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「新潮文庫」21世紀で一番売れてる時代小説「しゃばけ」シリーズが電子書籍化!

畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズ(新潮社)が電子書籍化

畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズ(新潮社)が電子書籍化

病弱な「若だんな」が愉快な「妖(あやかし)」たちとともに、お江戸に起こった事件を解決する、畠中恵さんの人気シリーズ「しゃばけ」(新潮社)全21タイトルが電子書籍化されました。

シリーズ第1作の『しゃばけ』は100万部突破、累計で870万部を超える同シリーズは、2016年には、優れた文庫シリーズに与えられる吉川英治文庫賞の第1回受賞作ともなっています。

新潮社営業部によれば、司馬遼太郎さん、藤沢周平さん、山本周五郎さんらのビッグネームを押さえて、新潮文庫では「21世紀で一番売れている時代小説」だということです。

 
中高年女性が読者層の7割を超えるという「しゃばけ」シリーズですが、近年は男性読者も増えつつあります。

「50歳過ぎてから何となく手に取って、ハマりました。昨年大ブレークした『十二国記』やNHKドラマになった『精霊の守り人』もそうでしたが、女性や若い人向けのファンタジーだと決めつけて、読まずに損をしているオジさんは少なくないのでは。実にもったいない」(50代男性)。

一方で、このシリーズは、なぜか医療や介護の現場でよく読まれているそうです。実際、担当編集者のもとには、こんな声が寄せられています。
〈病気になって落ち込んでいるときに、しゃばけに出会い、励まされた〉
〈介護に疲れた時にしゃばけシリーズに癒されています〉
〈看護師をしていますが、患者さんに安心してすすめられる〉

……担当編集者さん曰く「病弱な若だんなもがんばっているので、私も病気に負けないぞと勇気づけられる、そんなコメントもありました」とのこと。「優しい若だんな、その若だんなを全力で守る仁吉&佐助、そして愉快でかわいい妖たち。そのほっこりとした世界観に癒されるんでしょう。読者に闘病中の方や医療・介護関係者が多いのは、その癒し効果のせいかもしれません。」

 
今回の電子書籍化では、谷原章介さん、柳家喬太郎さんらの解説や、高橋留美子さん、萩尾望都さんなどレジェンド漫画家と著者の対談もそっくり収録。「しゃばけ」シリーズのアイコンともなっている「鳴家(やなり)」ほか、柴田ゆう画伯による愛らしいイラストも完全収録されています。

 
なお、同じく新潮社刊行の畠中恵作品『ちょちょら』『けさくしゃ』も、同時に電子書籍化されます。

★新潮社公式サイト 特設ページ:https://www.shinchosha.co.jp/news/article/2318/

 

しゃばけ(新潮文庫)【しゃばけシリーズ第1弾】
畠中恵 (著)

江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う……。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。(解説・小谷真理)

ちょちょら(新潮文庫)
畠中恵 (著)

間野新之介は、兄の自刃を受けて、多々良木藩の江戸留守居役を引き継いだ。先輩の留守居役たちにしごかれながら、幕府と藩の橋渡し役として、接待や付け届け、情報戦に明け暮れる日々。そんなとき新之介は、多大な負担を強いる「お手伝い普請」の情報を得る。困窮する藩のため、何としてでもこれを逃れたい――。兄の死の謎や思い人の運命に悩みつつ奔走する、若き藩士の痛快奮闘記。(解説・立川談四楼)

けさくしゃ(新潮文庫)
畠中恵 (著)

腕っぷしは弱いが、見た目は役者と見紛うばかりのいい男。柳亭種彦は二百俵取りのお殿様で、暇を持て余す趣味人だ。その読み手を楽しませる才能を見込んだ版元の山青堂は、彼の戯作で一山当てようと目論む。渋々ながらも書き始めた種彦。すぐに戯作の虜になるが、世に出した作品がその身を危うくする……。実在した流行作家の若き姿と、本を愛おしむ仲間たちとの痛快な活躍を描く。(解説・新井見枝香)

 
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