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【訃報】歌人の松平修文さんが死去 青梅市立美術館 元・副館長

歌人で日本画家、美術評論家の松平修文(まつだいら・しゅうぶん=本名:修文=おさふみ)さんが11月23日、直腸がんで死去しました。71歳。葬儀は近親者で行い、後日しのぶ会を開く予定。喪主は妻で歌人の王紅花(おう・こうか=本名:松平美津)さん。

 
松平修文さんは、1945年生まれ。北海道北見市出身。歌人・大野誠夫さんに師事。1979年、独特な幻想世界を表現した歌集『水村』を発表。東京都の青梅市立美術館の創設に携わり、副館長などを務めました。2009年退職。

歌集に、『水村』『原始の響き』『夢死』『蓬』『トゥオネラ』など。句集『沼の絵』や詩集『Rera』などの著作もあります。

 

トゥオネラ
窓外は暮れ、青炎のごと燃ゆる薔薇幾つ風に揺れてくづれて

歌集『水村』が、雁書館から刊行されたのは一九七九年九月。
『水村』に寄せる冨士田元彦社主の期待は並大抵ではなかった。
一升瓶をしつらえ冨士田さんを待たせながら、解説を書き上げた夜のことなどが懐かしく思い出される。
・・・・・とまれ、第五歌集『トゥオネラ』四百八十五首掉尾を前に、「窓外は暮れ、」の一首が燃えながら立つ。(福島泰樹・栞より)

 
蓬(ノヤ)
本歌集は著者の四番めの歌集である。『夢死』(一九九五年刊)以後、今日までの十二年間の制作のうち四百三十一首を自選して、纏めた。全体の八割が未発表作である。

 


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