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「ビブリア古書堂の事件手帖」三上延さん〈文豪×怪異×ミステリー〉『百鬼園事件帖』が刊行

「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズで知られる三上延さんによる〈文豪×怪異×ミステリー〉『百鬼園事件帖』がKADOKAWAより刊行されました。

 

この世は、奇妙な出来事であふれている――特に先生の周りには。

独自の世界を築いた幻想小説と茶目っ気あふれる随筆で多くの人に愛された内田百間。本書は、逸話に事欠かない彼をモデルにしたエンタテインメント小説です。

 
百間が師事した夏目漱石や、創作をめぐり唯一無二の関係にあった芥川龍之介など、文豪同士のエピソードも見逃せません。百間好きの読者ならニヤリとする要素もありつつ、あまり百間に馴染みのない読者に向けても、キャラクター小説として魅力たっぷりに仕上がった怪異ミステリーとなっています。

 
【あらすじ】

舞台は昭和初頭の神楽坂。影の薄さに悩む大学生・甘木は、行きつけのカフェーで偏屈教授の内田榮造先生と親しくなる。何事にも妙なこだわりを持ち、屁理屈と借金の大名人である先生は、内田百間という筆名の作家でもあり、夏目漱石や芥川龍之介とも交流があったらしい。

先生と行動をともにするうち、甘木は徐々に得体の知れない怪奇現象に巻き込まれるようになる。不可思議な事件を鮮やかに解決して回る先生には、何か切実な目的があるようで……。

偏屈教授と平凡学生が、怪異と謎を解き明かす。

 
(編集部より)
近年は「内田百閒」と表記されることが大半ですが、本作では舞台である昭和初期に使用された「内田百間」表記を使用していますす。

 

著者プロフィール

著者の三上延(みかみ・えん)さんは、1971年生まれ、神奈川県出身。2002年に『ダーク・バイオレッツ』でデビュー。

2011年に発表した古書をめぐるミステリー「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズが大ヒットし、2012年には文庫初の本屋大賞ノミネートを果たすなど大きな話題に。同シリーズは第1シリーズ「栞子編」完結後、2018年より第2シリーズの「扉子編」が刊行されている。

他の著作に、『江ノ島西浦写真館』『同潤会代官山アパートメント』などがある。

 

百鬼園事件帖
三上 延 (著)

装画:トミイマサコ
装丁:須田杏菜

 
【関連】
〔試し読み〕百鬼園事件帖

 


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