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望月諒子さん「日本ミステリー文学賞新人賞」受賞作『大絵画展』が大幅加筆され文庫化

ベストセラー『蟻の棲み家』の著者・望月諒子さんが2010年に執筆したアートミステリーで「日本ミステリー文学賞新人賞」受賞作の『大絵画展』が、大幅な加筆作業を経て、新潮文庫より刊行されました。作中に登場する絵画作品の一部は、カラー口絵として収録されています。

 

美術ミステリー史上、もっとも鮮やかに描かれた大どんでん返し!

バブル期に180億円で落札されたゴッホ「医師ガシェの肖像」。その十数年後、この絵は厳重に警備された倉庫の中で、モネやルノワールなど134枚の世界的名画とともに眠っていました。

同じ頃、デザイナーの荘介とスナックオーナーの茜は、投資詐欺事件に巻き込まれ、膨大な借金を背負います。追い込まれた二人は絵画強奪を持ちかけられます。そして息つく暇ない騙し合いの末、最後に笑ったのは!?

 
本作は、ベストセラー『蟻の棲み家』によって注目を浴びている、作家・望月諒子さんが2010年に執筆したアートミステリーです。本作は、第14回日本ミステリー文学賞新人賞を受賞した渾身作で、当時の選考委員だった綾辻行人さんは、「達者な文章で綴られているストーリーは容易に先を読ませず、サスペンスフル。読み手に与えるストレスとそのリリースの案配がとても優れているうえ、洒落っけたっぷりの外枠が読後感の良さに貢献している」とコメントしています。

 
一度は単行本と文庫になった本作でしたが、その後、品切れにより入手が困難となり、ファンからは再びの発刊を待ち望む声が聞かれるようになりました。そこでこのたび、新潮社から、加筆修正をした「完全版」として文庫化。

また、作中には総額2000億円、135点の絵画作品が登場します。そこでそれらの作品の一部を、巻頭のカラー口絵に掲載。小説とともに、モネの「散歩、日傘をさす女性」「日本の太鼓橋」や、ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」など19点の世界的名画を楽しめます。

 

著者プロフィール

望月諒子(もちづき・りょうこ)さんは、愛媛県出身。2001(平成13)年、『神の手』(電子書籍)でデビュー。2011年『大絵画展』で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。

主な著書に『殺人者』『呪い人形』『腐葉土』『蟻の棲み家』『野火の夜』『フェルメールの憂鬱 大絵画展』『哄う北斎』『最後の記憶』『壺の町』『ソマリアの海賊』『田崎教授の死を巡る桜子准教授の考察』『鱈目講師の恋と呪殺。桜子准教授の考察』などがある。

 

大絵画展 (新潮文庫)
望月 諒子 (著)

ゴッホ、モネ、ルノワール……2000億円の名画を強奪せよ!
美術ミステリー史上、もっとも鮮やかに描かれた大どんでん返し!
巻頭のカラー口絵では、作中に登場する絵画作品の一部を掲載。

バブル期に180億円で落札されたゴッホ『医師ガシェの肖像』。
だがその十数年後、この絵は厳重に警備された倉庫の中で、モネやルノワールなど134枚の世界的名画とともに眠っていた。同じ頃、デザイナーの荘介とスナックオーナーの茜は、投資詐欺事件に巻き込まれ、膨大な借金を背負う。追い込まれた二人は絵画強奪を持ちかけられ……。
息つく暇ない騙し合いの末、最後に笑ったのは!?  痛快な大どんでん返しが待つ傑作美術ミステリー。
※電子版には、カラー口絵はつきません。

 
【関連】
試し読み | 望月諒子 『大絵画展』 | 新潮社

 


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