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川端康雄さん『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』刊行記念!著者×小川公代さんオンライントークイベントを開催

川端康雄さん著『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』(慶應義塾大学出版会)

川端康雄さん著『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』(慶應義塾大学出版会)

紀伊國屋書店は、川端康雄さん著『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』(慶應義塾大学出版会)の刊行を記念して、川端康雄さんと小川公代さんによるオンライントークイベントを7月15日(金)に開催します。

 

「『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』(慶應義塾大学出版会)刊行記念 著者・川端康雄さん×ゲスト・小川公代さん オンライントークイベント」開催概要

今回のイベントでは、オーウェルの『一九八四年』がどのようにして書かれたか、主要人物たちの「愛」の関係、政治と言語、反ユダヤ主義とナショナリズム、プロールの表象、「人間らしさ」の価値などの重要なトピックを取り上げてこの小説の読解を試みた、川端康雄さんの著書『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』の内容をもとに、オーウェルについて優れた論考を発表している小川公代さんと川端さんが語り合います。

 
<トークイベント 概要>

■日時:7月15日(金)19:00~20:30(予定)

■会場:Zoom(オンライン)
※案内メールを当日までにメールで連絡します(メール配信日:7月11日・7月15日の2回)

■料金
◎視聴チケット:500円
◎書籍付き視聴チケット:3,500円(書籍代2,420円+チケット代380円+送料700円)
※書籍は受注後随時発送されます。
※書籍の配送先は国内限定です。
※書籍付きチケットは100枚限定です。定員に達し次第締切となります。

■参加方法:2022年7月15日(金)19:00まで、Peatixサイト(https://peatix.com/event/3270071/view)にて参加申し込みを受付中。

★詳細:https://store.kinokuniya.co.jp/event/1654662323/

 

『オーウェル『一九八四年』――ディストピアを生き抜くために』について

 
【本書の内容】
希望はある、愛と大地と人びとのなかに

全体主義国家によって分割統治された近未来世界を描く、世界的ベストセラー『一九八四年』。
ビッグ・ブラザーが支配する徹底した監視・管理社会で、独り闘争をしかける、我らが主人公、ウィンストン・スミス。
「ポスト真実」の時代を先取りしたディストピアに、希望はあるのか。

<目次>

I 『一九八四年』はどのようにして書かれたのか
1 ジュラ島のオーウェル
2 『ヨーロッパで最後の人間」(仮題)の構想と執筆
BBC勤務
『動物農場』執筆と『トリビューン』紙の編集
創作ノート「ヨーロッパで最後の人間」
『一九八四年』の執筆と病気
3 『一九八四年』の刊行と出版直後の評価
米国版の修正要求への拒否
出版直後の評価――冷戦初期の受容
日本における『一九八四年』の初期の受容

II 何を書いたのか
1 「窮乏の時代」とオセアニア国の表象
「近接性」――「しょぼい」ロンドン
「異質性」――時計の「一三時」と「一メートル」のポスター
パブで「半リットル」のビール
「アメリカ化」したロンドン
三つの超大国
オセアニア国の「階層」
ウィンストン・スミスのロンドン彷徨
「汚れた風景」にそびえる巨大ピラミッド
2 「ライター」、そして「X」と「Y」――ウィンストンとジュリアの愛、同志オブライエンの奇妙な愛情
オセアニア国で「愛する」ということ――ジュリアの場合
オブライエンとの「親密」な関係
女性の表象、セクシュアリティの問題
3 春と独裁
「ゆるい」エッセイ群
ウィンストン・スミスの春
〈黄金郷〉
「愛にふさわしい場所」
隠れ家とガラスのぺーパーウェイト
4 「ニュースピーク」の効用
新聞記事の改竄・捏造
「ニュースピークの諸原理」
「ニュースピーク」と「ベイシック英語」
「政治と英語」(一九四六年)
5 ユダヤ人表象の問題
「英国における反ユダヤ主義」(一九四五年)
難民船の原像
難民船のユダヤ人母子
愛情省と絶滅収容所
水底の母子
6 プロールに希望はあるか
プロールは蔑称か
プロールの「意識のなさ」
レイモンド・ウィリアムズのオーウェル批判
プロールへの希望

III 人の生をいかに捉えたのか
1 「権力の司祭」の信仰
オブライエンの「疲労」
「ナショナリズム覚え書き」(一九四五年)
「個人の不滅への信仰」の衰退
〈党〉への没入と自己滅却
2 「人間らしさ」と「人間性」(そして「動物性」)
「人間」の種族の絶滅
動物の比喩形象
人権擁護の国際連携の試み
「人間性」のあやうさ、そして「人間らしさ」への信
3 「嘘」の暴露と美的経験
コロナ禍のなかの「オーウェル」
「オーウェル」の汎用性の問題
「政治的著作」と「芸術」の融合
一九三六年の植樹


あとがき

 

登壇者プロフィール

 
■川端康雄(かわばた・やすお)さん

日本女子大学文学部教授。英文学専攻。明治大学大学院文学研究科博士後期課程退学。

著書に『増補 オーウェルのマザー・グース――歌の力、語りの力』(岩波現代文庫)、『ジョージ・オーウェル――「人間らしさ」への讃歌』(岩波新書)、『葉蘭をめぐる冒険――イギリス文化・文学論』(みすず書房)、『ジョージ・ベストがいた――マンチェスター・ユナイテッドの伝説』(平凡社新書)など。主な訳書にオーウェル『動物農場――おとぎばなし』(岩波文庫)、『オーウェル評論集』(編、共訳、平凡社ライブラリー)など。

 
■小川公代(おがわ・きみよ)さん

上智大学外国語学部教授。1972年生まれ。和歌山県出身。英国ケンブリッジ大学卒業(政治社会学専攻)。英国グラスゴー大学博士号取得(英文学専攻)。専門はロマン主義文学および医学史。

著書に『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』(共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、『ジョージ・オーウェル『一九八四年』を読む』(共著、水声社)など。訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)など

 

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オーウェル『一九八四年』 :ディストピアを生き抜くために (世界を読み解く一冊の本)
川端 康雄 (著)

 
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