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『否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い』ホロコーストは本当にあったのか?1779日に及ぶ法廷闘争を描く緊迫の実話

『否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い』ホロコーストは本当にあったのか?1779日に及ぶ法廷闘争を描く緊迫の実話 ▲映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

『否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い』ホロコーストは本当にあったのか?1779日に及ぶ法廷闘争を描く緊迫の実話 ▲映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

ハーパーコリンズ・ジャパンより、「アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件」の回顧録『否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い』(デボラ・E・リップシュタットさん・著/山本やよいさん・訳)が刊行されました。

 

「歴史学者」対「ホロコースト否定者」、1779日に及ぶ法廷闘争を描く緊迫の実話

みなさんは「アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件」をご存知でしょうか?

イギリス人歴史家デイヴィッド・アーヴィングが、ユダヤ人歴史家デボラ・E・リップシュタットと出版社ペンギンブックスを訴えたイギリスの裁判です。「ナチスによる大量虐殺はなかった」という主張に端を発したこの裁判は1996~2001年の約5年以上にわたって争われ、2001年1月に開かれた裁判は様々な観点から大きな話題となりました。

本書は、この「アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件」の回顧録です。

 

映画化作品『否定と肯定』が2017年12月8日より公開

▲映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

▲映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

本作は、2017年12月8日より公開される映画『否定と肯定』の原作です。

主人公であり著者でもあるデボラ・E・リップシュタットは、イギリスの歴史家デイヴィット・アーヴィングが訴える「ヒトラーによる大量虐殺はなかった」との主張を看過できず、自著で真っ向から否定。このことを受けたアーヴィングは反対に名誉棄損でリップシュタットを告訴、異例の法廷対決が始まります。

アーヴィングが訴えを起こしたのはイギリスでした。名誉毀損訴訟の場合、アメリカでは立証責任が原告側にあります。つまり、名誉を傷つけられたと主張して告訴した側が、相手の中傷は事実無根だという証明をしなくてはなりません。

ところが、イギリスでは逆に被告側に立証責任があります。告訴された側が自分の中傷には事実の裏付けがあるという証明をしなくてはならないのです。

こうして、リップシュタットのほうが立証責任を負わされることになったのです。

映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

はたして「ホロコーストが実在した」ことは証明できるのか。この裁判の行方は、欧米でもセンセーショナルに報道され、ユダヤ人だけでなく世界の知識層や学者などの間で大きな議論を巻き起こし続けました。

映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

本書はその裁判の回想をリップシュタット本人が綴った、大変意義のある一冊です。

 

読む人それぞれが「真実とは何か」を深く考えさせられる、“ポスト・トゥルース”時代の必読の書

SNSの普及で簡単かつ急速に情報が拡散しやすい現代においては、「カメラやスマホを買う時と同じように”情報”も吟味をしないといけないということを若い人へ伝えたいですね」と先日来日の際も著者・リップシュタットさんは訴えました。

映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

映画『否定と肯定』劇中スチル写真 (c)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

 

映画『否定と肯定』について

■12月8日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、他全国ロードショー

■配給:ツイン

★公式サイト:http://hitei-koutei.com/

 

否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い (ハーパーBOOKS)
ナチスによる大量虐殺を証明できるか――。
歴史学者対ホロコースト否定者
真実をかけた法廷闘争、緊迫の1779日!

実際にあった世紀の裁判の回顧録。
映画『否定と肯定』原作!

歴史家には事実に対して独自の解釈をする権利があるが、その事実を故意に歪めて述べる権利はないことを、この映画が教えてくれるだろう。
――デイヴィット・ヘアー(映画『否定と肯定』脚本家)まえがきより

「ナチスによる大量虐殺はなかった」
そう主張する、イギリス人歴史家アーヴィング。
彼を“史実を歪曲したホロコースト否定者”と断じたユダヤ人歴史学者リップシュタットは、反対に名誉毀損で訴えられる。
裁判に勝つには、ホロコーストが事実だと法廷で証明するしかない。
だが予想に反し、アーヴィングの主張は世間の関心を集めていく――。
実際にあった世紀の法廷闘争の回顧録。
映画原作!

 


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