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ノンフィクションのサブスク型サービス「SlowNews」に講談社『群像』が参加 川日出男さん初ノンフィクション作品「国家・ゼロエフ・浄土」を配信

ノンフィクションのサブスク型サービス「SlowNews」に講談社『群像』が参加

ノンフィクションのサブスク型サービス「SlowNews」に講談社『群像』が参加

スマートニュース株式会社の子会社スローニュース株式会社は3月31日、同社が運営するノンフィクション・調査報道に特化したサブスクリプション型Webサービス「SlowNews」( https://slownews.com/ )に、講談社が発行する文芸誌『群像』からの記事配信を開始しました。

 

「SlowNews」に『群像』からコンテンツ提供開始!

『群像』から「SlowNews」への記事配信の第一弾は、同誌2021年3月号、4月号にわたって掲載された小説家・古川日出男さんによる初のノンフィクション作品「国家・ゼロエフ・浄土」です。

 
『群像』が長い歴史の中で、サブスクリプションサービスに作品を配信するのは今回が初めてです。

今後も、SlowNewsは『群像』編集部と連携し、同誌が生み出す良質なノンフィクション作品を随時配信していく予定です。

 
SlowNewsは、ノンフィクションの傑作や話題の本、国内外の長編記事など厳選したコンテンツを配信する定額読み放題サービスとして、2月24日にスタートしました。利用料は月額1,650円(税込)の定額制です。

書籍は、岩波書店、KADOKAWA、講談社、光文社、東洋経済新報社、文藝春秋の6社の協力の下、100冊以上のノンフィクション作品を掲出します。

 
また、The New York TimesやProPublica、The Guardianなど海外メディアの調査報道の翻訳記事や、調査報道に取り組むジャーナリストへ取材費用の支援などを行う「調査報道支援プログラム」の参加者が提供する記事をオリジナルコンテンツとして独占配信します。

 
すでに高橋ユキさん、濱野ちひろさん、吉田千亜さんら、各ノンフィクション賞受賞者や注目のジャーナリストが長期間の取材に取り組んだ作品を配信しています。

本サービスの収益の一部は「調査報道支援プログラム」に使用され、ジャーナリズムの最も重要な役割を担う調査報道が継続的に生み出される環境づくりに取り組んでいます。

 
SlowNewsでは、今後、『群像』だけでなく、各出版社の文芸誌などの協力を得て、話題のノンフィクション作品を配信をする予定です。

 

『群像』について

「文学は面白い!」

『群像』は、第2次世界大戦終結の翌年、1946年10月に創刊された、講談社で最も歴史ある月刊文芸誌です。いかなる傾向文学にも偏しない、常にひろき視野に立つ、という理念に基づいて作られました。

 
群像新人文学賞は、村上春樹さん、柄谷行人さん、村上龍さん、高橋源一郎さん、多和田葉子さん、阿部和重さんなどの作家・評論家を輩出しています。

 

古川日出男さん プロフィール

古川日出男(ふるかわ・ひでお)さんは、1966年生まれ。福島県出身。小説家。1998年、長篇小説『13』でデビュー。

第4作となる『アラビアの夜の種族』(2001年)で日本推理作家協会賞と日本SF大賞をダブル受賞。『LOVE』(2005年)で三島由紀夫賞、『女たち三百人の裏切りの書』(2015年)で野間文芸新人賞と読売文学賞をダブル受賞。

音楽家、美術家、漫画家、舞踊家等との共演・共作を多数行なっているほか、2014年には蜷川幸雄さん演出の舞台のために戯曲「冬眠する熊に添い寝してごらん」を書き下ろした。

2011年の東日本大震災の後、自ら脚本・演出を手がける朗読劇「銀河鉄道の夜」の上演や、言葉と表現をテーマにワークショップなどを行なう「ただようまなびや 文学の学校」の主宰など、集団的な活動にも取り組み文学の表現を探究している。

 

「国家・ゼロエフ・浄土」の内容紹介(単行本『ゼロエフ』より)

被災地を歩き、見て、考えた。あの日から10年、小説家・古川日出男さんが肉体と思考で挑む初のノンフィクション。

福島のシイタケ生産業者の家に生まれ育った著者が初めて出自を語り、18歳であとにした故郷に全身で向き合った。
生者たちに、そして死者たちに取材をするために。
中通りと浜通りを縦断した。いつしか360キロを歩き抜いた。報道からこぼれ落ちる現実を目にした。ひたすらに考えた。

時間が経たなければ、出てこない言葉がある。
小説家だからこその洞察に基づく震災論にして国家論!

 

『群像』戸井武史編集長のコメント

「群像」は今年創刊75周年をむかえる月刊の文芸誌で、講談社の中でも最も古い紙の「オールドメディア」です。

古い、といっても、「群像」の伝統は変化と実験。一昨年デザインを含めて大幅にリニューアルし、小説だけではなく「論」=批評やノンフィクションも多く載せて、「総合誌」になっていくことを目指してきました。

今回「SlowNews」がその変化に目を留めてくれて、一緒にやらないかと言ってきてくれたことは嬉しかったですし、私たちにとっても新しいチャレンジだ、と思いました。

戦後すぐに創刊したオールドメディアと、2021年に生まれたデジタルメディアの振れ幅の大きさを考えるだけで、ワクワクしませんか。

時代時代で培ってきた伝統と最新のテクノロジーは、じつは相性いいと思っています。

新たな書き手と読み手が生まれてくるような「場」を作る――古くて新しいコラボに、どうぞご注目ください。

群像編集長 戸井武史

 

スローニュース株式会社について

スローニュース株式会社は2019年2月、スマートニュース株式会社の子会社として設立。ジャーナリズムの最も重要な役割を担う「調査報道」を次の時代にどのように残すのか、この難題に取り組むべく始動した。

調査報道を継続的に生み出すエコシステムの創出を目指し、定額課金サービスSlowNewsを2021年2月にスタートした。

★サブスクリプションサービスへのリンク:https://slownews.com/register

 
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