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『スマホ脳』なぜスティーブ・ジョブズはわが子にiPadを与えなかったのか? 誰もが「スマホ脳」になっている…ユーザーが知らない恐るべき影響とは?

アンデシュ・ハンセンさん著『スマホ脳』(訳:久山葉子さん)

アンデシュ・ハンセンさん著『スマホ脳』(訳:久山葉子さん)

アンデシュ・ハンセンさん著『スマホ脳』(訳:久山葉子さん)が、新潮社より刊行されました。

 

教育大国スウェーデン発、衝撃の書『スマホ脳』が日本発売! 最新の脳科学研究が明らかにする、恐るべき真実

2018年、1冊の本がスウェーデンで刊行されました。『スマホ脳』――著者の精神科医、アンデシュ・ハンセンさんは、ノーベル賞選定で知られる名門カロリンスカ医科大学を卒業後、ストックホルム商科大学にて経営学修士(MBA)を取得したという異色の経歴の持ち主。前作『一流の頭脳』は世界的ベストセラーとなりました。

 
続く本作『スマホ脳』は、脳科学的見地からスマホが脳に与える恐ろしい影響に警鐘を鳴らした一冊です。発売直後に国内でベストセラーとなり、42週にわたってベスト20にランクイン、世界13ヶ国に版権が売れました。

中でも衝撃を受けたのは教育大国として知られるスウェーデンの教育界でしょう。学校からの著者への講演依頼が急増、彼の提案する改善メソッドを現場に取り入れる学校が日に日に増えていきました。

 
最新の脳科学の膨大な実験結果をもとに、医学者である著者は次々と恐るべき事実を指摘していきます。一部を紹介します。

 
◎わたしたち現代人は、10分に1回スマホを手に取っている。触る回数は1日平均2600回に及ぶ。

◎1日2時間を超えるスクリーンタイムはうつのリスクを高める。そして現代人のスクリーンタイムは1日平均4時間に達している。

◎スマホと睡眠障害の関係も報告されている。いまや先進諸国で睡眠障害で医者を訪れる人は9人に1人に及んでおり、スマホの影響は否定できない。

◎大企業は脳科学者を雇用してアプリ開発を行っている。スマホの依存性は、最先端の脳科学研究に基づき、アプリが脳に快楽物質を放出する〈報酬系〉の仕組みを利用して開発されているからなのだ。

◎10代の若者の2割はスマホに1日7時間を費やしている。このまま若者がSNSを使えば、80年の人生では5年はスマホに使うことになるだろう。

◎学習現場では、スマホを傍らに置くだけで学習効果、記憶力、集中力が低下するという実験結果が報告されている。

…ここに挙げたのは本書で紹介している事実のごく一部です。これは決して話を大袈裟にしているのでもなければ、陰謀論の類でもありません。

 
現に、こうしたスマホやアプリを開発した世界のIT企業のCEO、あるいはベンチャー投資家たちの多くは、スマホやタブレットの危険性を熟知しています。
そのため彼らはわが子のデジタル・デバイスへのアクセスを認めていないか極めて厳しく制限しています。

フェイスブックの「いいね!」の開発者は、「SNSの依存性の高さはヘロインに匹敵する」と発言し、自らフェイスブックへのアクセス時間を制限する措置を取りました。

スティーブ・ジョブズは記者にiPadをわが子に与えるかを問われて「そばに置くことすらしない」と答えました。

ビル・ゲイツは子供が14歳になるまでスマホは持たせませんでした。14歳でスマホを持っていない子供はいまや2%に過ぎないというのに。

 
誰が依存しやすく、誰がそうでないのか。どうすれば依存せずにすむのか。自分は、わが子は大丈夫なのか。科学的見地からゾッとするような現実を警告する一方、回避の方法も指南します。

 

著者コメント

(c) Stefan Tell

(c) Stefan Tell

今あなたが手にしている本は人間の脳はデジタル社会に適応していないという内容だ。昨今のコロナ危機で、スマホが外界とのライフラインになった今、読むべき本なのだろうか。

そんな今だからこそ読むべきだ、と私は思う。

現在、大人は1日に4時間をスマホに費やしている。10代の若者なら4~5時間。この10年に起きた行動様式の変化は、人類史上最速のものだ。それにはどんな影響があるのだろうか。本書『スマホ脳』では、その点を突き詰めたかった。

 

本書の構成

まえがき
コロナに寄せて――新しいまえがき

第1章 人類はスマホなしで歴史を作ってきた
人類が現代に適応できない理由/人間は現代社会に適応するようには進化していない/感情があるのは生存のための戦略/決断を下すとき、私たちを支配するのは感情/ネガティブな感情が最優先
第2章 ストレス、恐怖、うつには役目がある
ストレスのシステムが作られた過程/扁桃体――人体の火災報知器/すぐに作動する扁桃体/不安――起きるかもしれないという脅威/不合理な不安さえも合理的/うつは天然の防護服か?/長期にわたるストレスの代償/うつ症状――感染への防御?/感情を言葉で表せることが大事/警告フラグ/必ずしも「いちばん強いものが生き残る」わけではない

