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漱石山房記念館で特別展「『三四郎』の正体 夏目漱石と小宮豊隆」を開催

漱石山房記念館(東京都新宿区)では、夏目漱石の弟子であり『三四郎』のモデルとされる小宮豊隆生誕140年を迎え、「《特別展》『三四郎』の正体 夏目漱石と小宮豊隆」を開催します。

 

小宮豊隆の生涯に迫る特別展を開催

夏目漱石『三四郎』のモデルともされる小宮豊隆(1884-1966)は、福岡県仲津郡久富村(現京都郡みやこ町)に生まれ、県立豊津中学校(現県立育徳館高等学校)を経て第一高等学校に進学しました。

明治38(1905)年、東京帝国大学文学部独文科に入学し、いとこの犬塚武夫がロンドン留学中の知り合いだった夏目漱石に在学中の保証人になってもらい、以後門下生として木曜会の常連となりました。

漱石のもと、朝日文芸欄の編集などに携わり、漱石の没後も夏目家を支え、「漱石全集」の編纂を担当し、今日の「漱石全集」の形を作り上げました。

また、漱石山房に残されたままだった漱石書斎の蔵書を自らが館長を務めていた東北大学附属図書館に移管し、今日の東北大学コレクション「漱石文庫」の原型を作っています。

 
現在、小宮豊隆は演劇評論家、文芸評論家として知られますが、『漱石の芸術』『夏目漱石』など、漱石に関する著作も有名です。本年、小宮豊隆生誕140年を迎え、夏目漱石と小宮豊隆との交流の軌跡、小宮の生涯と業績を各種の資料から探ります。

 
<主な展示資料>

夏目漱石『三四郎』初版(春陽堂 明治42年)

夏目漱石『三四郎』初版(春陽堂 明治42年)

小宮豊隆肖像 漱石全集編纂を終えて(大正7年) (みやこ町歴史民俗博物館「小宮豊隆資料」)

小宮豊隆肖像 漱石全集編纂を終えて(大正7年) (みやこ町歴史民俗博物館「小宮豊隆資料」)

安井曾太郎画《小宮君像》 (みやこ町歴史民俗博物館「小宮豊隆資料」)

安井曾太郎画《小宮君像》 (みやこ町歴史民俗博物館「小宮豊隆資料」)

夏目金之助書簡 小宮豊隆宛て(明治39年11月9日)(みやこ町歴史民俗博物館「小宮豊隆資料」)

夏目金之助書簡 小宮豊隆宛て(明治39年11月9日)(みやこ町歴史民俗博物館「小宮豊隆資料」)

 

特別展「『三四郎』の正体 夏目漱石と小宮豊隆」 開催概要

■開催期間:令和6年10月12日(土)~12月15日(日)

■会場:新宿区立漱石山房記念館(東京都新宿区早稲田南町7) 2階資料展示室
〔HP〕https://soseki-museum.jp/
〔アクセス〕東京メトロ東西線「早稲田駅」徒歩10分/都営地下鉄大江戸線「牛込柳町駅」徒歩15分/東京メトロ東西線「神楽坂駅」徒歩15分/都営バス(白61)牛込保健センター前下車、徒歩2分
※駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。

■開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)

■休館日:毎週月曜日(休日の場合は、直後の休日でない日)

■料金:一般500円、小中学生100円
※団体(20名以上・要事前連絡)は個人の観覧料の半額
※小中学生は土日祝日は無料

■主催:新宿区立漱石山房記念館(公益財団法人 新宿未来創造財団)
■共催:新宿区、新宿区教育委員会
■後援:福岡県みやこ町、みやこ町教育委員会
■協力:みやこ町歴史民俗博物館、東北大学附属図書館

★詳細:https://soseki-museum.jp/tenji/11019/

 
<関連イベント:朗読とギャラリートーク「三四郎に会えるひととき」>

■朗読:岩田理加子さん(朗読の会ふみのしおり主宰)

■日時:11月10日(日)、12月15日(日)
※各日とも14時~15時

■場所:地下1階講座室

※申し込み不要、無料です。直接地下1階講座室にお越しください。

 

三四郎 (角川文庫)
夏目 漱石 (著)

「それから】「門】と続く三部作の序曲というべき作品。「無意識の偽善」という問題をめぐって愛さんとして愛を得ず、愛されんとして愛を得ない複雑な愛の心理を描く。(本多顕彰/角川源義)

 
【関連】
《特別展》『三四郎』の正体 夏目漱石と小宮豊隆-新宿区立漱石山房記念館

 


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