を持つ。

現在は競技者の傍ら、講演会、講習会、レースディレクターなど国内でのトレイルランニングの普及に力を注ぐ。アジア初の本格的100マイルトレイルレースであり、UTMBの世界初の姉妹レースであるウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)の大会実行委員長を務める。

自らがプロデュースしたトレイルレース「神流マウンテンラン&ウォーク」は2012年に過疎地域自立活性化優良事例として総務大臣賞を受賞。疲弊した山村地域の振興、地域に埋もれた古道の再生など地域を盛り上げるモデルケースとなっている。

2019年に50歳で再びUTMBに挑戦することを表明。NEVERプロジェクト(http://never.trailrunningworld.jp/)としてその挑戦を伝えていく。

 

日常をポジティブに変える 究極の持久力
なぜ、アラフォー、アラフィフになっても疲れない身体とアタマを保ち続けられるのか?
そのカギは「抗酸化」「低糖」「食事改善」にあった!

28歳からトレイルランニングを始め、40歳でプロ選手となり世界最高峰の大会(UTMB:ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)で世界3位入賞、50歳になる2019年に再び同大会への挑戦を表明した氏は、いったい何を食べ、どんなトレーニングをして、どう休息しているのか?

レジェンド・トレイルランナーが教える「疲れない身体とアタマのつくり方」が、この一冊に!
運動をしている人にも、最近なんだか疲れやすい…と感じている人にも役立つ本です。

 


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