柚木麻子さん短編集『あいにくあんたのためじゃない』が刊行 収録作「めんや 評論家おことわり」を全文無料公開
『BUTTER』が大きな話題を呼び、社会の変化を敏感に感じ取りながら作品を発表し続けている作家・柚木麻子さんがコロナ禍を経て書き継いできた短篇集『あいにくあんたのためじゃない』が新潮社より刊行されました。
なお、収録作「めんや 評論家おことわり」を同社のホームページにて全文特別無料公開しています。
差別、偏見、思い込み――他人に貼られたラベルはもういらない 息苦しいこの世を生きる老若男女に贈る、爽快感抜群の短篇集
「面白い小説読みたいなと思ってるそこのあなた!! まずはこの本から!!」
――東村アキコさん(漫画家)
「とにもかくにも容赦がない! ページを開いたが最後、誰も傍観者じゃいられない」
――万城目学さん(作家)
「うちらの代わりにヤキ入れてくれる頼もしい姉貴小説。“全方位型優しさ”にガチ惚れです」
――橋本愛さん(俳優)
「今回の柚木さんの作品集は、実体験がベースとなったリアリティのあるディテールと、ぶっ飛んだ虚構のバランス感が魅力です」
――Rachelさん(ラップユニット・chelmico)
「私たちも活動当初は女だからって舐められるような雰囲気がありました。だから『他人に貼られたラベルはもうたくさん! 自分で自分を取り返せ!!』というメッセージがすごく刺さったんです」
――Mamikoさん(ラップユニット・chelmico)
『あいにくあんたのためじゃない』には、人生に行き詰まってしまった主人公たちが自分を取り戻し、逆境をはね返してその先につながる道を見つけてゆく、刺激的な全6篇の物語を収録。
過去のブログ記事が炎上し、仕事を干されているラーメン評論家の佐橋はバッシングに耐え兼ね、謝罪文をSNSに掲載した。すると同業者より、佐橋がかつて取り上げてから出禁になっていたラーメン店の店主が、佐橋に来てほしいと言っているとのメッセージが届き――(「めんや 評論家おことわり」)
出産を控え、もどり悪阻とコロナ禍で大きな不安を抱えていた升のもとに、SNSで知り合った友人の母が訪ねてくるようになる。彼女の差し入れる食材と情報のおかげで元気を取り戻すが、ある話題をきっかけに、訪問が途絶えてしまい――(「トリアージ2020」)
キャスターを務めるワイドショーの打ち切りが囁かれている元アイドルの真木。起死回生を図り、動画がバズっている「MCワンオペ」を出演させようと居所を探し始めるが――(「スター誕生」)etc……
「これってもう、読むエナドリです!!」
「社会の重圧をかる~く吹き飛ばす柚木節、たまらん……!」
「どれも身に覚えのある辛さと痛さ……でも救われる爽快感がおもしろい!」
世代、性別問わず、新潮社社内でも圧倒的支持の声が多数寄せられた、最高最強のエンパワーメント短篇集です。
収録作「めんや 評論家おことわり」は日本国内の主要電子書店で、全文掲載した無料お試し特別版を配信中。新潮社『あいにくあんたのためじゃない』特設サイトでも全文を無料公開しています。
★【電子書籍】全文収録・無料お試し特別版:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CV3YSY4G/
★特設サイト:https://www.shinchosha.co.jp/special/aitame/
【あらすじ】
過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。この世を生き抜く勇気がむくむくと湧いてくる、全6篇。
著者プロフィール
柚木麻子(ゆずき・あさこ)さんは、1981年生まれ、東京都出身。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、2010年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。
2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。ほかの作品に『私にふさわしいホテル』『ランチのアッコちゃん』『伊藤くん A to E』『本屋さんのダイアナ』『マジカルグランマ』『BUTTER』『らんたん』『ついでにジェントルメン』などがある。
あいにくあんたのためじゃない 柚木 麻子 (著) |
<無料お試し版>
あいにくあんたのためじゃない 無料お試し版 柚木麻子 (著) 差別、偏見、思い込み――他人に貼られたラベルはもういらない、自分で自分を取り返せ!! 『BUTTER』が大きな話題を呼び、社会の変化を敏感に掬い取りながら第一線を走り続けてきた作家の2024年3月新刊から、「めんや 評論家おことわり」を特別無料配信します。 |
【関連】
▼柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』特設サイト | 新潮社
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