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冲方丁さん〈初の長編ホラー小説〉『骨灰』が刊行

冲方丁さん著『骨灰』(KADOKAWA)

冲方丁さん著『骨灰』(KADOKAWA)

冲方丁さん初の長編ホラー小説『骨灰(こっぱい)』がKADOKAWAより刊行されました。

 

冲方丁さんの新境地! 得体の知れない怪異と不条理が襲いくる――迫真のリアリティと壮大なスケールで描かれるメトロポリス・ホラー『骨灰』

「現代社会で増大した不安、孤独、悪意――。
主人公を襲う恐ろしい怪異を追体験することで、現実のそれらを乗り越えてほしい。
そんな思いを込めた作品です。物語がもたらす効能を堪能してください。」
――冲方丁

 
『天地明察』『十二人の死にたい子どもたち』、「マルドゥック」シリーズをはじめ数々のベストセラー小説を生み出し、人気アニメシリーズの構成や脚本も務めるなど、ジャンルやメディアにとらわれずエンタテインメントの最前線を走り続ける冲方丁さん。本書は、昨年作家デビュー25周年を迎えた異才が満を持して挑んだ、初の長編ホラー作品です。

 
【あらすじ】

東京の地下深くに隠された最古にして最凶の怨霊――「骨灰」。
高度に情報化された現代社会に入り込み、現代人を喰らい続ける骨灰から逃れることはできるのか。

知ってるか?おれたちみんな死者の上で生活しているんだ
東京の深淵から迫る邪悪な怪異。男は、家族と仕事を守れるのか。

大手デベロッパーに勤める松永光弘は、自社の現場に関する「火が出た」「いるだけで病気になる」「人骨が出た穴」というツイートの真偽を確かめるため、高層ビル地下の調査に向かう。異常な乾燥と、嫌な臭い――人が骨まで灰になる臭いを感じながら進み、たどり着いたのは巨大な穴が掘られた不気味な祭祀場だった。穴の底に繋がれた謎の男を発見し開放するが、それをきっかけに忌まわしい「骨灰」の恐怖が彼の日常を浸食し始める。

ああ、埋まるのだ。
この穴が埋まるのだ。
かけがえのない人柱を礎にして。

 
〔もくじ〕
第1章 解放 二〇一五年
第2章 たまい
第3章 父とともに
第4章 遺品
第5章 御饌使
終章  竣工 二〇一九年

 

読む者を恐怖の底に飲み込む『骨灰』へコメント続々!(一部抜粋)

「なかましんぶん」No.81『骨灰』特集面より(TSUTAYA中万々店 山中由貴さん編集)

「なかましんぶん」No.81『骨灰』特集面より(TSUTAYA中万々店 山中由貴さん編集)

 

 
◆煌びやかな都市は一体幾つの死が折り重なっているのか?
異臭と悪夢の中から聞こえる地霊の叫び。
底なしの恐怖が渦となって容赦なく襲いかかる。
血塗られた歴史の闇を暴き出し、血脈の呪縛もまた悍ましい……。
五感のすべてを震え上がらせる新たな都市伝説の誕生だ!
――内田剛さん(ブックジャーナリスト)

◆異常な現象が家族に迫り来る勢いが凄まじく、壮大な設定のホラーに震える!
怖すぎて明るい昼間のうちに一気読みしたが、夜になったら廊下や壁がめちゃくちゃ怖かった。
――うさぎや矢板店 山田恵理子さん

◆リアリティがあり過ぎてガチで怖かった……。
「ピンポーン」がめちゃ怖く、今、家のインターホンが鳴ったら叫んでしまうと思いつつ読み進めました。
怖くて、途中で辞められない!最後まで読んで落ち着かないと……。日常を過ごしている、その足元には何かが眠っているかも知れない。それは起こしてはいけない何かかも……。
――文真堂書店ビバモール本庄店 山本智子さん

◆呪いや祟りなのか……。
人智を超えた恐怖の闇が迫ってくるようなドキドキ感に、手に汗握りながら読み続けました。
恐ろしいのに続きが気になり過ぎてページをめくる手が止まりません?
ラストで見た衝撃的な光景と、隠されていた大切なメッセージが読後もずっと深く心に残っています。
――紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん

◆これほど恐くておもしろい本に出会ったのいつぶりだろう。
とにかく冒頭、地下へ下りていくシーンから不気味過ぎて本を閉じてもずっとこの本の中の異様さを肌に感じてぞくぞくが止まらないので、しまいには夜を徹して最後まで読むまで息がつけませんでした。
私の中では10年に一度の最恐傑作でした?
――TSUTAYA中万々店 山中由貴さん

◆めちゃくちゃ怖かったです。主人公から視点が変わらないところが本当に怖い。だんだん思考がおかしくなっているのに、自分で気づかない。祟りを疑似体験しているようで本当に怖い。なんだか臭いまで感じてくる。いや本当に怖いですって。
――宮脇書店ゆめモール下関店 吉井めぐみさん

◆光弘が最後まであちら側に行かず、こちらにとどまることができるのか。
ずっとハラハラしながら読みました。死者になりすまして相手を操る“何か”が怖かったです。
――Super KaBoS鯖江店 峯森和代さん

◆続きが気になってしかたない。一気読みしたい。それなのにページをめくる手が震える。
喉がカラカラなのは恐怖心のせいでしょうか。そうだと思いたい。
――未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美さん

 

著者プロフィール

著者の冲方丁(うぶかた・とう)さんは、1977年生まれ、岐阜県出身。1996年『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。

2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2009年刊行の『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、2011大学読書人大賞、第7回北東文芸賞、第4回舟橋聖一文学賞を受賞。2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。

他の著作に『ばいばい、アース』『戦の国』『破蕾』『麒麟児』『マルドゥック・アノニマス』『アクティベイター』『月と日の后』、「剣樹抄」シリーズなどがある。

 

骨灰
冲方 丁 (著)

東京の地下には地獄が眠っている。進化し続ける異才が放つ新時代のホラー。

大手デベロッパーのIR部で勤務する松永光弘は、自社の高層ビルの建設現場の地下へ調査に向かっていた。目的は、その現場について『火が出た』『いるだけで病気になる』『人骨が出た』というツイートの真偽を確かめること。異常な乾燥と、嫌な臭い――人が骨まで灰になる臭い――を感じながら調査を進めると、図面に記されていない、巨大な穴のある謎の祭祀場にたどり着く。穴の中には男が鎖でつながれていた。数々の異常な現象に見舞われ、パニックに陥りながらも男を解放し、地上に戻った光弘だったが、それは自らと家族を襲う更なる恐怖の入り口に過ぎなかった。

 


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