お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんが絵本『えんとつ町のプペル』を全ページ無料公開 書籍の売上もアップ
▼大ヒット中の絵本『えんとつ町のプペル』を全ページ無料公開します(キンコン西野) – Spotlight (スポットライト)
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんが、昨年出版し、23万部超のベストセラーとなっている絵本『えんとつ町のプペル』(幻冬舎)をWeb上で無料公開しています。
無料公開にあたって、西野亮廣さんはブログで、
テレビやネット、雑誌や新聞等で、取り上げていただくようになり、連日、『えんとつ町のプペル』に関する色々な声が僕のもとに届きます。
その中で一通、とても気になった声がありました。
それは、
「2000円は高い。自分で買えない」
という意見。
小学生からでした。『えんとつ町のプペル』は2000円です。
色を綺麗に出す為に特殊なインクを使っていて、使用するインクの数も一般的な作品より多く、そしてページ数も多いので、2000円という値段設定はギリギリまで頑張ったのですが、それでも2000円。
たしかに、小学生からしてみると大金で、自分の意思で買うことは難しいです。実は、ここ数日、このことがずっと気にかかっていました。
《自分は『えんとつ町のプペル』を子供にも届けたいのに、たった「お金」という理由で、受けとりたくても受けとれない子がいる。》
双方が求めているのに、『お金』なんかに「ちょっと待った!」をかけられているのです。
お金を持っている人は見ることができて、
お金を持っていない人は見ることができない。「なんで、人間が幸せになる為に発明した『お金』に、支配され、格差が生まれてんの?」
と思いました。
そして、『お金』にペースを握られていることが当たり前になっていることに猛烈な気持ち悪さを覚えました。「お金が無い人には見せませーん」ってナンダ?
糞ダセー。……いや、モノによっては、そういうモノがあってもいいのかもしれません(←ここ大事!ニュースになると切り取られる部分ね)。
しかし、はたして全てのモノが『お金』を介さないといけないのでしょうか?
SNSで誰とでも繋がれるようになり、『国民総お隣さん時代』となりました。
ならば、お金など介さずとも、昔の田舎の集落のように、物々交換や信用交換で回るモノがあってもおかしくないんじゃないか。
「ありがとう」という《恩》で回る人生があってもいいのではないか。もしかすると、『本』には、その可能性があるのではないか?
そんなことを思い、
そして、
一度思ってしまったら、行動せずにはいられないタチなので、行動します。今日をもって、『えんとつ町のプペル』を無料にします。
(「キングコング」西野亮廣さん公式ブログより)
と、思いを綴っています。
過去に何度もネットで炎上されている西野さんですが、今回の無料公開では、クリエイターの対価についての批判もあり、それについての反論などもブログで行わています。
ご自身も「何が原因でこんなにこじれているのか(いや、ほとんどは僕のキャラクターが原因なんだけど)」と分析されていますが、ほかの方が無料公開してもそんなに批判されないかも、とは思いました。
なお、今回の無料公開の影響か、「誰でも無料で読めるようにした途端、Amazonの売り上げがグイグイ伸びて、ついに書籍総合ランキングで1位」になり、「楽天でも1位に」なっています。
繰り返し読み聞かせしたりする絵本の場合、一冊丸ごと公開して中身を見てもらったうえで買ってもらう、という形式が良くありますので、良い作品であれば売上がアップするのは不思議なことではないと思います。(今回の西野さんの趣旨とは違いますが・・・)
【関連】
▼キングコング 西野 公式ブログ – お金の奴隷解放宣言。 – Powered by LINE
▼キングコング 西野 公式ブログ – 『えんとつ町のプペル』を無料公開したらAmazonランキングが1位になった。 – Powered by LINE
▼「えんとつ町のプペル」Amazonで1位に 無料公開で宣伝効果 「クリエイターの対価問題は別の話」 西野さん、批判に反論 – ITmedia ニュース
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▼キンコン西野VS明坂聡美 絵本「無料公開」で激しい応酬 : J-CASTニュース
ペン一本で描いたモノクロ絵本で世界を圧倒したキンコン西野が、業界の常識を覆す完全分業制によるオールカラー絵本!
「信じぬくんだ。たとえひとりになっても。」
4000メートルの崖にかこまれ、そとの世界を知 らない町がありました。
町はえんとつだらけ。
そこかしこから煙があがり、あたまのうえはモックモク。
朝から晩までモックモク。
えんとつの町に住 むひとは、くろい煙にとじこめられて、
あおい空をしりません。
かがやく星をしりません。
町はいま、ハロウィンまつりのまっただなか。
魔よけの煙もくわわって、いつもいじょうにモックモク。
あるとき、
夜空をかける配達屋さんが、煙をすってせきこんで、
配達中の心臓を、うっかりおとしてしまいました。
さすがに視界はこのわるさ、どこにおちたかわかりません。
配達屋さんはさっさとあきらめ、夜のむこうへスタコラサッサ。
ドクドクドクドクドックドク。
えんとつの町のかたすみで、あの心臓が鳴っています。脚本&監督:にしのあきひろ
参加イラストレーター・クリエイター総勢33名!