絶体絶命の窮地を罪人は逃げきることができるのか!? 伊東潤さん“逃亡”短篇集『江戸咎人逃亡伝』が刊行
歴史小説の第一人者・伊東潤さんが秋田・江戸・佐渡を舞台に時代の闇を描いた、予測不能の“逃亡”短篇集『江戸咎人逃亡伝』が徳間書店より刊行されました。
地獄から生き延びよ! 歴史小説の第一人者が描く江戸の闇
【あらすじ】
●脱出不可能な孤島
●足抜け厳禁の遊廓
●追手だらけの深山
絶体絶命の窮地を罪人は逃げきることができるのか!
◆「島脱け」
勘定奉行の不正の証である帳簿と書付を時機が来るまで隠すように主・依田政恒から頼まれた空之助。だが捕らえられてしまう。罪人となり送られた先は、生きては出られぬ地獄の島・佐渡金銀山だった。
◆「夢でありんす」
江戸吉原から大見世の花魁・春日野が足抜けした。誰一人抜け出せない吉原からどのようにして逃げたのか。追捕を任された力蔵は春日野の行方と足抜けの方法を探るが、夢を売る町は一筋縄ではいかず・・・・・・。
◆「放召人討ち」
領内で重罪を犯した召人を放逐し、手下に討ち取らせる放召人討ち。放召人となった罪人の鷹匠を、マタギが追うこととなったが、山深くには腹を空かした熊もいて・・・・・・。それぞれの逃亡が始まる。
<著者コメント>
本作は、自らの置かれた状況から逃れようとする人々と、それを押しとどめようとする人々の駆け引きを描いた中編集です。それぞれの苦悩と葛藤、そして予測不能な展開と意外な結末をお楽しみ下さい。
――伊東潤
著者プロフィール
著者の伊東潤(いとう・じゅん)さんは、1960年生まれ、神奈川県横浜市出身。早稲田大学卒業、外資系企業に長らく勤務後、執筆業に転じ、歴史小説や歴史に材を取った実用書を相次いで発表。
『国を蹴った男』で第34回吉川英治文学新人賞、『巨鯨の海』で第4回山田風太郎賞と第1回高校生直木賞、『峠越え』で第20回中山義秀文学賞、『義烈千秋 天狗党西へ』で第2回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)、『黒南風の海――加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』で本屋が選ぶ時代小説大賞2011を受賞。
著書に『武田家滅亡』『山河果てるとも』『戦国無常 首獲り』『戦国鬼譚 惨』『幻海 The Legend of Ocean』『戦国鎌倉悲譚 剋』『北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録』『義烈千秋 天狗党西へ』『叛鬼』などがある。
江戸咎人逃亡伝 伊東潤 (著) |
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