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寺地はるなさん新刊『声の在りか』『雨夜の星たち』が5月・6月連続刊行

寺地はるなさん新刊『声の在りか』『雨夜の星たち』が5月・6月連続刊行

寺地はるなさん新刊『声の在りか』『雨夜の星たち』が5月・6月連続刊行

第33回山本周五郎賞候補作『夜が暗いとはかぎらない』、第42回吉川英治文学新人賞候補作『水を縫う』などで注目される寺地はるなさんの最新刊『雨夜の星たち』が、6月10日に徳間書店より刊行されます。

なお、5月24日には、「読書メーター」の“読みたい本ランキング”単行本部門で週間1位(集計期間:2021年3月31日~2021年4月6日)を獲得した『声の在りか』がKADOKAWAより刊行されています。

 

文学界の注目著者が「めんどうな人」の機微を描く!『雨夜の星たち』

寺地はるなさん著『雨夜の星たち』(徳間書店)

寺地はるなさん著『雨夜の星たち』(徳間書店)

【『雨夜の星たち』あらすじ】

三葉雨音(みつば・あまね)は、他人に感情移入できない26歳。同僚星崎くんの退職を機に仕事を辞め、他人に興味を持たない長所を見込まれた三葉は「お見舞い代行業」にスカウトされ、移動手段のないお年寄りの病院送迎や雑用をする「しごと」をはじめる――。

 
<『雨夜の星たち』試し読みについて>

できないことは、できません。やりたくないことも、やりません。他人に興味を持たない三葉(みつば)がはじめた「しごと」とは―。下記より、冒頭12ページ分を試し読みできます。

★『雨夜の星たち』試し読み:https://www.tokuma.jp/files/actibook/582207/HTML5/sd.html#/page/1

 
〔発刊に寄せて 寺地はるなさん コメント〕

「雨夜の星」は目に見えません。でもたしかにそこにあります。空気を読むという言葉があります。空気は目に見えません。見えないけれどそこにあるものは、良いものとはかぎりません。その場の空気を読むことばかりに心を砕き、いつのまにか決定的に間違った方向へ進んでいく。そんな危険だって、とうぜんあるのではないでしょうか。空気は読めなくてもいい。あるいは読めても従わないという選択肢だってきっとあると信じて、この物語を書きました。

 
◆書店員さんから、主人公・三葉への共感の声続々!!(※一部抜粋)

◎寺地さんの作品は、それぞれのペースでいいんだよと肯定してくれる。
(八重洲ブックセンター 宇都宮パセオ店 髙野典子さん)※「髙」はハシゴ高。

◎生きづらい=かわいそうではないのだ。ニュートラルで生きている雨音を応援したい。
(宮脇書店 ゆめモール下関店 吉井めぐみさん)

◎正しいとか、間違っているとか、おかしいとか、それを決めるのは自分でいい。他人に決められる必要はない。
(SuperKaBoS 峯森和代さん)

◎「この世に毒にならない親などひとりもいないのではないだろうか」の一文が刺さる。
(BOOKSえみたすピアゴ植田店 清野里美さん)

 
◆担当編集者 コメント

「他人の事情に興味を持たなかった」主人公の三葉は「しごと」をすることで、どうしても人との会話が必要に。自分はこういう人間だとハッキリ言えていた彼女が、日を追うごとに揺れ、変化していく。その感情を細部まで書かれた本作品です。人とのかかわりが制限されている今だからこそ読んでほしいです。

 

共感の声多数! 読書メーター読みたい本ランキング1位!『声の在りか』

寺地はるなさん著『声の在りか』(KADOKAWA)

寺地はるなさん著『声の在りか』(KADOKAWA)

寺地はるなさんは、2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビューしてから精力的に執筆を続けており、『夜が暗いとは限らない』で第33回山本周五郎賞候補、『水を縫う』で第42回吉川英治文学新人賞候補作になるなど注目を集める作家のひとりです。

 
寺地さんの作品では日常の延長線上にある葛藤やよろこびが描かれており、本作『声の在りか』でもその魅力はいかんなく発揮されています。日々の人間関係の中で「自分の考えをはなすこと」「誰かに思いを素直に伝えること」ができなくなってしまった、ひとりの女性の葛藤と成長があたたかに描かれています。

 
【『声の在りか』あらすじ】

魔法みたいに強い言葉はいらない。わたしの“声”を取り戻したい。
日常に息苦しさを感じる、あなたの為の物語。

「こんなところにいたくない」パート帰りの希和が見つけたのは、息子の晴基とそっくりの字で書かれた切実なメッセージだった。本人に真意を問いただすことも、夫に相談することもできない希和は、様子を探るために晴基が勝手に出入りする民間学童『アフタースクール鐘』で働きはじめる。マイペースな経営者・要や子どもたちに振り回されながらも、希和はいつの間にか言いたいことを言えない、自分の考えを持たない人間になってしまっていたことに気付く。
周囲から求められるものでも、誰かからの受けうりでもない、自分自身の言葉を取り戻すためにひとりの女性が奮闘する、大人の成長小説!

 
◆書店員の皆さんから共感の声続々!(※一部抜粋)

本作は「読書メーター」“読みたい本ランキング”単行本部門で週間1位(集計期間:2021年3月31日 ~2021年4月6日)を獲得。さらに、発売前に読んだ書店員さんからは、多くの共感の声が寄せられています。

 
◎同調圧力まみれのこの世界で、声にならない声を丁寧に掬い上げて編まれている。
世の中に対する静かなるレジスタンスとも言える短編集。
(くまざわ書店錦糸町店 阿久津武信さん)

◎私自身、心のうちをはっきりと言葉に出来ないし、そういう人はとても多いと思う。
「言葉にできない族」代表として寺地さんにはこれからもたくさん書き続けてほしい。
(啓林堂書店奈良店 松田弘美さん)

◎子どもの世界と大人の世界は鏡映しのようで声を上げるには遥かな勇気がいる。
読んだ人の数だけ勇気が増えていく、そんな物語だ。
(うさぎや矢板店 山田恵理子さん)

◎主人公の何気ない生活に自分の平凡な人生を重ね合わさずにはいられない。
自分では言葉にできないモヤモヤを小説にして伝えてくれたような気がしました。
(水嶋書房くずはモール店 井上恵さん)

◎私の為の小説かとおもいました。
数ある大好きな寺地作品の中で、No.1です!
(三洋堂書店新開橋店 山口智子さん)

 

著者プロフィール

著者の寺地はるな(てらち・はるな)さんは、1977年生まれ。佐賀県出身。大阪府在住。『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。

2020年に「咲くやこの花賞」(文芸その他部門)を受賞。『夜が暗いとはかぎらない』で第33回山本周五郎賞候補、『水を縫う』で第42回吉川英治文学新人賞候補となる。

著書に『みちづれはいても、ひとり』『大人は泣かないと思っていた』『正しい愛と理想の息子』『架空の犬と嘘をつく猫』『わたしの良い子』『希望のゆくえ』『やわらかい砂のうえ』『彼女が天使でなくなる日』『どうしてわたしはあの子じゃないの』等がある。

 

雨夜の星たち
寺地はるな (著)

声の在りか
寺地 はるな (著)

 
【関連】
雨夜の星たち@試し読み

 


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