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“世界のトップ学生たち”が夢中になって受講すると話題の「すごい授業」『イェール大学集中講義 思考の穴 わかっていても間違える全人類のための思考法』が刊行

“世界のトップ学生たち”が夢中になって受講すると話題の「すごい授業」を書籍化した、アン・ウーキョンさん著『イェール大学集中講義 思考の穴 わかっていても間違える全人類のための思考法』(訳:花塚恵さん)がダイヤモンド社より刊行されました。

 

人はなぜ、「自分だけは大丈夫」と思ってしまうのか?

世界中から優秀な頭脳が集まるイェール大学で、学生たちを夢中にさせると話題の授業があります。その講義の名は、「シンキング」。イェール大学の名物講義として広く知られているこの「シンキング」がこの度、『イェール大学集中講義 思考の穴 わかっていても間違える全人類のための思考法』として本になりました。

 
どんなに論理的に考えようとがんばってみても、人は「間違った判断」をしてしまいます。たとえば、他人に起こることには極めて客観的な判断ができる人でも、自分についての判断は甘くなることがあります。「自分は大丈夫だろう」という無意識のバイアスが、目の前で起きていることの認識を歪めてしまうのです。

 
本書の著者、イェール大学心理学教授のアン・ウーキョンさんは、科学的なリサーチを基に、人間の思考の仕組みを理解し、こうした「思考のバイアス」にとらわれないようにするためにはどうすればいいのかをわかりやすく、そして身近な例を用いながら、抜群に面白く解説していきます。

 
わたしたちは、日々、こんな「思考のバイアス」に陥っています――

◎BTSのダンスを観て、「自分でも踊れる」と思ってしまう
◎「言いやすい名前」というだけで、価値を高く見積もってしまう
◎「錯覚」だと理解していても、それでも「錯覚」してしまう
◎「自分が正しい」と思える証拠ばかりを集めてしまう
◎信じたとたん、信じたとおりに行動が変わってしまう
◎「嫌なこと」も未来にやるほうがラクだと思って先延ばしをしてしまう
◎エビデンスより「友だちの話」を信じてしまう
◎「しなかったこと」より「したこと」のせいにしてしまう
◎履歴書より「面接」の印象が強くなってしまう
◎「ネガティブな情報」に過剰に影響される

 
わたしたちが日々下している判断の数は、一時間につき2000とも、一日に35000とも言われています。どんなに鋭くても、知識が豊富な人でも、わかっていても避けられない、こうした「思考のバイアス=穴」をなるべくふさいでいけば、誤った判断に起因する失敗や後悔の念の数を減らすことができるようになります。ひいては、社会全体がよりよいものになっていく、それが「論理的思考力」を向上させることにより、「世界をよりよくしたい」という、著者の願いでもあります。

 

本書の目次

■INTRODUCTION わかっていても避けられない?
イェール大学の超人気講義「シンキング」
戦略的に「論理的思考力」を向上させる

■Chapter 1 「流暢性」の魔力──人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
「BTSのダンスを踊れる」と錯覚した訳
何度も見ると、なぜか「できる」と思ってしまう
「言いやすい名前」のものを高く評価してしまう……など

■Chapter 2 「確証バイアス」で思い込む──賢い人が自信満々にずれていく
「自分が正しい」と思える証拠ばかり集めてしまう
確証バイアスに気づける「クイズ」
こうすれば「思考のワナ」を破れる……など

■Chapter 3 「原因」はこれだ!──関係ないことに罪を着せてしまう
人はこの「手がかり」から原因を考える
「小さな原因から大きな結果が生まれること」がわからない
「最後に起こったこと」が原因だと思ってしまう……など

■Chapter 4 危険な「エピソード」──「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
エビデンスより「友だちの話」に影響される
「ジンクス」が生まれるからくり
すべてのコアラが動物なら、すべての動物はコアラか?……など

■Chapter 5 「損したくない!」で間違える──「失う恐怖」から脱するには?
「得る100ドル」と「失う100ドル」の重みの違い
賢い営業マンは「喋る順番」が違う
「自分のもの」になった瞬間、惜しくなる……など

■Chapter 6 脳が勝手に「解釈」する──なぜか「そのまま」受け取れない
わかっているのに、歪めて解釈してしまう
賢いからこそ、進んでバイアスにとらわれる
事実を「自分の考え」に一致させようとする……など

■Chapter 7 「知識」は呪う──「自分が知っていること」はみんなの常識?
あなたの「皮肉」は実は全然通じていない
すべてを「自分の持っている情報」から考えてしまう
人は全然「相手の視点」から考えない……など

■Chapter 8 わかっているのに「我慢」できない──人はどうしても不合理に行動する
必死に我慢しても「衝動」に抗えない
人は「確実性の高い」ことを極端に好む
自己管理レベルが高いほど早く老化する?……など

 

著者プロフィール

 
■アン・ウーキョン(Woo-kyoung Ahn)さん

(c) StudioDUDA photography

(c) StudioDUDA photography

イェール大学心理学教授。イェール大学「シンキング・ラボ」ディレクター。イリノイ大学アーバナシャンペーン校で心理学の博士号を取得後、イェール大学助教、ヴァンダービルト大学准教授を経て現職。2022年、社会科学分野の優れた教育に贈られるイェール大学レックス・ヒクソン賞を受賞。

本書のもととなったイェール大学の講義「シンキング」は1年で450名もの学生が受講、イェールでもっとも人気のある講義のひとつとなり、その学際的なスコープと、専門知識に加えて日常での批判的思考スキルを養成できることが広く賞賛された。著者の思考バイアスに関する研究は、米国国立衛生研究所の支援を受けている。米国心理学会および米国科学的心理学会フェロー。ハーバード大学、テキサス大学オースティン校、ペンシルベニア大学、タフツ大学などで学術講演を行い、その研究成果はNPR、ニューヨーク・マガジン、ハフポストなどのメディアで注目を集めている。

 
■訳:花塚恵(はなつか・めぐみ)さん

翻訳家。福井県福井市出身。英国サリー大学卒業。英語講師、企業内翻訳者を経て現職。

主な訳書に『脳が認める勉強法』『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』(ともにダイヤモンド社)、『LEADER’S LANGUAGE言葉遣いこそ最強の武器』(東洋経済新報社)、『THE POP-UP PITCH 最もシンプルな心をつかむプレゼン』(かんき出版)などがある。

 

イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法
アン・ウーキョン (著), 花塚 恵 (翻訳)

本書の著者は、学生たちが日々直面する思考の不具合に関する問題について「シンキング(Thinking)」という授業を開始したところ、大講堂が毎週、満員になる前代未聞の大人気に。

・人は論理的でも合理的でもない
・戦略的に「論理的思考力」を向上させる
・人は「自分のこと」がとても知りたい
・あえて「偶然」に身を委ねる
・誤謬を避けるには「大数の法則」を利用する
・「データサイエンスの思考法」で考える

ノーベル賞研究から、BTSのダンスまで、ありとあらゆる角度から語り尽くして、世界最高峰のエリートたちを熱狂させている、伝説の「思考教室」、ついに日本上陸!

 


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