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『がんばらない働き方』元Google人材育成統括部長が教える、“がんばらず”に成果を上げる働き方!

ピョートル・フェリクス・グジバチさん著『がんばらない働き方』

ピョートル・フェリクス・グジバチさん著『がんばらない働き方』

元Google人材育成統括部長のピョートル・フェリクス・グジバチさん著『がんばらない働き方』が、青春出版社より刊行されました。

 

「がんばらない」が大きな成果を生む!

近年「働き方改革」がうたわれている日本ですが、世界で見てもその忙しさは群を抜いているといいます。

一方で生産性は低く、日本の時間あたり労働生産性はOECD加盟国35カ国中20位(「労働生産性の国際比較2017年度版」より)。つまり、日本人は「がんばっている」にもかかわらず、結果的に非効率的な働き方をしてしまっているという結果です。

 
日本人が忙しいのは不要な仕事までがんばってしまっているから。それで疲れてしまい、大きなアウトプットを出しにくくなっているのが現状です。

仕事で大きな成果を出すためには、あれもこれもこなそうと「がんばる」のではなく、「ムダな仕事」は捨てて、まずは頭に余裕をつくること。そんな、より楽に・より効率的に仕事をするための、「がんばる」とは違う働き方を紹介します。

 

「がんばります!」「すぐやります!」で片づけないこと

「なるはやで」「すぐやる」。これも、つい日本人がやってしまっていることの1つです。

もちろん、すぐ行動すること自体は素晴らしいのですが、目的やゴール(締切)を確認する前に、条件反射的に動いてしまうと良くないのです。未確認の状態で、「がんばるスイッチ」がオンになって突っ走ってしまう―これは百害あって一利なしです。

言われたことに対し、「がんばります!」といって丸ごと引き受けてしまうのではなく、抱えている仕事との優先順位も上司の判断を仰ぐ必要があります。つまり、何のために上司がそう言ったのか確認するという発想が重要なのです。

 

名刺交換をがんばらずに次につなげる方法

セミナーやイベント後に必ず待っている名刺交換タイム。しかし実際、交換された名刺の61%は活用されず「冬眠状態」にあるというデータも発表されています。

せっかく名刺交換しても受け取ってそのままにしていたら人脈も広がりません。著者は、もらった名刺は名刺管理アプリを使ってデジタル化しているので、会社のニュースレターや次のイベントの情報などを送るのも簡単です。さらに、フェイスブックなどのSNSでもつながっておきます。

こうして自分から定期的に情報を発信していれば、一度名刺交換をした相手とは、基本的にずっと関係を続けることができます。

 

グーグルは「持ち帰って検討」しない!

著者は、「持ち帰って検討します」は、日本で仕事をしていて違和感を覚えることの一つだと言います。

というのも、グーグルでは、「その場で解決できる仕事はその場で終わらせる」意識が強いため、たとえ客先にいても、オフィスにいる担当者とメッセンジャーで質問する、話し合う、回答を得る、といったやりとりを普通にします。

 
大切なのは、今どこまでやるべきか、できるのか、常に考えることです。もちろん、明日まで待てることは、明日やればいいのです。でも、ダラダラと先延ばしにしないこと。そうして、今という時間を最大限に使おうとする態度が、集中力を高めてくれます。

 

to do をこなそうとがんばっていませんか…?

to do リストをつくり、その日にやるべきことを整理することがいけないとは言いませんが、同時に「そのタスクは本当に必要か」、疑ってみるべきです。

生産性を高めようと思うなら、to doリストを増やすよりも、思い切って減らすほうが先決。to do リストを減らすということは、イコール「やらないこと」を増やすことでもあります。

インパクトのある仕事をしたいのなら、to do リストより「not to do リスト」のほうが大切なのです。このように、「何をやらないか」を決めることで、よりインパクトの大きい仕事に打ち込むことができるのです。

 

本書の構成

はじめに
・頭に余裕がなければ、新しい価値は生み出せない

1章 なぜ「がんばらない」ほうがうまくいくのか?
――「インパクト」を与えるために働こう――
グーグルの生産性の高さが示すもの
・「フロー」で課題解決能力は4倍に
・作業をこなすより「ミッション」を「上司に仕事を振られたら反射的にがんばる」をやめよう
・「仕事=上司に従うこと」と思い込んでいませんか?
新人にも経営者にも「捨てるべき仕事」がある

2章 to doをこなそうとがんばっていませんか?
――まず「しないこと」をリストアップしよう――
「インパクトが大きく学びも多い仕事」に注力する
より大事なのは「not to do リスト」
メールに「時間のハンドル」を握られないために
他人の人生を生きてはいけない
グーグルは「持ち帰って検討」しない
全力を投入すべき「一瞬」がある
「スプリント」と休養を繰り返す
ときには思い切って休み、ニュートラルに戻す
メールもカレンダーも人任せでいい
10倍の結果をもたらす「ブレイクスルー」を
楽をするほどチャンスは大きくなる

3章 “意図のないX”をやめよう
――アウトプットからの逆算ですべてが決まる――
アジェンダのない会議はキャンセルでいい
・「皆が賛成してくれるようにがんばる」はいらない
・会議の目的は4つしかない
グーグルがやっている「ポジティブな根回し」とは
「すぐやる」前にチェックしたいこと
がんばって完璧にする前に「プロトタイプ」を!
・「フィードフォワード」でムダな努力を予防しよう!
上司を賢くマネジメントするコツ
・「問い」のない学びは身につかない

4章 自分の影響力が上がるネットワーク術
――人間関係も意識的に整理しよう――
「誰と会うか」を相手に決められていませんか?
・自分も人脈も成長する
名刺交換を、がんばらずに次につなげる方法
「自分の影響力を上げる」意識を持って動こう!
一流の人から一目置かれる質問とは?
「質の高い雑談」は誰にでもできる!

5章 「インパクト」が大きくなる働き方
――「~しなきゃ」から自由になろう――
ステップを踏みたがる日本人
・「~でなきゃいけない」は昔の仕事観
・アウトプットから逆算して働き方を決めよう!
ロジカルシンキングよりも「ひらめき」
じっくり考えるより「直感のスピード」でリードする
プレゼンから斬新なアイデアが生まれにくい理由
「働き方改革」で気をつけたいポイント

6章 「心理的安全性」をキープする方法
――「本音をいえる」が生産性アップのベースになる――
「心理的安全」をつくるコミュニケーション
「グチがいえる職場」をつくる
「忖度」がはびこらない職場にする
オープンクエスチョンで心理的安全を保つ

7章 自分にしかできない「新しい価値」の生み出し方
――「ミッション」はこう考えれば見えてくる――
幸せに働くための5つの条件
ミッションは雪だるま式に大きくなる
「信頼される土台」をつくる
ルールを捨てて「軸」を持とう
仕事も人生もミニマリズムへ

おわりに

 

著者プロフィール

ピョートル・フェリクス・グジバチ(Piotr Feliks Grzywacz)さんは、プロノイア・グループ株式会社 代表取締役/モティファイ株式会社 取締役。

ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て、2011年Googleに入社。アジアパシフィックにおけるピープルディベロップメントにてラーニング・ストラテジー、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍。

2015年に独立して未来創造企業のプロノイア・グループとHRテクノロジー企業のモティファイを設立。『NEW ELITE』『Google流 疲れない働き方』『世界最高のチーム』、『人生を変えるメンタルタフネス』など著書多数。

 

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