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『もしも一年後、この世にいないとしたら。』人生の締切を意識すると明日が変わる

清水研さん著『もしも一年後、この世にいないとしたら。』

清水研さん著『もしも一年後、この世にいないとしたら。』

清水研さん著『もしも一年後、この世にいないとしたら。』が、文響社より刊行されました。

 

3500人以上のがん患者と対話してきた精神科医が伝える、死ぬときに後悔しない生き方

「精神腫瘍医」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
精神腫瘍医とは、がん専門の精神科医および心療内科医のことです。

 
この本の著者である清水研さんは、国立がん研究センターで、3500人以上もの患者さんの話を聞いてきました。

告知後のショックは計り知れない大きさでも、それをきっかけに、残された時間を前よりも自分らしく生きるように変わっていく方々が多くいらっしゃるそうです。

そんな方々のお話を伺う中で、逆に医師である著者が人生について教えてもらうことが山ほどありました。

 

人生において本当に大切なことを先延ばしにしていませんか?

自分の死を身近に感じると、人生において大切にすることの優先順位を考えるようになります。

お金をためることばかりを考えていた人がどうやってそのお金を家族と一緒に使うか考えるようになったり、仕事を辞めて自分がもっとやりたかったことを始めた人がいたりしました。

また死を意識した人の多くの人が、支えてくれた家族や周りの大切な人との時間を何よりも優先するようになるそうです。

 

「死」について考えることは「どう生きるか」を考えること

現代日本において、ふつうに生活する中で自分の死を意識することはあまりないかもしれません。

ですが、「人生の締切」を意識することは、自分の人生の優先順位を考えて、より自分らしく生きることへとつながります。

「死」について考えることは恐ろしいことではなく、どう生きるか考えるために必要なことだととらえることもできるのです。

 

本書の目次

はじめに 大切なことを先延ばしにしていませんか

序章 がんは体だけでなく心も苦しめる
がんと無関係でいられる人は少ない
がん告知後1年以内の自殺率は一般人口の24倍
「家族は第二の患者」と言われる
「がん根治と延命」だけが医療の目的じゃない

第1章 苦しみを癒すのに必要なのは、悲しむこと
「悲しみ」という感情が苦しみを癒す
苦しい立場でも「誰かのために頑張りたい」という人がいる
柳のようにしなやかに立ち上がる力を人は持っている
苦しみに向き合う際の道しるべがある

第2章 誰もが持っているレジリエンスの力
「喪失」を受け入れるには時間とプロセスが必要
「10年後」がないとしたら、なんのために今を生きるか
今日一日があることに感謝する
人生で大切なことは何か考えると、行動が変わる
大切な人との時間を何よりも優先する
本当は皆、いつ何が起きるかわからない世界を生きている
「誰かの役に立ちたい」という気持ちが希望になる
「もうだめ」と思ってから出てくる強さがある
人間を超えた大きな力を感じるようになる

第3章 人は死の直前になって、心のままに生きていないことに気づく
「もう一人の自分」が自分を追い込んでいる
働けなくなったときに、自分の存在価値を感じられるか
「元気な自分でなければならない」という思い込みは苦しい
自分を押し殺して生きてきたことに気づけるか
「must」の自分だけで生きると、壁にぶつかったときに行き詰る

第4章 今日を大切にするために、自分の「want」に向き合う
死ぬとわかっていても、どうして人は精いっぱい生きるのか
「こうあるべき」で生きると、「何のために生きるか」がわからない
理不尽な状況でも、前向きさを失わなかった人
「人生は一回きりの旅である」
今、自分にとって心地よいことをする
「心のままにいきあたりばったり」してみる

第5章 死を見つめることは、どう生きるかを見つめること
死をないものとしてしまう世界はいつか破綻する
「人間は死んだらどうなるのか」という問いにどう答えるか
死に至るまでの苦しみへの対策はある
先送りしていた人生の課題を解決する
「魂の死」を自分の世界観に位置づける
「普通の日の連続」が幸せ

おわりに 「死」を意識して初めて生きることの「光」に気づく

 

清水研さん プロフィール

著者の清水研(しみず・けん)さんは、1971年生まれ。精神科医・医学博士。

金沢大学卒業後、都立荏原病院での内科研修、国立精神・神経センター武蔵病院、都立豊島病院での一般精神科研修を経て、2003年、国立がんセンター東病院精神腫瘍科レジデント。以降一貫してがん患者およびその家族の診療を担当している。

2006年、国立がんセンター(現:国立がん研究センター)中央病院精神腫瘍科勤務となる。現在、同病院精神腫瘍科長。日本総合病院精神医学会専門医・指導医。日本精神神経学会専門医・指導医。

 

もしも一年後、この世にいないとしたら。
清水研 (著)

今、生きづらさを感じているすべての人へ

人生の締切を意識すると、明日が変わる。

「もしも1年後、この世にいないとしたら――」
そう想像したとき、今やろうとしていることを変わらずに続けますか。それとももっと別のやりたいことをやりますか。

がん告知後にうつ状態になる人の割合は5人に1人、がん告知後1年以内の自殺率は、一般人口の24倍。

「告知後のショックは計り知れない大きさですが、それをきっかけに、残された時間を前よりも自分らしく生きるように変わっていく方が多くいらっしゃいます。
そんな方々のお話を伺う中で、逆に医師である私が人生について教えてもらうことが山ほどありました」

 


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