『「アタマのやわらかさ」の原理。』15年にわたってトップクリエイターたちのアタマの中をのぞいてきた編集者の”結論”とは
数々のスタークリエイターたちの本を15年にわたって手がけてきた広告デザイン本編集の第一人者・松永光弘さんによる、クリエイティブな思考のメカニズムを読み解いた書籍『「アタマのやわらかさ」の原理。クリエイティブな人たちは実は編集している』が、インプレスより刊行されました。
モノの価値は、実は「組み合わせ」のなかで決まる
「ユニークなものの見方をするね」
「アタマがやわらかいなぁ」
そう評価される代表格ともいえるのが、クリエイターと呼ばれる人たち。でも実は、彼らの柔軟でクリエイティブな思考には共通点があります。
それは「ひらめき」ではなく、「発見」を重視していること。その発見のために、アタマのなかでたえず行われているのが情報の「編集」です。編集的に物事をとらえ、編集的に解釈するからこそ、彼らはモノの価値や意味を「ふつうではないもの」に変えることができます。
例えば、ハロウィンの夜に渋谷の街で撮った1枚の写真(※写真1)。1枚だけを見ていると「ハロウィンの写真だ」と思いがちですが、隣に「戦後の渋谷」の写真を並べると、それは「今の渋谷」の意味に変わり(※写真2)、「貧しいアフリカの子ども」の写真を並べると、「恵まれた若者たち」という意味に変わります(※写真3)。
このように、「実はモノの価値は”組み合わせ(=編集)”の中で決まっている」と松永光弘さんは言います。
そのことを理解して、「組み合わせ」のなかでモノの価値を考えるようにすると、「アタマはやわらかく」使えるようになるのです。
本書では、こうした例をまじえながら「アタマのやわらかさ」の原理を読み解くとともに、そのまんなかにある編集という”知の錬金術”についても解説しています。
<紙面イメージ>
本書の目次
はじめに
第1講 「アタマのやわらかさ」の基本形
第2講 「アタマのやわらかさ」は編集からはじまる
第3講 「アタマのやわらかさ」からわかる創造性の5つの誤解
第4講 「アタマのやわらかさ」で自分を変える
おわりに──出会いは編集のはじまり
松永光弘さん プロフィール
著者の松永光弘(まつなが・みつひろ)さんは、広告やデザインをはじめ、おもにクリエイティブをテーマとした書籍の企画および編集にたずさわっている。手がけた書籍には、クリエイターたちにバイブルとして長く読みつがれているものが多い。
企画編集した書籍は、『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』(水野学さん)、『広告コピーってこう書くんだ! 読本』(谷山雅計さん)、『しかけ人たちの企画術』(小山薫堂さんほか)、『ひとつ上のプレゼン。』(眞木準さんほか)、『応援したくなる企業の時代』(博報堂ブランドデザイン)、『クリエイティブマインド─つくるチカラを引き出す40の言葉たち』(杉山恒太郎さん)、『「伝わる」のルール─体験でコミュニケーションをデザインする』(伊藤直樹さん)、『アートディレクションの「型」。』(水口克夫さん)、『使ってもらえる広告』(須田和博さん)、『新しい買い物─理想の社会を買い物でつくる』(無印良品コミュニティデザインチーム+勝部健太郎さん)、『新訳「ドラえもん」』(藤子・F・不二雄さん、佐々木宏さん)など多数。
出版にとらわれない編集術の実践家および研究家であり、編集の考え方を生かして、社会人向けのスクールや講座をプロデュースしたり、商品開発にたずさわったり、ロボティクスベンチャーなどの企業のアドバイザーを務めたりもしている。
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杉山恒太郎、佐々木宏、眞木準、中島信也、谷山雅計、水口克夫、嶋浩一郎、伊藤直樹、水野学……。
数々の名だたるスタークリエイターたちの本を、15年にわたって手がけてきた広告・デザイン本編集の第一人者が、クリエイティブな思考のメカニズムを読み解いた1冊。
クリエイターたちは、すぐれた企画やアイデアを評価するときによく「見つけているね」と口にします。
この言葉のとおり、彼らは新しい価値を「ひらめく」のではなく、「見つけて」いるのです。
そして、その発見のために、アタマのなかでたえず行われているのが情報の「編集」。
編集的に物事をとらえ、編集的に解釈するからこそ、彼らはものの価値や意味を「ふつうではないもの」に変えることができます。
本書では、そんな「アタマのやわらかさ」の原理を読み解くとともに、そのまんなかにある編集という”情報の錬金術”についても、わかりやすく解説しました。
自分にはひらめきがないから、創造的になれないと感じている人
ちょっと変わったものの見方ができるようになりたい人
新しいものを生み出すための基本的なアタマのつかい方を知りたい人
考える力をアップさせたいと思っている人
に、とくにオススメの新しい思考のバイブルです。