気になる本、おススメの本を紹介

B O O K P O O H

『「ファインナンス」から考える!超入門』仕事でも人生でも、シンプルかつ合理的に意思決定ができる本

梅澤真由美さん著『シンプルで合理的な意思決定をするために 「ファインナンス」から考える!超入門』

梅澤真由美さん著『シンプルで合理的な意思決定をするために 「ファインナンス」から考える!超入門』

梅澤真由美さん著『シンプルで合理的な意思決定をするために 「ファインナンス」から考える!超入門』が、かんき出版より刊行されました。

 

ファイナンスは“自分のため”に使える思考法

会計とファイナンスって、どう違うの?
この質問に、明確に答えられる人は意外と少ないようです。

 
会計は人に報告するためのもの。つまり「他人のため」のもの。
ファイナンスは自分の生活や仕事をよりよくするためのもの。つまり「自分のため」のもの。
会計はコミュニケーションツール、ファイナンスは意思決定ツールです。

 
著者は「はじめに」で、まず会計とファイナンスの「用途の違い」をこのように言い切っています。

とはいえ、本書は、会計とファイナンスの違いを説く本ではありません。また、経理や財務の専門家がファイナンスを掘り下げて学ぶ本でもありません。

 
本書の読者対象は、専門家以外の人、営業職や企画、マーケティング、間接部門や研究職など、あらゆる職種の人。一般のビジネスパーソンが、ファイナンスの考え方を身につけて、仕事や人生における様々な意思決定に使うための本です。

 
たとえば、「新規事業を立ち上げる」「人を採用する」「オフィス機器を入れ換える」、またプライベートでは「マイホームを購入する」「保険に加入する」「子どもを塾に通わせる」……などなど、どの課題も、将来にわたる影響のすべてをお金に換算して把握し、考えられるいくつかの案を比較して、最も望ましい案を選ぶ。これが、本書のタイトルにある「ファインナンスから考える」ということです。

 
この「お金に換算して数字で考える技術」を、何ごとにおいても習慣づけることができれば、勘や経験則、他社例といったあいまいなものに頼らず、また苦し紛れに決めることもなく、シンプルで合理的な意思決定ができるようになります。
結果、悩んでいる時間も短くなり、意思決定の成功の可能性は高くなるのです。

 
ちなみに「ファイナンスとは何か?」の理解を促すために、本書では冒頭の章で、より具体的に会計とファイナンスの違いについての解説にページをさいています。

3つの違いに触れているのですが、これほど端的に整理してある本はめずらしく、ここを読めば、今まで漠然としていた「会計とファイナンスの違いって何?」の疑問がすっきり解消するはずです。

 
会計の知識もおぼつかないという人でも、PL程度は読めるけどBSになるとちょっと……という人でも大丈夫。ぜひ、本書で「使えるファイナンス」のスキルを身につけてください。

 

ファイナンスに必要な独自の4つのステップ

本書では、ファイナンスを「使って考えること」に焦点を当て、実際の意思決定の4つのステップに沿って解説しています。

 
1.コストをあぶり出す
2.時間のズレをとらえる
3.比較する
4.分解する

 
まずは、「コスト」を正確に見積もる。ここがどんなケースの意思決定であってもベースになります。それから時間のズレをとらえて、数字にします。そして差を比較することで意思決定の精度を上げます。4つめは分解することで、意思決定した内容を円滑に実行できるようにします。

 
この流れは、通常のファイナンスの本の解説とは異なります。ファイナンスの概念を説明する多くの本は、まず時間から解説しています。

しかし本書は、ファイナンスを「使って考える」ことに焦点を当てているので、実際の意思決定のステップに沿って、コストから説明します。

そして最後の章では、「実践!ファイナンスの使い方」、これら4つの要諦を意思決定でどのように使うのか、6つ事例から説明しています。

ファイナンスは、仕事にも人生にも大いに役立つ一生モノのスキルです。ぜひ、本書で身につけて活用してください。

 

本書の構成

はじめに

Step0 会計vs.ファイナンス~3つの違いを知る

Step1 「見えないコスト」をあぶり出す

Step3 差を「比較」する

Step4 要素に「分解」する

Step5 実践! 仕事でファイナンスを使う

 

梅澤真由美さん プロフィール

著者の梅澤真由美(うめざわ・まゆみ)さんは、公認会計士、管理会計ラボ株式会社代表取締役。

京都大学大学院農学研究科在学中に公認会計士試験合格、その後、監査法人トーマツ(現・有限責任監査法人トーマツ)に入所。2007年から日本マクドナルド(株)で経理・予算管理・経営企画など、経営財務分野の幅広い業務に携わる。2012年、「将来を変え、事業に貢献できる」ファイナンスのおもしろさに気が ついたことをきっかけに、ファイナンスを究めたいとウォルト・ディズニー・ジャパン(株)に転職、ファイナンスマネージャーを務める。

2016年、現在の管理会計ラボ株式会社を開設、日本では数少ないファイナンスや管理会計専門の公認会計士として、コンサルティング業務に従事する傍ら、セミナー講師としても活躍。具体的でわかりやすい解説には定評がある。Retty(株)など、社外役員も複数社務めている。2015年ボンド大学ビジネススクール(MBA)修了。

主な著書に『今から始める・見直す 管理会計の仕組みと実務がわかる本』(中央経済社)、『元企業内会計士が教える-経理のためのエクセル基本作法と活用戦略がわかる本』(税務研究会出版局)がある。

 

シンプルで合理的な意思決定をするために「ファインナンス」から考える!超入門
梅澤 真由美 (著)

部下からの提案も、新事業投資も、コスト削減案も。仕事と人生で、よりよい未来を築く「数字で考える技術」。

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です