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「シンプルな情熱」「事件」映画化でも注目!アニー・エルノーさんがノーベル文学賞を受賞 「事件」原作映画『あのこと』が12月日本公開&同作品収録『嫉妬/事件』が11月刊行

近年、代表作の『シンプルな情熱』と『事件』が映画化され、ふたたび高い注目を集めているフランスの作家アニー・エルノーさんがノーベル文学賞を受賞しました。

 

代表作『シンプルな情熱』と『事件』が映画化、アニー・エルノーさんがノーベル文学賞を受賞

アニー・エルノーさんは、自らの体験を色濃く反映した自伝的作品を多数発表。近年、代表作『シンプルな情熱』と『事件』が映画化され、ふたたび高い注目を集めています。

 
代表作『シンプルな情熱』を原作とする同名の映画が2021年に公開。
中篇「事件」を原作とする映画「あのこと(仏題はL’evenement )」(監督:オードレイ・ディバンさん)が、2021年のヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しました。
人工妊娠中絶が違法であった1963年のフランスで、予期せぬ妊娠をした大学生の苦悩を描き出す、自身の体験を基にした作品です。

 
映画「あのこと」は12月2日より日本で全国公開を予定しています。
そして、原作「事件」を所収する『嫉妬/事件』が11月2日にハヤカワ文庫より刊行される予定です。

 

早川書房 担当編集者より

アニー・エルノーは、自らの体験を小説に落とし込んだオートフィクションの作家として知られており、深層心理をえぐるような細やかな描写が読んでいて胸に迫ります。特に、映画「あのこと」の原作となった「事件」は60年代、妊娠中絶が違法だった時代のフランスで妊娠してしまった大学生の苦悩と、闇で行われていた危険な堕胎手術が描かれています。
このたびの受賞、誠におめでとうございます。

 

アニー・エルノーさん プロフィール

1940年生まれ、フランス北部ノルマンディー地方のリルボンヌ出身。1974年、作家としてデビュー。

父を語った自伝的な第4作『場所』で84年度ルノードー賞を受賞。つづく第5作『ある女』では母を語り、『シンプルな情熱』では一転して自己の性愛体験を語って大反響を呼び、ベストセラーのトップに躍り出た。

 
【作風】
自らの体験を色濃く反映した自伝的作品(オートフィクション)の書き手。
ストレートな文体で描く彼女は、現代フランス文学界で最も注目を集めている作家のひとり。

 

嫉妬/事件 (ハヤカワepi文庫)
アニー・エルノー (著), 菊地 よしみ (翻訳), 堀 茂樹 (翻訳)

中絶手術が違法だった時代に妊娠することの葛藤を描く金獅子賞受賞映画の原作「事件」と、元恋人への盲執を描く「嫉妬」を併録。

 


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