【第12回日本歴史時代作家協会賞】新人賞に高瀬乃一さん『貸本屋おせん』と羽鳥好之さん『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』、作品賞に上田早夕里さん『上海灯蛾』と村木嵐さん『まいまいつぶろ』
日本歴史時代作家協会は、第12回日本歴史時代作家協会賞の受賞作を発表しました。
第12回日本歴史時代作家協会賞が決定!
第12回日本歴史時代作家協会賞の各賞の受賞作は次の通りです。
■新人賞
高瀬乃一(たかせ・のいち)さん『貸本屋おせん』(文藝春秋)
羽鳥好之(はとり・よしゆき)さん『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』(早川書房)
<他の候補作>
青波杏さん『楊花の歌』(集英社)
天津佳之さん『あるじなしとて』(PHP研究所)
由原かのんさん『首ざむらい 世にも快奇な江戸物語』(文藝春秋)
■文庫書き下ろし新人賞
伊藤尋也(いとう・ひろや)さん『土下座奉行』(小学館文庫)
横山起也(よこやま・たつや)さん『編み物ざむらい』(角川文庫)
<他の候補作>
時武里帆さん『大角先生よろず覚え書き』ハヤカワ時代ミステリ文庫
西川司さん『深川の重蔵捕物控ゑ1 契りの十手』二見時代小説文庫
汀こるものさん『煮売屋なびきの謎解き仕度』ハルキ時代小説文庫
■作品賞
上田早夕里(うえだ・さゆり)さん『上海灯蛾』(双葉社)
村木嵐(むらき・らん)さん『まいまいつぶろ』(幻冬舎)
<他の候補作>
奥山景布子さん『やわ肌くらべ』中央公論新社
橘かがりさん『女スパイ鄭蘋茹の死』徳間文庫
月村了衛さん『十三夜の焔』集英社
■文庫書き下ろしシリーズ賞
岡本さとる(おかもと・さとる)さん「仕立屋お竜」シリーズ(文春文庫)、「居酒屋お夏 春夏秋冬」シリーズ(幻冬舎時代小説文庫)、「八丁堀強妻物語」シリーズ(小学館文庫)
伊多波碧(いたば・みどり)さん「名残の飯」シリーズ(光文社文庫)
■功労賞
該当者なし
選考委員は、三田誠広さん(選考委員長)、菊池仁さん、雨宮由希夫さん、理流さん、加藤淳さん。
なお、授賞式は2023年10月20日(金)に開催予定。
日本歴史時代作家協会賞について
日本歴史時代作家協会賞は、同賞を主催する日本歴史時代作家協会の前身である「歴史時代作家クラブ」が歴史時代文学の発展と新しい才能の発掘をめざして2011年に設立された文学賞です。
設立当時の名称は「歴史時代作家クラブ賞」でしたが、2019年に歴史時代作家クラブから日本歴史時代作家協会に改称したのに合わせて、「歴史時代作家クラブ賞」も「日本歴史時代作家協会賞」に改称されました。
ちなみに、同賞は賞状授与による顕彰のみで、賞金および賞品はありません。
貸本屋おせん 高瀬 乃一 (著) 第100回オール讀物新人賞を満場一致で受賞した著者が、満を持して送り出す初の作品集。 選考委員の村山由佳氏が”読み終えるなり「参りました」と呟いていた”と選評に記した受賞作「をりをり よみ耽り」の世界を5篇の連作で展開する。 物語の舞台は、文化年間の江戸浅草。女手ひとつで貸本屋を営む〈おせん〉の奮闘を描く。盛りに向かう読本文化の豊饒さは本好きなら時代を超えて魅了されることでしょうし、読本をめぐって身にふりかかる事件の数々に立ち向かう〈おせん〉の捕物帖もスリルに富んでいます。 第99回オール読物新人賞受賞作、由原かのん『首ざむらい 世にも怪奇な江戸物語』も同時発売。 |
尚、赫々【かくかく】たれ 立花宗茂残照 羽鳥 好之 (著) 関ケ原が戦場となったのは重なる偶発の結果だった!? 立花宗茂は将軍家光から〝天下分け目〟に関して考えを述べるよう命じられる。神君家康を軽んじる失言をすれば、将軍の勘気に触れる。だが真実を話さねばなるまい……天下無双と呼ばれた男の矜持が輝く歴史長篇 |
土下座奉行 (小学館文庫) 伊藤 尋也 (著) 土下座は屈辱にあらず、悪を斬る正義の剣だ 廻り方同心・小野寺重吾は、ただならぬものを見てしまった。 小野寺重吾……北町奉行所の廻り方同心。あだ名は「しゅうとめ重吾」。 【編集担当からのおすすめ情報】 |
編み物ざむらい (角川文庫) 横山 起也 (著) 刀の代わりに糸と編み針!? 世の不正を「仕組み」で編み直す! 武家から信頼の篤い蘭方医・久世に疑義を唱えたことで、凸橋家から召し放たれてしまった感九郎。父から勘当もされ、失意のうちに大川のほとりで得意の編み物をしていたところ、異形の男、寿之丞たちと出会う。成り行きから彼らの仕事「仕組み」を手伝ううち、感九郎のある能力が開花。そして召し放ちのきっかけを作った人物に接近する。その正体とは!? 江戸に実在した「編み物ざむらい」と異能集団が活躍する、新感覚時代活劇! |
上海灯蛾 上田 早夕里 (著) 1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇ったこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎。 |
まいまいつぶろ 村木 嵐 (著) 暗愚と疎まれた将軍の、比類なき深謀遠慮に迫る。 口がまわらず、誰にも言葉が届かない。 第九代将軍・徳川家重を描く落涙必至の傑作歴史小説。 |
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