第3章 スマホは私たちの最新のドラッグである
ドーパミンの役割/脳は常に新しいもの好き/「かもしれない」が大好きな脳/「もしかしたら」がスマホを欲させる/報酬中枢を煽るSNS/シリコンバレーは罪悪感でいっぱい/IT企業トップは子供にスマホを与えない/デジタルのメリーゴーラウンドにぐるぐる回されてしまうのは簡単だ

第4章 集中力こそ現代社会の貴重品
マルチタスクの代償/脳は働きが悪いときほど自分をほめる/かぎりある作業記憶/サイレントモードでもスマホは私たちの邪魔をする/リンクがあるだけで気が散る/私たちはさらに気が散るように訓練を重ねる/手書きメモはPCに勝る/長期記憶を作るには集中が必要/脳は近道が大好き/グーグル効果――情報が記憶に入らない/周囲への無関心

第5章 スクリーンがメンタルヘルスや睡眠に与える影響
過小評価されている睡眠/私たちはなぜ眠るのか/ストレス――それにスクリーン――が眠りを妨げる/ブルーライトの闇/電子書籍vs「普通の」本/感じやすさは人それぞれ

第6章 SNS――現代最強の「インフルエンサー」
人間の脳は悪い噂が大好き/ゆりかごから墓場までの社交性/人生の数年がフェイスブックに吸い取られる/私たちは自分のことを話したい/SNSを使うほど孤独に/社会的地位は精神の健康のために重要/デジタルな嫉妬/フェイスブックが人生の満足度を下げる/SNSは様々な方向から私たちに影響を与える/SNSが女子に自信を失わせる/他人は自己を映す鏡/では、SNSが私たちの共感力を殺すのか?/あなたの注目を支配しているのは誰?/デジタル軍拡競争/どんな商品が欲しいのか、決めるのは私たち/「自分たちvsあいつら」の血塗られた歴史/フェイクニュースが広まるメカニズム/そろそろデジタル・デトックスを

第7章 バカになっていく子供たち
子供のスマホ依存/アルコールは禁止するのに/幼児には向かないタブレット学習/報酬を我慢できなくなる/学校でのスマホ――敵か味方か?/スマホ追放で成績アップ/若者はどんどん眠れなくなっている/若者の精神不調が急増している/長期調査の結果も同じ/インターネットを携帯できるようになった時代/精神状態vs依存/スクリーンタイムの概念

第8章 運動というスマートな対抗策
情報のTsunami/少しの運動でも効果的/では、なぜ集中力が増すのか/子供でも大人でも、運動がストレスを予防する/ストレスに対する心のエアバッグ/ますます運動量が減っている/すべての運動に効果がある

第9章 脳はスマホに適応するのか?
私たちのIQは下がっている/タクシー運転手の脳が変化した理由/「鉄道酔い」と「デジタル酔い」の決定的違い/研究が追いつかない!/私たちは何を失いかけているのか/人間はまだ進化するのか/心の不調を軽くみてはならない/人間は幸せな生き物ではない/テクノロジーで退化しないために

第10章 おわりに

デジタル時代のアドバイス
コラム 適度なストレスにさらされよう/人前で喋る恐怖/不安は人間特有のもの/どんな人がスマホ依存症になるのか/マルチタスクによって間違った場所に入る記憶/スマホでうつになる?/スクリーンは食欲にまで影響する?/一生のうちに何人と知り合えるのか/手薄になる自己検閲/何にいちばん嫉妬する?/なぜ前頭葉は最後に成熟するのか/私たちはひどい体型!

謝辞
人生のバイブルに――訳者あとがき

 

著者プロフィール

 
■著者:アンデシュ・ハンセン(Anders Hansen)さん

精神科医。ノーベル賞選定で知られる名門カロリンスカ医科大学を卒業後、ストックホルム商科大学にて経営学修士(MBA)を取得。現在は王家が名誉院長を務めるストックホルムのソフィアヘメット病院に勤務しながら執筆活動を行い、その傍ら有名テレビ番組でナビゲーターを務めるなど精力的にメディア活動を続ける。

前作『一流の頭脳』は人口1000万人のスウェーデンで60万部が売れ、その後世界的ベストセラーに。

 
■訳者:久山葉子(くやま・ようこ)さん

1975年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部英文学科卒業。翻訳家。エッセイスト。

スウェーデン大使館商務部勤務を経て、現在はスウェーデン在住。

 

スマホ脳 (新潮新書)
アンデシュ・ハンセン (著), 久山 葉子 (翻訳)

スティーブ・ジョブズはわが子にiPadを与えなかった!?
うつ、睡眠障害、学力低下、依存症……最新の研究結果があぶり出す恐るべき真実。
教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラー、日本上陸。

 


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