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第39回日本SF大賞&第32回三島由紀夫賞ダブルノミネート!倉数茂さん『名もなき王国』が文庫化 ラスト7ページですべてが反転し、静かな感動が広がる「至高の“愛”の物語」

倉数茂さん著『名もなき王国』

倉数茂さん著『名もなき王国』

ポプラ社は、第39回日本SF大賞と第32回三島由紀夫賞のダブルノミネートで話題となった、倉数茂さん著『名もなき王国』を文庫化し、ポプラ文庫より刊行しました。

 

三人の小説家は、語り、騙る――。

物語を愛し、取り憑かれた3人の小説家。それぞれが語る物語はどこか不思議で惹きつけられる。
なぜ彼らはこの物語を語るのか。彼らは一体何者なのか―。
3人の関係性がわかったとき、深い感動に包まれる物語。

 
【STORY】

「あの時以来、僕は伯母の『王国』の住人でありつづけているのです」
売れない小説家の私が若手作家の集まりで出会った、聡明な青年・澤田瞬。
彼の伯母が、敬愛する幻想小説家・沢渡晶だと知った私は、瞬の数奇な人生と、伯母が隠遁していた古い屋敷を巡る不可思議な物語に魅了されていく。
なぜ、この物語は語られるのか。謎が明かされるラスト7ページで、世界は一変する。
深い感動が胸を打つ、至高の“愛”の物語。

 
<各紙誌で絶賛!>

◆彩瀬まるさん(小説家)
こんなにも美しく咲いた、大輪の物語をほかに知らない。

◆大森望さん(『日経新聞』2018年9月1日付朝刊)
ファンタジーとミステリーの要素が絶妙に溶け合う、幻想の迷宮。
物語という病に憑かれる甘美な体験を満喫させてくれる。

◆門賀美央子さん(『ダ・ヴィンチニュース』2018年8月14日)
小説だけが持つ圧倒的な力を体感してみたい、あるいはもう一度思い出してみたい。
あなたがそんな望みを持つなら、この『名もなき王国』は喜んで迎え入れてくれるだろう。

◆辻原登さん(『毎日新聞』2018年12月16日付朝刊)
深い思索とリリシズムがタペストリーの裏地のように沈められた、エンタテーメントの秀作。

◆朝宮運河さん(『ミステリマガジン』2019年1月号)
作品世界に大きな仕掛けが施されており、それが結末部において鮮やかに顕現する。目眩を感じさせる構成はミステリとしても出色。

◆日下三蔵さん(『ミステリマガジン』2019年1月号)
ストーリーの壮大さと仕掛けの繊細さを兼ね備えた傑作。

 

著者プロフィール

著者の倉数茂(くらかず・しげる)さんは、1969年生まれ。大学院修了後、中国大陸の大学で日本語を学ぶ学生を対象に5年間日本文学を教える。帰国後の2011年、第1回ピュアフル小説賞「大賞」を受賞した『黒揚羽の夏』(ポプラ社)でデビュー。2018年に刊行された『名もなき王国』で第39回日本SF大賞、第32回三島由紀夫賞にダブルノミネート。

他の著書に、『始まりの母の国』『魔術師たちの秋』『あがない』『忘れられたその場所で、』がある。

 

 


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