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『お坊さんにならう こころが調う朝・昼・夜の習慣』「不安や心配な気持ちをしずめ、心を落ち着かせる」46の習慣

『お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣』お坊さんが教える「不安や心配な気持ちをしずめ、心を落ち着かせる」46の習慣

『お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣』お坊さんが教える「不安や心配な気持ちをしずめ、心を落ち着かせる」46の習慣

ディスカヴァー・トゥエンティワンより、平井正修さん著『お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣』が刊行されました。

 

家で気軽に実践できる「心を調える」46の習慣を収録

なんとなく、いろんなことが気になって、心が落ち着かない。そんな気持ちにはおかまいなしに、テレビや新聞からは心が痛くなるような事件・事故のニュースばかり。SNSからは洪水のような情報が押し寄せてくる毎日。人間関係もすこしわずらわしく感じてきた……。

こんなふうに、心がざわざわするばかりで、少しも落ち着かない、という方も多いのではないでしょうか。

本書では、禅宗の修行生活や、坐禅のことなどを紹介しながら、みなさんが一日を清らかに始め、一日を穏やかに仕舞うために、「不安や心配な気持ちをしずめ、心を落ち着かせる」方法を伝授していきます。

 
・一日を清らかに始める「朝の習慣」
「呼吸を調える」「心をこめて、玄関・トイレを掃除する」……

・心をざわつかせない「昼(日中)の習慣」
「修行だと思って仕事に取り組む」「あえて空腹の時間をつくってみる」……

・一日を穏やかに仕舞う「夜の習慣」
「布団の中で、一日を振り返る」「『目標』『夢』は、毎晩捨てる」……

・それでもまだ晴れない心が調う「禅的考え方」
「不安な心は自分が生み出している」「腹が立つのは執着があるから」……

などなど、坐禅や修行に行かなくても、家で気軽に実践できる「心を調える」46の習慣を収録。不安や怒り、心配など、マイナスの感情に振り回されがち……という方は、ぜひお試しください。

 

一日を清らかに始める「朝の習慣」:呼吸を調える

朝はとにかくやるべきことがたくさんありますが、心を落ち着かせるためにおすすめなのが、じぶんの呼吸を数えるということです。
これは、「数息観(すそくかん)」という修行です。これならば、オフィスや電車の中などでもできるでしょう。

「調身・調息・調心」という禅語があります。「坐禅を組むことで、姿勢を正しくし、正しい呼吸を行う。すると、自然と心も調う」という意味です。不安や悩み、怒り、嫉妬などの感情が軽くなり、心もしずまるのです。

心を落ち着けようとしても、不安が次々と生まれてくると、容易に止めることはできません。その点、身体や呼吸であれば、意識して調えることができます。というわけで、まず呼吸を意識してみましょう。

 

一日を穏やかに仕舞う「夜の習慣」:布団の中で、一日を振り返る

一日の生活の中で、私たちはさまざまな感情を抱きます。怒り、悲しみ、喜び。それらを、布団の中で毎晩思い出してみましょう。
その日に起きたことと、そのときの自分の感情を整理するのです。

極端な例をあげると、その日、会社をリストラになったとします。気分としては不快。腹が立つでしょうし、悔しいでしょうし、悲しいでしょう。「明日からどうしたらいいんだろう」という不安もあると思います。
眠りにつくまでの布団の中での時間を、そういった自分に起きた出来事と、そのときに湧き上がった感情を一つひとつ思い出して、整理する時間にするのです。

リストラは非情な現実です。驚きますし、絶望するかもしれません。しかし、感情を整理してみると、事実だけが残ります。
「リストラされた」という事実だけをとらえると、自分の一つの仕事が終わったということです。その会社の人間ではなくなったという現象でしかないわけです。

仏教においては、「因縁説」をとっています。起きたことには何かしらの原因があるということです。感情はいったん脇に置いておいて、事実にだけ目を向け、自分でその事実が起きた原因を考えるのです。

起きたことは、もう変えようがありません。事実を受け入れていくしかないのです。
感情と事実を切り離し、起きたことの原因を、感情にとらわれずに冷静に考える。
そうすれば、その日に生まれた感情を、一回リセットして、心をクリーニングすることができるはずです。

 

平井正修さん プロフィール

著者の平井正修(ひらい・しょうしゅう)さんは、臨済宗国泰寺派全生庵住職。1990年 学習院大学法学部卒。1990年 静岡県三島市龍澤寺専門道場入山。2001年 同 下山。2003年 全生庵第七世住職就任。2016年 日本大学危機管理学部客員教授就任。現在、安倍首相や中曽根元首相などの政界・財界人が多く参禅する全生庵にて、坐禅会や写経会など布教に努めている。

著書は、『最後のサムライ山岡鉄舟』(教育評論社)、『坐禅のすすめ』(幻冬舎)、『花のように、生きる』(幻冬舎)、『13歳からの仏教塾』(海竜社)、『三つの毒を捨てなさい』(KADOKAWA)、『男の禅語』(三笠書房・知的生き方文庫)、『山岡鉄舟修養訓』(致知出版社・活学新書)、『忘れる力』(三笠書房)など多数。

 

お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣
本書では、禅宗の修行生活や、坐禅のことなどを紹介しながら、みなさんが一日を清らかに始め、一日を穏やかに仕舞うために、「不安や心配な気持ちをしずめ、心を落ち着かせる」方法をお伝えしていきます。
修行も坐禅も、必ずしも科学的に説明がつくものではありません。
長い長い時間をかけて、数多くの人々が実践してつちかった、いわば「習慣」です。

いま、心理学や脳科学に基づいた、「心をしずめる方法」が世の中にはたくさんあるようです。
しかし、人間の心をどう扱うかと考えるときに、必ずしも科学的なアプローチだけが有用だとは私は思いません。
むしろ、理屈ではなく、人間の経験に基づく智慧にこそ、私たちの不安な心を解き放ち、穏やかに暮らすためのヒントがあるのではないかと感じています。

それが、禅寺の修行であり、坐禅なのです。

(「はじめに」より)

 


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