【第20回文化庁メディア芸術祭】マンガ部門大賞は石塚真一さんの『BLUE GIANT』に決定
第20回文化庁メディア芸術祭の受賞作品が3月16日に発表され、マンガ部門では石塚真一さんの『BLUE GIANT』が大賞に決まりました。
文化庁メディア芸術祭は、「アート」「エンターテインメント」「アニメーション」「マンガ」の4部門において優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合フェスティバルです。
平成9年度(1997年)の開催以来、高い芸術性と創造性をもつ優れたメディア芸術作品を顕彰するとともに、受賞作品の展示・上映や、シンポジウム等の関連イベントを実施する受賞作品展を開催しています。
本年度の作品応募は、過去最高となる世界88の国と地域から4,034作品が寄せられ、その中から、各部門ごとに受賞作品(大賞、優秀賞、新人賞)と、功労賞としてメディア芸術分野に貢献のあった方を選出。
マンガ部門で大賞に輝いた石塚真一さんの『BLUE GIANT』は、ジャズに魅せられた少年・宮本大が一流のジャズプレイヤーを目指す「青春ジャズ成長譚」。
贈賞理由として、「荒削りながら得体の知れない迫力で周囲を圧倒する主人公のように、本作はJAZZを知る人も知らない人もぐいぐい惹きつけ」ているが、「作品自体はけっして荒削りではなく、外連味のない魅力が用意周到に発揮されている。音が出ないというマンガの性質を逆手にとった即興演奏の描写がその一例である。爆発した情熱が音楽として輝く奇跡のような瞬間、メンバー同士の丁々発止のやりとり、その現場に立ち会った聴衆との交感は、この作品の白眉である。これが歌詞のある音楽や、あるいは漫才や落語のような言葉を操る表現をテーマにした作品だったら、ここまでテンポよく描いて読者を感動させるのは難しいのではないか。また、己の才能と現実の壁、人との出会いや相克という普遍的かつリアルなテーマも、魅力的なキャラクターを一人ひとり丁寧に描くことで、読者の胸を打つ作品へと結実させて」いることを評価しています。
受賞作品展は9月にNTTインターコミュニケーション・センターと東京オペラシティアートギャラリーにて開催予定。応募作品の中から選ばれた受賞・審査委員会推薦作品、功労賞受賞者の功績等を展示や上映、様々なプログラムを通じて紹介されます。
なお、各賞の受賞者は次の方々です。
【第20回文化庁メディア芸術祭「マンガ部門」受賞者】〔敬称略〕
●大賞
『BLUE GIANT』 石塚真一
●優秀賞
『総務部総務課山口六平太』 高井研一郎/林律雄
『未生 ミセン』 ユン・テホ/古川綾子/金承福
『有害都市』 筒井哲也
『Sunny』 松本大洋
●新人賞
『応天の門』 灰原薬
『月に吠えらんねえ』 清家雪子
『ヤスミーン』 畑優以
ちなみに、エンターテインメント部門の大賞には『シン・ゴジラ』が、アニメーション部門の大賞には『君の名は』が、それぞれ選ばれています。
ジャズに心打たれた高校3年生の宮本大は、川原でサックスを独り吹き続けている。
雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。
「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」
努力、才能、信念、環境、運…何が必要なのか。
無謀とも言える目標に、真摯に正面から向かい合う物語は仙台、広瀬川から始まる。
【関連】
▼第20回文化庁メディア芸術祭
▼小学館│ビッグコミック連載『BLUE GIANT SUPREME』
▼BLUE GIANT 公式アカウント(@bluegiant_bc) | Twitter
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