【第34回柴田錬三郎賞】朝井まかてさん『類』と朝井リョウさん『正欲』が受賞
集英社は、柴田錬三郎さんの業績を称えて創設された「第34回柴田錬三郎賞」の受賞作を発表しました。
第34回柴田錬三郎賞が決定!
第34回柴田錬三郎賞が、次の通り決定しました。
選考委員は、伊集院静さん、逢坂剛さん、大沢在昌さん、桐野夏生さん、篠田節子さん、林真理子さん。
<第34回柴田錬三郎賞 受賞作品>
◎朝井まかて(あさい・まかて)さん
『類』(集英社)
◎朝井リョウ(あさい・りょう)さん
『正欲』(新潮社)
受賞者の朝井まかてさんは、1959年生まれ。大阪府出身。甲南女子大学文学部卒業。2014年『恋歌』で直木賞、同年『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、2016年『眩』で中山義秀文学賞、2017年『福袋』で舟橋聖一文学賞、2018年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、同年『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、2020年『グッドバイ』で親鸞賞、2021年3月『類』で「芸術選奨」文部科学大臣賞を受賞。
同じく受賞者の朝井リョウさんは、1989年生まれ。岐阜県出身。2009年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2011年『チア男子!!』で高校生が選ぶ天竜文学賞を受賞。2013年『何者』で直木賞を男性作家として戦後最年少で受賞。2014年『世界地図の下書き』で坪田譲治文学を受賞。
朝井まかてさんと朝井リョウさんには、正賞として記念品が、副賞として300万円が贈られます。
柴田錬三郎賞について
柴田錬三郎賞は、「『眠狂四郎無頼控』をはじめ、不羈の想像力を駆使した数々の作品でひろく大衆の心をうち、ロマンの新しい地平を切り拓いた故・柴田錬三郎さんの業績を称えて」創設された文学賞です。
「現代小説、時代小説を問わず、真に広汎な読者を魅了しうる作家と作品」を顕彰。集英社と一ツ橋綜合財団が主催し、前年7月1日から、本年6月30日までに刊行された小説の中から、最優秀作を選びます。
類 朝井 まかて (著) 明治44年、文豪・森鴎外の末子として誕生した類。優しい父と美しい母志げ、姉の茉莉、杏奴と千駄木の大きな屋敷で何不自由なく暮らしていた。大正11年に父が亡くなり、生活は一変。大きな喪失を抱えながら、自らの道を模索する類は、杏奴とともに画業を志しパリへ遊学。帰国後に母を看取り、やがて、画家・安宅安五郎の娘と結婚。明るい未来が開けるはずが、戦争によって財産が失われ困窮していく――。 |
正欲 朝井 リョウ (著) あってはならない感情なんて、この世にない。 息子が不登校になった検事・啓喜。 しかしその繋がりは、”多様性を尊重する時代”にとって、ひどく不都合なものだった――。 「自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな」 これは共感を呼ぶ傑作か? 作家生活10周年記念作品・黒版。 |
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