『僕たちはもう帰りたい』悲哀に満ちた心の叫び「もう帰りたい」を描いた漫画が書籍化
53万フォロワーを誇り、働く社会人の気持ちを代弁するTwitterアカウント「全日本もう帰りたい協会」。その「帰りたい」という気持ちを人気作家「さわぐちけいすけ」さんがまさかの漫画化、『僕たちはもう帰りたい』としてライツ社から刊行されました。
「全日本もう帰りたい協会」の「帰りたい」という気持ちが、まさかの漫画化&書籍化!
全日本もう帰りたい協会(@mou_kaeru)というツイッターアカウントをご存知でしょうか?
「行く前からすでに帰りたい」
https://twitter.com/mou_kaeru/status/1026581198309486592
「冷静に考えて欲しい。週5日の労働の疲れが週2日の休みで取れるわけないだろう?」
https://twitter.com/mou_kaeru/status/1064135489253298177
仕事に追われる社会人の「帰りたい!」という思いが詰まった秀逸なつぶやきが話題を呼び、そのフォロワー数は、なんと53万人!
「心の底からそう思う」「そうだ!帰ろう!」など共感の声が集まっています。
こんなにもたくさんの人が「帰りたい」と願っているのに、なぜ帰れない?
行き場のない「帰りたい」というあの気持ちを具現化し、本にすることができたなら、 働き手の心を少しでも軽くすることができるかもしれない。
……そんな思いから本の企画がスタートしたそうです。
著者は、Twitterで20万人のフォロワーを誇る漫画家のさわぐちけいすけ (@tricolorebicol1)さん。
「超」がつくほど客観的な目線で夫婦仲を円満に保つ秘訣を描いたデビュー作「妻は他人」シリーズが話題となり、以降、出版した3冊の本はすべて重版している実力派です。
担当編集者は、さわぐちさんのその目線で、働く人々の気持ちや人間関係を描いてみてほしい、と制作を依頼したそう。
さらには、漫画化するにあたって、「働き方改革の旗手」と言われる青野慶久さんが社長を務める「サイボウズ(株)」所属のライター・あかしゆか(@akyska)さんも制作に参加。
サイボウズに日々寄せられるさまざまな職種、立場、年齢の働き手のリアルすぎる悩みを集約し、1 年以上かけて、そのエピソード1 つひとつを丁寧に描き切ったのが本作です。
実際に読んでみたら共感しかなかった
「もう帰りたい」と願う理由も、年齢も、性別も、立場も全く異なる、人々の物語。
主人公たちはそれぞれの環境で悩みを抱えています。例えば、「なぜ無意味な残業に付き合わされる?」「上司の無茶振りにどうやって対処する?」「妻でも母でもない私の時間が欲しい」など、どの悩みもリアルです。
彼らが行き着くのは、「スナック もう帰りたい」というお店。
一見あまのじゃくそうなママのふとした一言が、大切なことを気づかせ、その後の彼らの行動を変えていきます。
読んだ後には少し心が軽くなる、不思議な物語です。
共感しまくりの「あるある話」も多数掲載
本編のあいだには、働く中で体験するあるあるエピソード(なぜか5.7.5の川柳仕立て)も多数収録。あなたの周りにもいませんか?こういう人たち。
◆なぜ偉い 帰れる奴より 帰らない奴
◆「なんか違う」 そういうあなたが なんか違う
◆どうすれば 残業減るかと 残業中
体験を元にしてあるだけあって、うんうんと頷いてしまいます。
一見、ふざけたタイトルですが、この本は、形だけの働き方改革に疑問符を投げかける一因になるのでは?
さわぐちさんが書籍の最後の一コマに込めた、「もう帰りたい」というネガティブな気持ちをポジティブなものに変える「渾身のワンフレーズ」は必見です。
第一章「お付き合い残業」がつらくて、もう帰りたいのエピソードから抜粋
僕たちはもう帰りたい(ライツ社) さわぐちけいすけ (著) 「利益出せ」「納期を守れ」「早よ帰れ」…ゼッタイムリ! 全ページ書き下ろし! Twitterフォロワー20万人突破の漫画家が描く、 |