『CREA』が初のマンガ大賞「夜ふかしマンガ大賞」を発表! 冬野梅子さん『まじめな会社員』が受賞 彩瀬まるさん、犬山紙子さん雲田はるこさん、コナリミサトさん、鶴谷香央理さん、凪良ゆうさん、深緑野分さんらが選考
文藝春秋が発行する『CREA』は2022年秋号(9月7日発売)において、同誌では初のマンガ大賞となる「夜ふかしマンガ大賞」を発表しました。
CREAが初のマンガ大賞を発表! コロナ禍の孤独と人生の愉しみをあぶり出した冬野梅子さん『まじめな会社員』が第1位に
総合電子書籍ストア「ブックライブ」のデータによれば、マンガ作品の書籍購入が多い時間帯は22時以降、ピークは深夜0時。マンガは電子書籍で読むという人が多数派になりつつある今、仕事に子育てに忙しい大人世代の女性においても、夜の貴重なひとり時間にスマートフォンやタブレットでマンガに没頭するという現象が起きています。
そこで今回CREAでは、眠りにつく前のひとときに、日常からの逃避をもたらし、新しい世界に連れ出してくれる力のある作品に「夜ふかしマンガ大賞」を贈ることになりました。
<「CREA夜ふかしマンガ大賞」ベスト10> ※敬称略
※2021年7月~22年6月末までに単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出。
1位『まじめな会社員』(冬野梅子/講談社)
2位『恋じゃねえから』(渡辺ペコ/講談社)
3位『ブランクスペース』(熊倉献/ヒーローズ)
4位『きつねとたぬきといいなずけ』(トキワセイイチ/マッグガーデン)
5位『三拍子の娘』(町田メロメ/ebookjapan/DU BOOKS)
6位『ダーウィン事変』(うめざわしゅん/講談社)
7位『後ハッピーマニア』(安野モヨコ/祥伝社)
8位『ファッション!!』(はるな檸檬/文藝春秋)
9位『セクシー田中さん』(芦原妃名子/小学館)
10位『HEARTSTOPPER ハートストッパー』(アリス・オズマン/牧野琴子 訳/トゥーヴァージンズ)
選考には、各界を代表するマンガ好き35名が参加。彩瀬まるさん(作家)、犬山紙子さん(イラストエッセイスト)、神田伯山さん(講談師)、雲田はるこさん(マンガ家)、コナリミサトさん(マンガ家)、佐久間宣行さん(テレビプロデューサー)、スカート澤部渡さん(ミュージシャン)、志田未来さん(女優)、鶴谷香央理さん(マンガ家)、凪良ゆうさん(作家)、深緑野分さん(小説家)ほか、ベテラン書店員やマンガ研究家、専門ライターの皆さんが、2022年のベスト10を選びました。
記念すべき第一回の大賞受賞作は冬野梅子さんの『まじめな会社員』(講談社)。主人公は30歳で5年間恋人ナシ、契約社員として東京のアプリ運営会社で問い合わせメールのサポート業務に就く菊池あみ子。興味を持っているライター業のツテはなかなか得られず、仕事もプライベートもうまくいかないサブカル好きの彼女は、悩みながら果敢に行動を起こすも報われないことばかり……。コロナ禍での転職、親の介護なども描かれ、連載中からSNSでは「身につまされすぎて読むのが辛い」「頑張っている主人公には幸せになってほしい」と悲鳴にも似た叫びが投稿されました。現代社会を鋭くもコミカルに描いた、今年一番の話題作です。
なお、第2位以下にも、芸術と性加害やルッキズムなどの社会問題に切り込む『恋じゃねえから』(渡辺ペコさん)、マンガマニアの間では今一番展開が気になる! と話題の『ブランクスペース』(熊倉献さん)、半分ヒトで半分チンパンジーのチャーリーを主人公に、現代の価値観のあり方を問う『ダーウィン事変』(うめざわしゅんさん)、大人気作『ハッピー・マニア』でハッピーを追い求め、あまたの男たちと20代を暴走した主人公シゲカヨが45歳になった姿を描く『後ハッピーマニア』(安野モヨコさん)、〈LGBTQ+〉をテーマにしたイギリス発の青春ボーイズラブストーリー『HEARTSTOPPER ハートストッパー』(アリス・オズマンさん)など、現代を象徴する作品がランクインしました。
また、「女の人生」部門、「お仕事」部門、「グルメ」部門、「戦争」部門など発表時期を問わずに選出した11の部門賞では、お笑い芸人のパンサー・向井慧さん×「お仕事」部門など、部門ごとに担当する推薦者が、話題作から隠れた名作まで充実のラインナップを解説しています。
【推薦者コメント】
「作者の現代を解読する思考力に感服。みんな愚かで、みんないい!」
編集者・ライター・作家 粟生こずえさん
「『輝いていないサブカル女子』の心をダイレクトにえぐってくる」
ブログ「マンガ食堂」管理人 梅本ゆうこさん
受賞者コメント&プロフィール
【冬野梅子さん コメント】
「夜ふかしマンガ大賞1位に選んでいただきありがとうございます! 大変嬉しいです。明るくポジティブな作品ではないものの、どこまでも落ち込みたい深夜にうってつけだと思います。誰かの地味に辛い一日の、いじけた気分に一緒に寄り添えるような作品になれば幸いです」
<冬野梅子(ふゆの・うめこ)さん プロフィール>
漫画家。2019年、初めて投稿した『マッチングアプリで会った人だろ!』で「清野とおるエッセイ漫画大賞」期待賞を受賞。その後モーニング月例賞の奨励賞受賞を経て、コミックDAYSで『まじめな会社員』の連載を開始。2022年5月に完結を迎え、現在は単行本全4巻が発売中。最終回に先駆けて「冬野梅子展 まじめな会社員とじゃない人 ~会社員菊池あみ子の7days~」が、4月29日から5月5日まで東京・IID世田谷ものづくり学校で開催されるなど、大変な注目が集まった。
「CREA夜ふかしマンガ大賞」概要
「CREA夜ふかしマンガ大賞」は、マンガ好きの35名の推薦者とCREA編集部員の投票により選ばれた「思わず、夜ふかしして読みたくなる」作品に贈る賞です。
2021年7月~22年6月末までに単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出する大賞と、作品発表の時期や巻数に制限のない11の部門賞から構成されています。
まじめな会社員(4) (モーニング KC) 冬野 梅子 (著) 「普通の人でいいのに!」で大論争を巻き起こした・冬野梅子の初連載作がいよいよ完結。菊池あみ子、契約社員。東北出身のひとりっ子。人の目を気にせず好きなように生きている周りの人々に刺激され、自分も「アナーキー」に生きてみようと動き出す。なんだかんだ執着してしまう憧れの男性や、うまくいき始めたWEBライターとしての仕事、東京らしさを味わうかけがえのない瞬間……。そんなことなどお構いなく、実家の母が癌で入院という強烈な現実が襲いかかる。 |
CREA 2022年秋号(発表! 夜ふかしマンガ大賞)
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