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【第15回日経小説大賞】山本貴之さん「紅珊瑚の島に浜茄子が咲く」が受賞

日本経済新聞社と日経BPが共催し、長編小説を公募する「第15回日経小説大賞」の受賞作が発表されました。

 

第15回日経小説大賞が決定!

第15回日経小説大賞は、今年4月から6月にかけて募集され、応募総数167編の中から、次の通り受賞作が決定しました。

選考委員は、辻原登さん、髙樹のぶ子さん、角田光代さん。

 
<第15回日経小説大賞 受賞作品>

山本貴之(やまもと・たかゆき)さん
「紅珊瑚の島に浜茄子が咲く」

 
受賞作の「紅珊瑚の島に浜茄子が咲く」は、江戸時代後期、北前船が行き交う日本海に浮かぶ天領の島を舞台に、禁制を犯す藩と幕府との駆け引きを、江戸から跡継ぎに送り込まれた若き藩主を主人公に描く歴史ミステリーで、男女の恋愛も絡めた巧みな構成が評価されました。

受賞者の山本貴之さんには賞金500万円が贈られます。授賞式は2024年3月1日、東京都千代田区の日本経済新聞東京本社にて開催。受賞作は2024年3月に日本経済新聞出版から単行本として出版されます。

なお、日経小説大賞の公募は今回で終了となります。

 

「第15回日経小説大賞」受賞作の内容および受賞者プロフィール

 
【受賞作「紅珊瑚(べにさんご)の島に浜茄子(はまなす)が咲く」あらすじ】

時は文化文政の世。遠州浜名藩主の四男、部屋住みの響四郎と町方の女房との根津権現での出会いから物語は始まる。互いに名も身分も明かさずひとつになり別れた。響四郎は羽州新田藩に継嗣として迎えられることになっていた。外様とはいえ大藩である羽州藩支藩への異例の末期養子は、幕閣の出世頭である浜松藩主・水野忠邦の斡旋によるものだった。新田藩が預かる天領の島では、蝦夷地の花として知られる浜茄子が咲く。響四郎に白羽の矢が立ったのは、その秘密を探らせるためでもあった。響四郎に江戸から付き従ってきた浜名藩士が、次々と島で不審の死を遂げる。沖合で見られる怪異現象がささやかれ、忍びや隠密が暗躍する島で何が起こっているのか。その真相が明らかになったとき、そして一度限りの情事で刻まれた恋の行方は……

 
<受賞者・山本貴之(やまもと・たかゆき)さん プロフィール>

1959年生まれ、静岡県出身。東京大法卒業、ジョージタウン大学法学修士。銀行勤務の後、コンサルティング会社を経て、現在は空港運営に携わる。

著書に、エネルギーや金融ビジネスを扱った小説『M&A神アドバイザーズ』『金融再生請負人』がある。北海道在住。

 


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