『教養としてのアメリカ短篇小説』刊行記念!アメリカ文学研究者・都甲幸治さん×イタリア文学研究者・和田忠彦さん対談講座が開催
NHK文化センターは、都甲幸治さん著『教養としてのアメリカ短篇小説』(NHK出版)の刊行を記念して、アメリカ文学研究者・翻訳家の著者と、イタリア文学研究者の和田忠彦さんによるスペシャル対談講座【先生、「文学」って国で違うんですか?~アメリカとイタリアの比較から】をオンライン&リアル(青山教室)で3月5日に開催します。
「アメリカ文学」「イタリア文学」のように、文学を国で分類することは、当たり前のようでいて、よく考えてみるとそれほど当たり前のことでもなさそうです。私たちはなぜ「文学」を国で分類するのか、そのことにはどのような意味があるのでしょうか?
対照的な背景を持つアメリカとイタリアの文学をそれぞれ専門とするお二人が語り尽くします。
アメリカ文学研究者・翻訳家の都甲幸治さんとイタリア文学研究者の和田忠彦さんが 文学を国で分類することの意味について語り合う2時間
3月5日(土)の13時~15時、アメリカ文学研究者の都甲幸治さん生(早稲田大学文学学術院教授)と、イタリア文学研究者の和田忠彦さん(東京外国語大学名誉教授)による対談講座が開催されます。
私たちはふだん何気なく「アメリカ文学」「イタリア文学」という分類を利用しています。それは一見当たり前の区別のように感じられますが、少し考えてみるだけで、それほど当たり前のことではないことに思い当たるのではないでしょうか。
実際のところ「文学」とは国によって違うものなのでしょうか?
都甲幸治さんは、アメリカ文学には「文章が下手」「移動してばかりで人間関係が深まらない」「問題解決の手段が対話でなく暴力」といった特徴があり、ヨーロッパの文学や、それを範とした日本近代文学に親しんできた人が「これって文学なの?」と感じる作品も多くあるとお話しされています。
『教養としてのアメリカ短篇小説』は、アメリカの広大な国土や極端に短い歴史、その他独自の社会的・文化的背景を踏まえて具体的な作品を読み解いていく一冊です。本書の第13講では「中国出身でアイルランド文学に強い影響を受けた作家」としてイーユン・リーの英語で書かれた作品を論じていますが、果たして彼女の作品は「アメリカ文学」なのでしょうか? 同じく英語で書かれている「イギリス文学」とは何が違うのでしょうか?
以上のような問題意識を踏まえ、4月からNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 文学の世界」で「作家と旅するイタリアの街」を担当する和田忠彦さんを迎えて、各国文学の相違点と共通点等について語り尽くします。
「100分de名著」でウンベルト・エーコ『薔薇の名前』やカルロ・コッローディ『ピノッキオ』の指南役を務めたことでもおなじみの和田さん。古代ローマ以来の長い歴史と日本よりも狭い国土という、アメリカと対照的な背景をもつヨーロッパの国・イタリアの文学を研究する立場から、ヨーロッパから見たアメリカ文学についてもお話されるかもしれません。
なお本講座は、『教養としてのアメリカ短篇小説』出版を記念した連続対談企画です。青山教室での受講と、オンライン受講(3/12(土)~3/18(金)見逃し配信あり、繰り返し視聴可)を選べます。
【先生、「文学」って国で違うんですか?~アメリカとイタリアの比較から】開催概要
■講師:早稲田大学文学学術院教授・アメリカ文学研究者 都甲幸治さん&東京外国語大学名誉教授・イタリア文学研究者 和田忠彦さん
■開催日時:3月5日(土)13:00~15:00
■受講料金:NHK文化センター会員・一般(入会不要) 税込3,300円
■主催:NHK文化センターオンライン事業部
★申込みはこちらから
◎教室受講:https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1243139.html
◎オンライン受講:https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1243135.html
教養としてのアメリカ短篇小説 都甲 幸治 (著) 戦争、奴隷制、禁酒法……背景を理解すれば、作品がもっとよくわかる 「黒猫」のプルートはなぜ黒いのか? 書記バートルビーはなぜ「しない方がいい」と思うのか? 度重なる戦争の歴史、色濃く残る奴隷制の「遺産」等、アメリカという国、そこに暮らす人々の特異な歴史的・文化的・社会的背景を踏まえて短篇小説を読み解く。これまで主にマイノリティや越境者の文学に注目してきた著者が、メルヴィル、フィッツジェラルド、フォークナー、ヘミングウェイ、サリンジャー等、アメリカ文学の「王道」といえる作家に挑む、アメリカ文学入門の新・定番! |
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