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Eテレ「ロッチと子羊」出演の哲学者・小川仁志さんが哲学の世界を案内する『世界が面白くなる!身の回りの哲学』が刊行

小川仁志さん著『世界が面白くなる!身の回りの哲学』

小川仁志さん著『世界が面白くなる!身の回りの哲学』

Eテレ「ロッチと子羊」でおなじみ、哲学者・小川仁志さん著『世界が面白くなる!身の回りの哲学』があさ出版より刊行されました。

 

未来の予測が難しくなるVUCAの時代、 現代人の悩みや社会問題に対する古今東西の哲学者の考え方

日常生活を送る上ではあまり馴染みのない人も多い「哲学」。
しかし、もともと哲学は歴代の賢者たちが悩み、考え抜いた結果です。

そのため哲学には、現代人が抱える悩みや社会問題に使えそうな英知が詰まっているのです。

 
本書では、Eテレ「ロッチと子羊」に出演中である哲学者の著者が、家族、愛、時間、お金、仕事、インターネット、SNS、パンデミック、 LGBTQ+、政治、科学、宇宙など、バラエティに富んだテーマに対する、 古今東西76人の哲学者の考え方を紹介しています。

新型コロナ流行などでこれまでの常識が通用しなくなってきた不確実性の高い時代、身の回りの話題について、自分なりの考えを持つためのヒントとなる一冊です。

 

人生の悩みも、社会問題も、答えは哲学にあった?!

本書では、現代人の身近な悩みから深刻な社会問題まで30個のテーマに対する、フリードリヒ・ニーチェ、西田幾多郎、マイケル・サンデル etc…古今東西76人の哲学者の考え方を紹介します。

 
【テーマ一覧】

遊び/顔/趣味/お金/睡眠/正義/政治/戦争/LGBTQ+/ポスト資本主義/AI/インターネット/SNS/宇宙/バイオテクノロジー/パンデミック/震災/気候変動/原子力発電所の事故/事故/幸福/仕事/家族/死/宗教/自由/愛/悪/時間/世界

Eテレ「ロッチと子羊」でおなじみ 哲学者・小川仁志先生が哲学の世界をご案内

Eテレ「ロッチと子羊」でおなじみ 哲学者・小川仁志先生が哲学の世界をご案内

 

哲学者が考えるインターネットとは

※以下本書より内容の一部を紹介

 
◆マーシャル・マクルーハン

マーシャル・マクルーハン

マーシャル・マクルーハン

生年:1911~ 1980年
出身地:カナダ
肩書き:英文学者・文明批評家・メディア学者
思想:その他の学問分野

カナダのメディア学者であるマーシャル・マクルーハンは、インターネットが誕生するよりも前に、インターネットの出現を予見し、グローバル・ヴィレッジと呼んでいました。
それはまさに、“世界”に他なりません。
ただし、もう1つの世界です。
それは人々の意識がつながり、世界が1つになるということです。

 
◆イーライ・パリサー

イーライ・パリサー

イーライ・パリサー

生年:1980年~
出身地:アメリカ
肩書き:作家・政治活動家・起業家
思想:その他の学問分野

人は、ある特定の分野の情報や特定の論調の情報にアクセスする傾向があります。
そうすると、インターネットのほうが特定の情報を認識して、優先的にそれに関連した情報を提供してくれるようになるのです。
『閉じこもるインターネット』の著者イーライ・パリサーは、この問題を【フィルターバブル】と呼んで警鐘を鳴らしました。

 
◆キャス・サンスティーン

キャス・サンスティーン

キャス・サンスティーン

生年月日:1954年~
出身地:アメリカ
肩書き:法学者・哲学者
思想:現代の哲学

アメリカの思想家キャス・サンスティーンは著書『#リパブリック』の中で、私たちは、外部と遮断された心地良い空間インフォメーションコクーン(情報の繭)に包み込まれていると指摘しています。
異なる意見に接することなく、同じ考えの人たちばかりが集まり、肯定し合う。
そして、議論することもなしに異なる意見を否定する。
つまり、インターネットが民主主義の危機をもたらすのです。

 

本書の構成

第1章 日常生活を哲学する

第2章 社会を哲学する

第3章 テクノロジーを哲学する

第4章 災害を哲学する

第5章 人生を哲学する

第6章 抽象的概念を哲学する

 

著者プロフィール

著者:小川仁志さん

著者:小川仁志さん

著者の小川仁志(おがわ・ひとし)さんは、哲学者/山口大学国際総合科学部教授/博士(人間文化)。
1970年生まれ、京都府出身。京都大学法学部卒業、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。専門は公共哲学。商社マン(伊藤忠商事)、フリーター、公務員(名古屋市役所)という異色の経歴を持つ。徳山工業高等専門学校准教授、米プリンストン大学客員研究員等を経て現職。

大学で新しいグローバル教育を牽引する傍ら、「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。 また、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努めている。NHK・Eテレ「ロッチと子羊」では指南役を務める。

著書も多く、『手塚治虫マンガを哲学する 強く生きるための言葉』(リベラル社)や『ざっくりわかる8コマ哲学』(朝日新聞出版)など、100冊以上を出版している。

★公式サイト:http://philosopher-ogawa.com/

 

世界が面白くなる!身の回りの哲学
小川仁志 (著)

「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ!」
これは、アランの『幸福論』に出てくる有名な言葉です。
このように、哲学者たちは私たちをハッとさせるような言葉や考えを残しています。
「哲学」とは、頭をすごく使うこと、頭がいい人がすることなど、 高尚なイメージを持たれている人も多いかもしれません。しかし、そんなことは決してありません。
「愛とは何か」「死とは何か」「正義とは何か」「世界とは何か」「性とは何か」など、疑問に思うことを「なんだろう?」と自分なりに考えてみたらいいのです。
では、哲学すると、どんな良いことがあるのでしょうか?
哲学することで悩みや問題が解決します。 悩みや問題がなくなれば、世界がより良くなったと言っていいでしょう。だから、わざわざ考えるわけです。考えても苦しいだけなら、誰もしません。
しかし、哲学の場合は答えが出るのです。しかも世界を良くする答えが――。
生活の中の些細なことから、政治の話、宇宙の話、科学の話、何についてでも考えることができます。本書でも、まさに暮らしの中のテーマから政治や宇宙、科学の話まで、実にバラエティに富んだテーマ、 つまり身の回りの話題を哲学しています。 各テーマにおいて、哲学者(時には科学者)の考えと著者の考えを紹介していますので、本書を読みながら「自分ならどう考えるだろう」ということを意識して言語化してみてください。それがすでに哲学なのです。

 


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