48万部突破!宇佐見りんさん『推し、燃ゆ』がアメリカ、中国、ロシアなど世界7ヵ国・地域で翻訳決定!
![宇佐見りんさん著『推し、燃ゆ』](http://bookpooh.com/wp-content/uploads/2021/02/20210226_b1.jpg)
宇佐見りんさん著『推し、燃ゆ』
河出書房新社は、宇佐見りんさん著『推し、燃ゆ』に海外より出版オファーが殺到し、早くも世界7カ国・地域で翻訳出版が決定(2021年4月22日時点)したと発表しました。
本作は、2020年9月に刊行したのち本年1月に第164回芥川龍之介賞を受賞、その後3ヶ月間にわたり「文芸書」売上第1位に輝いています(日販調べ:2020年度1~3月期書籍ジャンル別)。
また、2021年本屋大賞にもノミネートされるなど、瞬く間にSNS、複数のメディアで取り上げられて大きな話題となり、現在発行累計48万部を突破。近年の芥川賞受賞作としては、村田沙耶香さん『コンビニ人間』(文藝春秋・60万部)、若竹千佐子さん『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社・50万部)に次ぐベストセラーとなっています。
世界中から注目される日本の作家、新たな才能・宇佐見りんさん
昨年全米図書賞翻訳部門を受賞し、大きな話題となった柳美里さん著『JR上野駅公園口』(河出書房新社)など、近年、日本語で書かれた小説作品が世界で熱い注目を浴びています。
村上春樹さんや多和田葉子さん、小川洋子さんといったベテラン作家たちによる作品をはじめ、村田沙耶香さん『コンビニ人間』(文藝春秋)、川上未映子さん『夏物語』(文藝春秋)、小山田浩子さん『工場』(新潮社)、松田青子さん『おばちゃんたちのいるところ』(中央公論新社)など、30?40代の女性作家が描く世界観が英米圏を中心に話題となりました。
昨年、アメリカの雑誌「TIME」が発表した「2020年の必読書100選」には『JR上野駅公園口』『夏物語』『おばちゃんたちのいるところ』、村田沙耶香さん『地球星人』の4作品が選出されています。
世界で注目を集める日本文学。その中でも近年稀に見る注目作となっている『推し、燃ゆ』は「推し」という最新のトレンドを扱いながら、非常に洗練された文章と高い文学性が海外からも評価を受け、デビュー間もない「宇佐見りん」という作家への期待が高まっていることは確実です。
下記は競合の末、翻訳出版が決定した出版社と言語・国等の一覧です。
<出版社名(言語・国&地域)>
◆HarperVia(英語・北米圏) ←3社競合
かつて三島由紀夫、手塚治虫作品等も刊行した、世界最大5出版社(Big Five)の一つであるHarper Collinsが、2019年に翻訳専門部門として設立。2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位となった『アーモンド』(著:ソン・ウォンピンさん)英語版を昨年刊行、大きな話題となる。
◆Canongate (英語・UKほか北米圏以外) ←4社競合
スコットランドに本社を置く老舗文芸出版社。2002年ブッカー賞受賞、2012年に映画化され、アカデミー賞4部門を受賞した『パイの物語』の出版社としても知られる。日本作品では『女神記』(著:桐野夏生さん)、『和解』(著:志賀直哉)等を翻訳出版。
◆Edizioni E/O(イタリア語・イタリア) ←3社競合
日本小説を次々手掛け、ヒットさせている出版社。『コンビニ人間』(著:村田沙耶香さん)、『夏物語』(著:川上未映子さん)、『古道具中野商店』(著:川上弘美さん)などの翻訳で知られている。
◆AST Publishers(ロシア語・ロシア) ←3社競合
ロシア最?の総合出版社。傘下に書店チェーンを持つ。グループ会社には多くの出版社、書店があり、その一つComics Factoryでは多くの日本漫画を翻訳出版。『烏に単は似合わない』(著:阿部智里さん)シリーズを手掛ける。
◆上海浦睿文化(簡体字・中国) ←9社競合
エトガル・ケレット、ジャネット・ウィンターソンなど、世界文学の翻訳がロングセラーに。
◆精誠資訊(繁体字・台湾) ←8社競合
『コンビニ人間』(著:村田沙耶香さん)、『コーヒーが冷めないうちに』(著:川口俊和さん)、『君の膵臓をたべたい』(著:住野よるさん)、『さざなみのよる』(著:木皿泉さん)など、日本の人気作品を多く手掛ける。
◆Media Changbi (韓国語・韓国) ←4社競合
今、世界的に熱い韓国文学シーンをリードするCangbiグループ。マルグリット・デュラス作品の翻訳出版他、日本作品では多くのいわさきちひろ作品、『二つの夏』(谷川俊太郎さん・佐野洋子さん共著)等を刊行。
いずれも各国・地域において歴史があり、特に文芸作品に定評がある出版社です。特に英語圏からの人気を得て、大手・老舗の文芸出版社が権利獲得に意欲を示し競合、新人作家としては異例の高条件でのオファーとなりました。
『推し、燃ゆ』について
<『推し、燃ゆ』のあらすじ>
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。」という一文から始まる、ある男性アイドルを「推す」ことに全てを捧げる高校生の少女・あかりの目線で描かれた物語です。
あかりは学校でも家庭でも周囲が求めるような「普通」の生活を送ることができません。日々、居心地の悪さを感じるあかりにとって唯一の支えは「推し」の存在であり、彼を“解釈”することでした。その最中での炎上による「推し」の芸能生活の翳りは、あかりの生活の軸をも揺るがしていきます。
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※映像制作:オフィス・ブリレ
著者プロフィール
![写真:宇壽山貴久子](http://bookpooh.com/wp-content/uploads/2021/02/20210226_b2.jpg)
写真:宇壽山貴久子
著者の宇佐見りん(うさみ・りん)さんは、1999年生まれ。静岡県出身。幼少時から神奈川県在住。現在、大学生。
2019年、『かか』で葛藤する母娘の姿を描き、第56回文藝賞を受賞。同作は2020年に三島由紀夫賞(第33回)を史上最年少で受賞。2作目となる本作『推し、燃ゆ』にて、史上3番目の若さで第164回芥川賞を受賞。
推し、燃ゆ 宇佐見りん (著) 「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」 ◎未来の考古学者に見つけてほしい ◎すごかった。ほんとに。 ◎一番新しくて古典的な、青春の物語 ◎ドストエフスキーが20代半ばで書いた ◎今を生きるすべての人にとって歪(いびつ)で、でも切実な自尊心の保ち方、を描いた物語 ◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。 逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。 カバーイラスト:ダイスケリチャード |
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