2018年ノーベル平和賞受賞が決まったナディア・ムラドさんが自身の壮絶な経験を物語る『THE LAST GIRL イスラム国に囚われた少女の物語』予約開始
東洋館出版社は、2018年のノーベル平和賞受賞が決まった人権活動家、ナディア・ムラドさんによる著書『THE LAST GIRL イスラム国に囚われた少女の物語(仮題)』(ジェナ・クラジェスキさん共著/吉井智津さん訳)を2018年10月17日より予約開始しました。11月末ごろ刊行予定。
「この世界で私のような体験をする女性は、わたしが最後(ラストガール)であってほしい」(本書より)
ナディア・ムラドさんは1993年、イラク北部生まれ。2018年のノーベル平和賞受賞が決定しました。
その受賞理由に、「戦争および紛争下において、武器としての性暴力を根絶するために尽力」したことが挙げられています。特に、自分自身がイスラム国に囚われ、そこで受けた悲惨な体験を公表し、その実態を知らしめたことは、世界中に大きな衝撃を与えました。
2014年、彼女が住む村全体がイスラム国による襲撃を受けました。家族を虐殺されると共に、自身がイスラム国の性奴隷として性暴力をふくむ悲惨な仕打ちを、3ヶ月にわたって受けることになります。
本書『THE LAST GIRL イスラム国に囚われた少女の物語』(仮題)では、イスラム国による他教徒への虐殺や性暴力・暴力の実態が、彼女自身の目を通して圧倒的な臨場感で描かれています。
それと同時に、ナディアさんがイスラム国支配下の町から逃げだし、イスラム国の現状を世界に向けて発信するまでを支えた、勇敢な人々の姿が描かれています。
まさにナディアさんが世界に訴え続けている、「戦争下における武器としての性暴力」の実態を告発する内容となっています。
著者プロフィール
■著者:ナディア・ムラド(Nadia Murad)さん
人権活動家。ヴァーツラフ・ハヴェル人権賞、サハロフ賞を受賞し、人身売買の被害者らの尊厳を訴える国連親善大使に就任した。
現在は、ヤズィディの権利擁護団体ヤズダとともに、イスラム国を大量虐殺と人道に対する罪で国際刑事裁判所の法廷に立たせるべく活動している。
2018年、デニ・ムクウェゲさんとともにノーベル平和賞の受賞が決定。
■著者:ジェナ・クラジェスキ(Jenna Krajeski)さん
ジャーナリスト。ニューヨークを拠点に活動し、トルコ、エジプト、イラク、シリア関連の記事を、ニューヨーカー、スレート、ネイション、ヴァージニア・クウォータリー・レビューなどのメディアで執筆している。2016年度ミシガン大学ナイト・ウォレス・フェロー。
■序文:アマル・クルーニー(Amal Clooney)さん
英ロンドン、ドウティー・ストリート・チェンバース所属の国際法と人権問題を専門とする法廷弁護士。米コロンビア大学ロースクール客員教授。
ナディア・ムラドさんとイラク、シリアでイスラム国によって性奴隷にされたヤズィディの女性たちの弁護士として、国内および国際法廷でイスラム国が犯した犯罪に対する説明責任を確保すべく、活動を続けている。
■訳者:吉井智津(よしい・ちず)さん
翻訳家。神戸市外国語大学英米学科卒業。
訳書に『小さなモネ――アイリス・グレース――自閉症の少女と子猫の奇跡』(辰巳出版)、『インビジブル・インフルエンス 決断させる力』『こじれた仲の処方箋』(ともに東洋館出版社)ほか多数。
2018年ノーベル平和賞を受賞したナディア・ムラド、自伝刊行。
21歳でイスラム国に家族を虐殺され、自身も性奴隷として壮絶な苦しみを受けた著者が「戦時下での武器としての性暴力」の実態を告発する!
「この世界で私のような体験をする女性は、わたしが最後(ラストガール)であってほしい」
—————————————-
イラク北部にあるコーチョという小さな村。少数派の宗教、ヤズィディ教徒たちが貧しいながらも日々を平和に暮らしていた。
しかし、忍び寄る紛争の影が、平和を少しずつむしばんでいく。
そしてついにあの日、イスラム国の一群による襲撃が行われた。そして待っていたのは、自分のすべてを踏みにじられる、性奴隷としての地獄の日々だった――
戦争犯罪の被害者として、「武器としての性暴力」の実態の告発と根絶を訴え続けた著者が、筆舌に尽くしがたい自らの体験を、圧倒的な臨場感で語る。
イスラム国による他教徒への虐殺や性暴力・暴力の実態とは。
彼女が決死の覚悟で逃れ、イスラム国支配地域の現状を世界に向けて発信するまでに、彼女を支えた人々とは。
今、世界でもっとも注目されるノーベル賞平和賞受賞者の自伝、ついに翻訳刊行。
◆ノーベル平和賞・ナディア・ムラドさん『THE LAST GIRL イスラム国に囚われ、闘い続ける女性の物語』全国の紀伊國屋書店にて11/17より先行発売! | 本のページ