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『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』磯田道史さんが司馬文学を素材に、日本史の大局を掴み、歴史を人生に役立てる道筋を示す!

『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』磯田道史さんが司馬文学を素材に、日本史の大局を掴み、歴史を人生に役立てる道筋を示す!

『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』磯田道史さんが司馬文学を素材に、日本史の大局を掴み、歴史を人生に役立てる道筋を示す!

NHK出版から発売中の磯田道史さん著『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』が、 発売5カ月で早くも15万部を突破するベストセラーとなっています。

※司馬遼太郎さんの「遼」は正しくは、「にてんしんにょう」になります。

 

歴史学ではほとんど扱われてこなかったという司馬文を素材に、日本史の大局を掴み、歴史を人生に役立てる道筋を示した一冊

本書で著者は、「司馬さんの歴史叙述は、 この国の歴史文学のなかでは質の良い、最もわかりやすいものの一つです。 読者のみなさんも、ぜひその読解をきっかけに自分の人生に役立つ歴史の思索を試してみてはいかがでしょうか」と語ります。

見通しの悪い現代日本において、 歴史から何を、いかに学ぶか、という著者のメッセージがこもった一冊です。

これまで、 歴史学者は司馬遼太郎さんが描いてきた日本の歴史を体系的に読み解こうという試みをほとんど行ってきませんでした。 それは、 司馬作品があくまでも文学であって史実ではないと思われてきたからであり、司馬史観と呼ばれる独特の歴史の見方が働いていると考えられてきたからです。

しかし、著者は 「現代では日本人の歴史観は、教科書が作るものではなく、子どもならば歴史漫画、大人ならば司馬さんの文学が作っているのではないかと」という考えのもと、本書で『国盗り物語』『花神』『「明治」という国家』『この国のかたち』などの作品から、戦国時代から昭和前期までの長い時間軸における司馬遼太郎さんの歴史観や、そこから彼が本当は何を語ろうとしていたかを読み解いていきます。

その意味で本書は、これから司馬文学を読もうという人にとっては格好の司馬遼太郎入門書として、司馬遼太郎さんの小説の読者や、本格的に歴史を学びたい人にとっては日本人と日本の歴史を深く考えるきっかけとして読むことができます。

著者が「司馬さんが描きたかったリーダー像というのは、国を誤らせない、集団を誤らせない、個人を不幸にしない、ということに尽きると思います。」と述べているように、日本人が誤りに陥らないためにも必読の一冊です。

 

本書の内容

序 章:司馬遼太郎という視点
司馬遼太郎さんがどういう作家だったかを紹介。山本周五郎さんや、山田風太郎さん、藤沢周平さんらとの比較から、 司馬さんが動態の作家であったことを指摘した上で、現代においてそうした歴史の見方が必要とされていることを述べる。

第一章:戦国時代は何を生み出したのか
『国盗り物語』などで信長(思想家)・秀吉(戦略家)・家康(技術者)を、日本人リーダーの典型として描いていると指摘。 その見立ては吉田松陰、 西郷隆盛、 大村益次郎ら幕末の変革者を見る際も活きると述べる。

第二章:幕末という大転換点
司馬さんが権力そのものではなく、その側にいた人物を好んで描いたと確認した上で、脇役や敗者の側から複眼的に見ることで、歴史を客観的に捉えられるとする(主に『花神』から)。

第三章:明治の「理想」はいかに実ったか
歴史を連続性の中で見ることの重要さを説く。司馬さんは『「明治」という国家』などで江戸の多様性や遺産が新国家建設へと結び付いていく様を書いた。これについて著者は、何々時代という歴史区分のみで物事を捉えるのではなく、司馬さんの様に前後の時代を意識することで見えてくるものがあるという。

第四章:「鬼胎の時代」の謎に迫る
『この国のかたち』などを踏まえ、 司馬遼太郎さんが「鬼胎の時代」と呼んだ昭和期を読み解く。ここでは日本国家が誤りに陥っていく様を構造的に捉えることで、それを後世に生きる私たちが同じような道をたどらないためのヒントにする方法までを提示する。

終章:二一世紀に生きる私たちへ
各章を通し、司馬遼太郎さんが伝えったかったこととは「共感性」と「自己の確立」が大事であるということを「21世紀に生きる君たちへ」を素材に述べる。

 

磯田道史さん プロフィール

著者の磯田道史(いそだ・みちふみ)さんは、1970年、岡山市生まれ。 2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。専攻は日本近世社会経済史・歴史社会学・日本古文書学。現在、 国際日本文化研究センター准教授。

『武士の家計簿』『殿様の通信簿』『日本人の叡智』『龍馬史』『歴史の愉しみ方』『無私の日本人』『天災から日本史を読みなおす』など著書多数。

 

「司馬遼太郎」で学ぶ日本史 (NHK出版新書 517)
いかに歴史をつかむのか

当代一の歴史学者が、日本人の歴史観に最も影響を与えた国民作家に真正面から挑む。戦国時代に日本社会の起源があるとはどういうことか? なぜ「徳川の平和」は破られなくてはならなかったのか? 明治と昭和は本当に断絶していたのか? 司馬文学の豊穣な世界から「歴史の本質」を鮮やかに取りだし、日本の歴史と日本人について深く考えさせる意欲作。

 


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