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「ろう者」のピッチャーと「聴者」のバッテリー…違う世界を生きてきた二人が出会う青春コミック『僕らには僕らの言葉がある』が刊行

詠里さん作『僕らには僕らの言葉がある』

詠里さん作『僕らには僕らの言葉がある』

pixiv・Twitterで連載中の詠里さん作『僕らには僕らの言葉がある』がKADOKAWAより刊行されました。

著者は、ろう者やろう文化への理解を深めるため、3年前よりその世界観に真摯に取り組んできました。今回の書籍化にあたっては、若い世代を中心とした4名のろうの方々が監修に入り、当事者の方が読まれても違和感の少ないマンガを目指しました。

 

「聴こえないピッチャー」と「聴こえるキャッチャー」は、「バッテリー」になれるのか?

物語は高校の入学式から始まります。

ろう者として聴こえない世界をすくすくと生きてきた真白。
聴者として野球だけをよりどころに孤独に生きてきた野中。
「野球が好き」という一点だけが共通する二人は、入学した高校の放課後のグランドで出会い、バッテリーを組むことになります。

学校生活、それぞれの家族、友情、野球部の部活――マンガに描かれるエピソードから、自然にろう者の世界への理解が深まる、ボーイ・ミーツ・ボーイの青春ストーリーです。

 
本書には、完全描きおろし5話と、pixiv・Twitter上で発表された作品に加筆・清書した2話を収録。
また、作中に出てくる日本手話や相手と自分から見た「指文字一覧表」、ろう者・ろう文化への理解を深めるための解説コラムなども多数収録されています。

 

本書のあらすじ

初の「インテグレーション生」として一般の高校に入学したろう者のピッチャー真白。野球しか興味がないキャッチャーの野中は、「こんな奴 いるだけ邪魔だ」と思う。

しかし、真白が放った球を受けて野中の口から出た言葉は「ナイスボール…」。

 
違う世界を生きてきた二人の物語が、始まった。

 
※インテグレーション:障がいのある生徒が各種特別支援学校ではなく、通常教育の学校で一般の生徒と共に学ぶこと。

 

著者プロフィール

詠里(えいり)さんは、兵庫県出身。甲子園球場を身近な野球場として育つ。

2016年、硬式野球に打ち込む女子高生を描いた『フジマルッ!』でデビュー。ほかにも、草野球に突如降臨したスーパー野球女子を描く『松井さんはスーパー・ルーキー』など、主に野球をテーマにマンガを執筆。

★Twitter:https://twitter.com/EIRI_9g

 

僕らには僕らの言葉がある
詠里 (著)

“ろう”のピッチャー真白と“聴“のキャッチャー・野中をめぐる青春物語!

“ろう”のピッチャー・相澤真白と“聴”のキャッチャー・野中宏晃。音のない世界と音のある世界を超えてお互いに近づいてゆく男子高校生バッテリーの青春ストーリー! 高校の入学式で、初の「インテグレーション生」として入学し、壇上から手話で挨拶する真白。野中は、野球だけが目当ての自分には関係ないと聞き流し、配られた指文字の表も丸めてポケットに入れてしまう。だが放課後、真白は野球部にピッチャー希望の新入生として、野中の前にふたたび現れた。バッテリーを組まされたものの、「こんなやつ いるだけ邪魔だ」と野中は思う。しかし、真白が自分にまっすぐ放った球を受けて野中の口から出た言葉は「ナイスボール…」。二人のストーリーが、始まった。

 


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