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永井愛さん×上西充子さん対談集『言葉を手がかりに』が刊行 劇作家と国会ウォッチャーが語り合う「いま、この国で起きていること」

永井愛さん・上西充子さん著『言葉を手がかりに 見ること、伝えること、考えること』

永井愛さん・上西充子さん著『言葉を手がかりに 見ること、伝えること、考えること』

永井愛さん・上西充子さん著『言葉を手がかりに 見ること、伝えること、考えること』が集英社クリエイティブより刊行されました。

 

問題を「見える化」する

本書は、『ザ・空気』3部作で知られる人気劇作家と、「ご飯論法」の考案者でもある国会ウォッチャーが、この国で起きている問題を見つめながら、逆戻りしつつある民主主義について考察した対談集です。

 
国会審議や記者会見では、意図的な隠蔽や論点ずらしが散見されるようになりました。質疑に対し、「お答えを控えさせていただく」という答弁も少なくありません。

それらの根底に横たわる問題を、「言葉を手がかりに」わかりやすく指摘しながら、問題の在り処を具体的に可視化していきます。

 
とりわけ国会答弁では、なぜ言葉は正確に伝えるためではなく、隠すために使われるのだろうか。そんな素朴な疑問から、ふたりの対話は始まります。言葉を通して、さまざまな時事問題を解きほぐそうと試みる、創意に満ちた語り合いの記録です。

時事問題についての書き下ろしコラム、全6篇を収録。

 
★試し読み:http://www.shueisha-cr.co.jp/reading/f/tegakari/

 

本書の構成

はじめに

第一章 日本人にとっての言葉

第二章 「見る」ことが、「見られる」人を変える

第三章 議論にならない政治の言葉

第四章 消されていく記録

第五章 なぜ報道は伝えられないのか

第六章 国会を見ることの意味

第七章 呪いの言葉とハラスメント

第八章 東京オリンピックと新型コロナ

第九章 わたしたちにできること

第十章 メディアをうらむな、メディアをつくれ

おわりに

 
〈書き下ろしコラム〉
(1)論点をずらす「ご飯論法」
(2)首相はいま、誰なのか?
(3)まだ質問があります
(4)消えた圧力
(5)「感動」への屈服
(6)ツイッターの功罪

 

著者プロフィール

 
■永井愛(ながい・あい)さん
劇作家・演出家。演劇ユニット「二兎社」を主宰し、自作のプロデュース公演を続けている。鶴屋南北戯曲賞、岸田國士戯曲賞、芸術選奨文部科学大臣賞、毎日芸術賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞などを受賞。

代表作に『こんにちは、母さん』(白水社)、『ら抜きの殺意』『歌わせたい男たち』『鷗外の怪談』『ザ・空気』『ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ』『ザ・空気 ver.3 そして彼は去った…』(いずれも而立書房)ほか。著書に『中年まっさかり』(光文社文庫)など。

 
■上西充子(うえにし・みつこ)さん
法政大学キャリアデザイン学部教授。専門は労働問題。2018年6月より「国会パブリックビューイング」の代表として、国会の可視化に向けて取り組んでいる。2018年の新語・流行語大賞トップテンに選ばれた「ご飯論法」の受賞者のひとり。

2019年、日隅一雄・情報流通促進賞の奨励賞を受賞。著書に『呪いの言葉の解きかた』(晶文社)、『国会をみよう 国会パブリックビューイングの試み』(集英社クリエイティブ/第10回日本ジャーナリスト協会賞大賞)、『政治と報道 報道不信の根源』(扶桑社新書)など。

 

 
【関連】
『言葉を手がかりに 見ること、伝えること、考えること』 著者:永井愛 著者:上西充子|集英社クリエイティブ

 


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